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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 832 週間リポート・日本ハムファイターズ

2024年02月21日 | 1977 年 



これがプロだ!大リーガーだ
「ファン投票で何とか1人でも出場して欲しかったんですが…」とパ・リーグNo,1の観客動員を誇る日ハムのフロント陣はオールスター戦ファン選抜ゼロにちょっぴり残念顔だったが、監督推薦で高橋直投手・高橋一投手・加藤捕手・ウイリアムス選手の4人が出場を果たした。中でも「これぞプロ」とハッスルプレーを見せたのがウイリアムス選手。西宮球場での第2戦の8回裏一死に代打で登場し左前打。門田選手(南海)の投手強襲打で二塁に進塁。続く石渡選手(近鉄)の三ゴロで併殺と思った次の瞬間、田代選手(大洋)の二塁送球が高く逸れたのと門田選手の猛スライディングで二塁手のシピン選手(大洋)が転倒してしまった。

その一瞬の隙をついてウイリアムス選手は三塁を回ってホームイン。二塁ベース上でのクロスプレーに目を奪われていたファンはホームでスライディングするウイリアムス選手の姿に「あれれ、いつの間に」と我が目を疑った。この走塁に評論家は「ウイリアムス選手にとっていつものプレーだよ。常に次の塁を狙うのが彼のプレースタイルだから」と驚かなかった。確かに今回のような好走はペナントレースでは当たり前に行われていた。全パを率いる上田監督がリー選手(ロッテ)と並ぶ本塁打を放っているミッチェル選手(日ハム)よりウイリアムス選手を監督推薦で選んだのもこのあたりを考えたからだ。

また第2戦に三番手で登板した高橋直投手の好投も大いに評価を上げた。アンダースロー投手を代表する山田投手(阪急)が先発し、全セも小林投手(巨人)がリリーフ登板するなどアンダースロー投手の競演となった。高橋直投手は3回・被安打2・無四球・奪三振4と好投した。しかも三振はセ・リーグを代表する大杉選手(ヤクルト)、シピン選手・田代選手(大洋)、柴田選手(巨人)から奪った価値あるものだ。王選手は遊ゴロ、掛布選手は投ゴロに抑えた。専門家は「ストレートの速さは山田投手が上だがコントロール、駆け引きは高橋直の方が上」という評価が多かった。


2人分の日当
「晴れの球宴出場です」といっても練習の手伝いで神宮球場での第3戦に参加した藤原捕手。その日当を受け取りながら「2人分もらわなきゃ」と苦笑い。というのも全セの練習要員だった荒川捕手(巨人)が練習開始時間に遅刻した。フリーバッティングの捕手が不在で「普通の選手じゃケガをしたら大変だし、何とか」と頼まれて全セ・全パ両方のバッティング捕手を務めること2時間。「倍も仕事したから疲れちゃったよ」分かる、分かるご苦労様でした。

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