豊前善三のつれづれ日記 2011年12月31日 ブログをはじめました

日頃、感ずることについて考える。人間らしさを さまざまな人間模様。

豊前善三のつれづれ日記

2013年08月25日 10時05分29秒 | 日記
 ( Vol 898 ) 小山町役場と個人の 山の道標に対する とらえ方の違いによる 訴訟事件から  山の道標について 考える

小山町に住んでいる 岩田氏は 80歳を越えても 山に入り 登山者の安全を願って 道標を 私費で設置

岩田氏は 再三 小山町に対し 道標の設置 変更を 訴えた

しかし 受け付けてもらえなかった

そのような中で 町が設置した 道標の訂正をするために 岩田氏は 切断

そのことが 器物損壊に当たるとして 訴訟された

結果は 執行猶予つきの 判決が言い渡された


そもそも 道標は どのような役割があるか

登山道における 道標は 迷わないためにある


しかし 登山者の中には 迷う ものもいる

特に 初めて入山した山では 迷うことが生じる

なぜ そのようなことが 生じるのか


一般的な 登山ガイド用の地図は 4万分の1の 縮尺の地図 である

国土地理院発行の 地図には 中縮尺の図として5万分1・2万5千分1・1万分1 がある


登山ガイド地図は 詳細な地形図ではない

登山ガイド用の地図は 分岐点 をわかりやすく 表示してあるが 

地図の分岐点表示は 登山道として活用されている道であるために 作業用の道などについて考慮されていない


小山町の職員が 報道番組の中で 語っていた中で 登山者の自己責任 地図を持参ということを 語っていた

しかし 地図が本当に 山行の参考になるかというと すべてではない


現実 登山道に入ってみると 

登山道は 一本道になっていない

獣道 作業用の道 登山者が不用意に入った踏み跡 などいろいろある


ベテランであっても 視界の悪いときには 迷う

山の道は 街中の道とは違う

有名な山では 山小屋の人たちが 道を整備し 道標やペンキなどで目印を設置し 登山者の安全に 気を配っている

しかし すべての山が そうではない


気楽に入れる低い山は 山道の整備は 自治体に委ねられている

よって 有名な山ほど 整備されていない

そこで 岩田氏は 立ち上がったのだろう


岩田氏の住む小山町は 低山歩きのハイカーには 人気の山がある

過去にも 登山者が 道に迷ったことがあるという ことである


いったい 誰のために 道標はあるのか

道標は 登山者のためにある はずである


しかし 自治体が関わると 形だけになる

責任回避的な お粗末な形だけの 道標になる

はじめて訪れる人にとって 道標の役割は どうあるべきか どこに設置すべきか

そこが 問われていない


知っている人が 知っている感覚で 道標が設置されている

それだからこそ 道標が役に立っていない 状況が生まれている


先日 自然を楽しむ公園に行ったが 公園の配布している地図では 目的の道に行くことはできなかった

道標は きめ細かく されていなかったためだ


分岐分岐に 道標が設置されていれば 目的のところに導かれただろう


街中では 誰かに聞けば 目的のところに行ける

しかし 山の中では そうはいかない

街中とは 違う


誰にも聞けずに 一人で判断しなければならないこともある


迷ったら引き返すこと それが 山での基本であるが

しかし 現実は 現状を打開しようと もがき 進んでしまう

それが 遭難につながる


登山者を 責めるのは 容易い

しかし そのような 遭難者をださないために 道標が設置されているのではないか


その意味からすると 岩田氏の 現状にあった 道標設置は 賛同できる


自治体職員の 気遣いは あまりにも 場当たり的であり 形だけ

そのような対応では 困る

利用者の立場に立った 対応をしてもらいたい ものである


最近 登山ブーム になっている

登山者に聞いてみると 初心者であることが 多い

山のルール 山の歩き方 地図の見方 を習得していない 人が多い ことに驚く


そのような 状況の中では 登山道の整備を きめ細やかに することが 求められる


登山者には 事前の資料集め 最低限の安全のための装備 が求められる

山でのルール 装備の仕方が わからなければ 経験者に教えを請うことも必要ではないか


自治体は 利用者の立場に立って 安全な山行ができる環境になっているか 検証して 対応すべきではないか

今回の 岩田氏の行為は 道標のあり方について 問題提起したのではないか

岩田氏が設置した 道標があると 登山者は 助かるのではないだろうか


道標が 壊れていたり 不明瞭な表示であったり 方角が間違っていたり 

道標を設置した後の 整備点検も 必要である


設置した後  整備がなされず腐っている状態も 多く見受ける



登山シーズンに入る前には 整備されていることが 好ましい

そのための 努力をしてほしい


自治体は 民間と協力する ということを考えても良いのではないだろうか

民間には 個人・団体がある


いかに 自治体が 民間と対話が持てるかである

提案について 真摯に受け止める 姿勢が持てるか

自治体職員にとって このことは とても苦手な部分でもある

しかし 生活環境を良くする ということから 積極的な行動に出てほしいものである


話は飛ぶが 四国八十八ヶ寺の遍路には 個人が 遍路する人のための 道標が きめ細やかな配慮により設置され 安全な遍路の 手助けをしている

多くの歩く遍路さんが 助かっている

このことから考えても 民間の力をうまく 使う姿勢が必要ではないだろうか



過去の内容一覧 (以下のことに関しては最下段の
「記事一覧」を参照ください

Vol 897 汚染水貯蔵タンクからの漏洩が 発覚  東京電力の 安全に対する 考え方は どうなっているのか
Vol 896 夏の高校野球 甲子園は終わった ただ 花巻東の千葉選手のカット打法に対する 判定は 水を差すものであった
Vol 895 マンガ「はだしのゲン」の取り扱いについての 松江市教育委員会の弁解 および 自民党 菅 官房長官の談話 には 不自然さが 見え隠れする
Vol 894 アベノミクスの経済効果策によって 労働者の環境は 悪くなるばかり ではないか
Vol 893 民主党代表 海江田氏の 安倍総理の 戦没者記念式典での 式辞に対する 批判は ぼけていないか
Vol 892 世界陸上は 競争の厳しさと 競争の美しさを 演出した
Vol 891 サッカー ウルグアイとの親善試合後における 本田選手の発言に対する 報道の取り上げ方は 日本的発想である
Vol 890 原爆の悲惨さを描いたマンガ 「はだしのゲン」を 島根県松江市教育委員会は 学校の図書室の図書として 一部表現が 好ましくない として 閲覧できないよう 学校へ 指示 これは妥当か
Vol 889 終戦の日の 安倍総理の 国内向け演説に終始したのは 一つの考え方で良いのではないか
Vol 888 宮崎駿監督作品アニメ映画「風立ちぬ」に対する NPO法人 日本禁煙学会の たばこ規制条約を根拠とした 抗議は ピントがずれている のではないか
Vol 887 自民党政権が 原発再稼働に 固執するのは 東京電力の赤字解消の目的が あるのではないか
Vol 886 若者が 冷凍庫内に 入って写真に撮り インターネット上に 投稿するという 愚行が 多くなっている その行為に対して 厳罰を持って 対処する必要があるのではないか

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする