熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

ヒガンバナが咲くと本格的な秋

2022年09月22日 | わが庭の歳時記
   わが庭には、何株か彼岸花が植わっていて、毎年、秋分の日に、花を咲かせる。
   暑くて秋の気配がしなかったのだが、台風一過、急に涼しくなって、本格的な秋の到来を感じる。
   ツクツクホウシが泣き止んで随分経つので、気付くべきだったのだが、歳を取ると季節感にも疎くなってしまう。

   さて、ヒガンバナだが、関西でもそうであったし、ここ関東でもそうで、必ず彼岸に咲くので、気温や気象条件などによって咲く時期が決まるのではなくて、昼夜同時間になる秋に咲くべく遺伝子にビルトインされているのではないかと思っている。
   わが庭では、植木の立て込んだ木の間から、いつの間にか茎を伸ばして、彼岸前に姿を現して咲き出すので、それまで、殆ど気がつかない。
   年によって咲く場所が違うので、よけいに、そう感じる。

   この花は、わが庭のように茂った木陰でも咲くようだが、田園地帯のあぜ道を筆頭に、土手、堤防、道端、墓地、線路の際など、人が植えたと思えないようなオープンスペースに咲いている。
   宝塚の田舎に住んでいた子供の頃には、田んぼのあぜ道に、一列縦隊に、真っ赤に咲き乱れていたので、強く印象に残っている。

   この花は、彼岸という関係もあって「死」と連携したイメージがあって、「葬式花」などと印象が悪いが、ウィキペディアによると、
   梵語(サンスクリット語)で「赤い花」「葉に先立って赤花を咲かせる」という意味から名付けられた曼珠沙華と言う粋な名前もあるし、
   法華経序品では、釈迦が法華経を説かれた際に、これを祝して天から降った花(四華)の1つが曼珠沙華であり、花姿は不明だが「赤団華」の漢訳などから、色は赤と想定されている。従って四華の曼陀羅華と同様に、法華経で曼珠沙華は天上の花という意味もある。と言うことであるから、尊い花なのである。

   しかし、切り花にして、花瓶に生けて室内に置こうという気にはならないのが、不思議である。
   
   
コメント
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