「十分間俳句」と言う題が示すように、このブログは、俳句教育と俳句に特化したブログとして出発した。
今でも、それが中心であることに変わりはないが、今年は少々趣を変えたいと考えている。
つまり、俳句教育と俳句をあくまで中心に置きながらも、それ以外のことについても、これまでより比較的多く語るブログにしたいということだ。
簡単に言えば、「自由に書きたいことを書く」ということだ。
学校や学校教育のこともあるし、全く個人的な事項、それに本の紹介もしたい。
別のブログを立ち上げることも考えたが、それだと煩雑になる。
かつて、学級担任をしていた時、毎年
「○年△組の生活と意見」と題する学級通信を発行していた。
学級に起こる様々な事柄を担任教師の目から見て、書いていたのだ。
それに模して言えば、「小山正見の生活と意見」という要素を加えたいと言うことである。
お許し願いたい。
twitter俳句への参戦を呼びかけたが、今のところ応募者は、ゼロである。この一日でアクセスが650もあるのにゼロなのだ。少しさびしい。
ぜひ参戦して下さい。
さて、今日は本を一冊紹介する。
ヒトの誕生-二つの運動革命が生んだ〈奇跡の生物種〉-という題名の本である。
この本は、年末に読んだ。実に刺激的な本だ。
ヒトの誕生←クリックしてください
俳句などをつくってしまうヒトという生物がどの様にして生まれたか。
著者は、葉山杉夫さんという方だが、かの今西錦司の弟子である。
内容に入ろう。
本当は、ほ乳類が生まれるまでのことが面白いのだが、それは除く。
一つの鍵は、熱帯雨林での樹上生活である。
生活空間が二次元から三次元の不連続空間になることによって、ヒトの祖先は、その生活に即した能力を獲得した。
例えば、木から落ちないために、ものを握る手の構造。ものを立体的に見る「目と脳」、バランスをとる平衡感覚などである。
こうしたことが実に明解に説明してあり、その事が現代の人間の生活の基本を形作ったと言うことがよくわかり、二足歩行を準備したものであることも理解できる。
二つ目の運動革命とは、「直立二足歩行」である。
著者は、これは樹上生活の中で準備されたという仮説を立てる。
それを証明するために、村崎義正が復活させた周防猿回しの会に着目する。
村崎は、猿に徹底的に「立つ」訓練をする。立つことがきちんとできると、歩くことは目の前だとと言うのだ。
著者は、これと同じようなことがヒトの祖先にも起こったのではないかという。
最近話題になったミトコンドリア・イブ論争にも触れ、現生人類の起源にも迫っている。
この本と関連して、「生物38億年進化の旅」池田清彦著 もおもしろい。
と言っても、この本はまだ発行されていない。二月に新潮社から発行される予定だ。
この話は新潮社の宣伝雑誌「波」にこの一年ほど連載されたもので、少々専門的な部分もあるが、生物進化をとり扱ったもので、進化のメカニズムがわかるという点で興味深い。
「直立二足歩行」の問題についても葉山と同じ結論を「能動的適応」と言う観点から述べている。
「エポック・メイキングな大きな適応は能動的に生ずるのである。ヒトの二足歩行も、四足歩行のヒトの祖先が草原に進出して、草原の環境に適応して徐々に二足歩行に進化したわけではなく、森の中で、二足歩行を獲得した後で、草原の方が生活しやすいので、草原に進出したに相違ない。」 そして、次のように結論づける。 「大きな形態変化は、適応とは無関係にまず生ずる。その後で、生物は生きやすい環境を探すのだ。」
今日はこんなところにしておく。
ぜひ、twitter俳句に参戦してほしい。
やってみて合わなければ撤退すればよいだけの話ですから。
やってみませんか。
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