熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

新緑に萌える野山の輝き

2008年05月26日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   先日、久しぶりに、少し前まで飼っていたシーズー犬のリオと一緒に歩いていた散歩道を通って森林公園まで出かけた。
   咲き乱れていた花々が殆ど終わってしまって、林も森も鮮やかな新緑に覆われて緑一色である。
   大木では、トチノ木が大きな葉っぱを広げ、楠木が黄色っぽい小さな房状の花をつけ、銀杏の木の新緑の蝶の様な葉が、太陽に反射して光り輝いている。
   綺麗な花をたわわにつけて輝いていた椿などの花木も、新しい葉をつけて、来年の花の為に一生懸命に光合成してエネルギーを蓄えているのかと思うと、自然の営みに感激である。
   桜の木も、楓も緑一色に姿を変えていて目立たず、その合間を、ウグイスが木々を渡りながらしきりに鳴いている。

   竹林では、たけのこ取りを免れたたけのこが、黒い鞘のような皮を残しながら勢い良く伸びて、親竹の仲間入りをしているが、先に伸び始めた兄貴分は、足の方は親と変わらない緑の立派な姿だが、頭の方には黒い皮を被っている。竹は、たけのこも親竹と同じ太さで同じ高さまで一挙に大きくなるのが面白い。
   私の庭の玄関口に、金明竹を植えたのだが、遮蔽壁を作らなかったので、地下茎が伸びて、時々、ビックリするような所から竹が出て困ることがある。萌芽力は抜群に強い。

   遊歩道の両側に植えた染井吉野が、緑の鬱蒼としたトンネルを作っていて、広々と広がった芝生の広場と対照的で、木漏れ日に揺れる微妙な緑のコントラストが美しい。
   オランダにいた頃、良く、あっちこっちを車で走ったが、夏の季節には、森や林には、必ず、家族づれが、林間にシートを敷いて寝そべったり、ボール遊びに興じたり、自転車でサイクリングしたりしながら、森林浴を楽しんでいたのを良く見た。
   秋の紅葉の頃、森全体が、真っ黄色に染まって金色に光り輝くのも美しいが、新緑に萌えいずる短い夏の林間も感動するほど美しかったのを思い出す。
   
   帰り道、冬にカワセミを追う川辺に出て土手道を歩いた。
   夏草が繁茂し、水面が見つらくなって来たが、橋の下の淀みには、大きな鯉が何匹も流れに逆らいながら回遊している。
   1メートルほどもある鯉もいるのだが、精々川幅5メートル、深さも1メートルあるかないかの小さな川に、これだけ多くの鯉がいるのが不思議で、何を食べて生きているのか心配になるほどである。
   この川には、冬には鴨が沢山訪れて来るし、非常に自然が豊かだが、やはり、小さくなってしまったとは言え、印旛沼が近くにあり、多くの森が残っている所為であろうか。
   何時も、通り過ぎるだけの土手道だが、カワセミを追うようにじっくり観察すれば、面白い小動物たちの営みを発見できるかも知れない。

   驚いたのは、先日、夜、車で外出しようとして、上を見たら、車庫の上の電線に、フクロウが一匹止まって見下ろしていたのである。
   真っ暗だが、ほんの数メートルの距離だから、見間違うわけはなく、フクロウのシルエットで、耳がないから、フクロウだが、森が近いとは言え、これまで、フクロウなど見たこともなかったのでビックリした。
   急いでいたので、写真に撮れなかったが、近くの森に住んでいるのなら、千葉のトカイナカも捨てたものではない。

   水田は、田植が終わって、少し育ってきたのか、緑色に変わり始めて、蛙が鳴き始めた。
   もうすぐ、梅雨の季節である。
コメント
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