安来市清井町にあるのが出雲國神仏霊場第12番札所、雲樹寺です。
古くから鉄の積み出しで栄えた安来港から伯太川をさかのぼると、冬には白鳥の飛来がある平野の一画に、雲樹寺があります。
参道の中程には1300年代に建てられた四脚門が、当時のままの姿で参拝者を迎え、凛とした静けさに包まれています。
安来といえば、やはり安来節が有名ですね。
どじょう掬い踊りの民謡ですが、これも一説によると砂鉄採りの様を表した芸能とも解釈されているそうです。
中国山地では良質の砂鉄が採れ、6世紀頃に「たたら製鉄」が始まり、江戸後期から明治の頃には奧出雲地方では、鉄の国内生産量の7割を占めていたそうです。
日本古来の製鉄法「たたら製鉄」は又の機会に紹介しますが、安来節はその昔、国の基幹産業であった製鉄の中心地から生まれた娯楽だったんですね。