さて、今日は東京では小学校の入学式や始業式が行われます。そこで、
進学、進級の喜びを俳句に
こどもたちが一年で一番緊張するのは、進学、進級を迎える四月でしょう。クラス替えで友達や先生が変わるなど、喜びだけでなく不安と期待が入り混じる四月。この独特な季節の気持ちを俳句で記録してみましょう。
短い時間で俳句を詠むために、使う季語をの限定すると指導しやすいでしょう。
四月
春たけなわの月ですが、学校では新年度が始まる月です。
教室に世界地図ある四月かな 明隅礼子
これだけで、世界へ羽ばたく新しい勉強が始まる教室の気分が伝わってきます。
教室の中を見渡してみてください。
・教室が二階になった・教卓に本が山積み ・窓の外光さんさん・掲示板まだ真っ白け
また、校門、通学路、保健室など教室以外の場所はどうでしょう。
次に持ち物に目を転じてみましょう
・鉛筆が七本そろう・上ばきに名前黒々・教科書に折り目をつける
友達や先生のことをテーマにしてもよいでしょう。兄弟のことでもいいですね。
とても印象的だった俳句を紹介します。
教室にあの子のいない四月かな
仲の良い友達が転校したのかもしれません。たった十七音なのに、痛いほど気持ちが伝わってきます。
俳句指導のコツは、十分程度の短い時間でわかりやすいテーマを題材に取り上げることです。
その時間内に詠めない時は深追いをしないことも大切です。そして、いろいろな形でこどもたちの俳句を紹介してあげてください。だんだんこどもたちは俳句好きになり、ものを見る目や表現力が高まっていくことでしょう。