十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

奥坂まやさんの句会

2010-06-10 | ジュニア俳句

火曜日の夜、新宿に向かった。奥坂まやさんの主宰する句会に出席するためだ。5月の芭蕉まつりの「船旅」で奥坂さんにお会いした際に強く誘われたからである。
まやさんの属する鷹には興味を持っていた。八名川小でずっと指導してくれたのは、鷹の編集長の高柳克弘さんだし、尊敬する俳人の永島靖子さんも鷹の重鎮だからだ。
句会は、ビルの5階のとある事務所。出席者は私を含めて9名だった。
この句会、衝撃的だった。大げさに言えば夜も眠れないくらいだ。
出席者各人が、一つずつ漢字を出す。「一」「青」「所」・・・ この漢字を読み込んで句を作るのだ。制限時間は30分。それで3句。
事前に作った句と併せて5句を投句。
合宿句会を句会をすると50句くらいは作るという。奥坂さんは、この30分で10句作りそのうち、3句を出したと話された。
一日一句どころの話ではない。
二つ目は、奥坂まやさんの評だ。実に明快で、言葉の細かい遣い方にまで及ぶ。
咄嗟の評で、よくここまで言えると圧倒される。失礼な言い方が許されるとしたら、実に物事をよく知っているし、とらえ方が独特である。
5句出した私の句には点が一つも入らなかった。トータルで50句ぐらいが選ばれるのにである。正確に言えば、私の句だと明確に分かる句にまやさんが一票だけ入れてくれた。これはご祝儀にすぎない。
終わってからの飲み会にものこのこついて行った。

奥坂さん属する「鷹」は、独特な作り方をする。これは、藤田湘子の主張したことだが、俳句を学ぶには、型があり、その型をクリアーすることで上達するとする明快な指導法をもっていることだ。(これは、子どもの俳句に十分に応用できるものだと思う)
そして、この日分かったもう一つのことは、
「俳句は、詩であり、詩は飛躍だ。頭で(理屈で)作っている内は飛躍は起きない。深層心理が引き出されることによって飛躍が生まれる。」
と考えていることだ。
こんな風に簡単にまとめることはできないだろうが、深層心理からわき出てくる言葉を紡ぐことによって俳句が生まれる・・・そんな考え方があるのだ。
俳句は、頭によってではなく体で、肌でつくるものだ。そんな感想だ。
本当の自分?をさらけ出す。自分でも分からない自分を見つけ出す。これが俳句を書くことだ。ここまではっきりそう思ったことは今までない。
これもショックだった。
句歴の短い人もいたが、こうした考え方なのだ。とてもかなわない。点が入らないのも当然という気がした。
「鷹」は千人を超す結社だと言う。中央例会には、200人を超す参加者がある。
俳句界は圧倒的な力をもっていると思った。
きわめて魅力的だ。が、これについて行ける自信は今のところない。
さあ、どうする小山君!


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2 コメント

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Unknown (津野利行)
2010-06-10 22:05:03
センセーショナルな体験だったやうですね。
是非掘り下げて、ご自身の中にあるものと出会い、いい句を作って下さい。
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お疲れさまでした☆ ()
2010-06-13 19:15:28
二十週俳句入門で検索したら偶然ブログを発見してしました。

散文で表現できないから詩を書くのだし、ポエジーなるものは意図的には生み出せないような気がしています。だから俳句が面白いしやめられません。
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