大学で同級生だった彫刻家の西野慎二さんの作品集が出来上がり、奥さんの慶子さんが一部送ってくださいました。
慎二さんは若い時から才能を発揮していて、細い身体のどこからそんな力が出てくるのか不思議に思うような大作を次々と発表しました。そのうちのひとつはINOJINの玄関前にも設置させていただいた「いこいの像」です。急逝してから6年が経ち、ご家族の努力の賜物として、7回忌を前に遺作集が世に出ました。
垢抜けた綺麗な装丁。きっと、本人も喜んでいると思います。共に過ごした大学は開校2年目で、原野のような風景も広がっていました。ほとんどの人が入寮していたので、学生間の交流はとても深かった。慎二さんが寮の洗濯機で服やズックを臙脂色に染めて自慢気に着ていたことを覚えています。お洒落な人でもありました。
人は存在しなくなっても、思ってくれる人々の心の中でずっと生きているのだと、この作品集を手にしてあらためて思いました。
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