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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 392 色々ありました 広島東洋カープ編

2015年09月16日 | 1983 年 
スタートはドン尻。中盤過ぎから先頭に立ってラストスパート…とくれば三冠を賭けたミスターシービーの菊花賞。広島は途中まで同じようなレース展開だったが最後のラストスパートで失速してしまい巨人の後塵を拝した今季のペナントレースだった。


塩の使用料は6kg…ホームゲームの際、広島ベンチ前は盛り塩で真っ白だ。更にロッカールームやベンチ入口に至るまで塩が盛ってある。いわゆる " 清めの塩 " だが何時頃から始まったかは定かではない。1日最低100g は撒くので年間使用量は6kg を優に超える。実はこの塩は一般家庭用ではなく大相撲の土俵で使われている代物で仕入れ値は30kg入りで1730円也と意外と安い。しかし効果の程は余りなく今季は故障者が続出した。加藤は急性肝炎、津田は右肩痛、高橋慶と山崎はヒザ痛、山本浩は背筋を痛め連続試合出場の記録が途絶えた。衣笠は連続試合出場の記録こそ続いてはいるが左手親指の骨折で打率が急降下し悲願の3割を逃してしまった。これでは来季は何をすれば良いものか、と球団も頭を悩ませている。

押し出しの大安売り…開幕直後の投手陣は大乱調だった。制球難で四球のオンパレードで押し出しで易々と点を献上していた。先陣を切ったのが川口投手。開幕2戦目に先発し初回は三者凡退に退けたが2回表に早々に崩れた。掛布、岡田、藤田、真弓に連続四球。一死を取るも押し出しで失点すると早くも交代。しかし継投した白武投手も更に押し出し。4月24日の大洋戦では古沢投手が3四球で満塁にすると白武に交代。ここでも白武は2連続押し出し。開幕10試合で押し出しが5回、内訳は白武が「3」、川口と大野がそれぞれ「1」。ただ出番がいずれも満塁の場面だった白武は気の毒で新人には厳し過ぎた。

奇人・アイルランド…アイルランドのハッスルプレーはファンに大好評だった。アンダーシャツは着ずユニフォームだけなのは「試合になると燃えて熱くなるから」とは憎い。それが熱くなり過ぎて二度の退場処分を受けたのはご愛嬌。頭に血が昇り易く周囲が見えなくなるタイプかと言うとそうではない。実は三度も隠し球をやっている。ご承知の通り隠し球は相手の様子を冷静に見極めないと簡単に見破られてしまう。アイルランドの隠し球は少々違う。普通は球をグローブの中に隠すのだがアイルランドはユニフォームの袖の中に隠すのだ。ご丁寧にわざとグローブをヒラヒラさせて相手を油断させる。この奇想天外な隠し球に面白いように引っかかり、三度試みて全て成功し百発百中だった。

珍記録…ウエスタンリーグで高橋俊投手が面白い事をやった。21球連続ボール球なし、だ。先発して先頭打者をストレートの四球で歩かせると次打者から9人に対して1球もボール球を投げなかった。ただ22球目がボールになると次の球を本塁打された。阿南二軍監督は「調子に乗り過ぎ」とオカンムリだった。またしても3割の壁に泣いたのは衣笠。2千本安打以上打ちながら3割をクリアしていないのは柴田(巨人)と2人だけ。三村はとうとう150本塁打にリーチを掛けながら達成出来ずに引退する事となった。今季で足かけ3年に渡り挑んだがあと1本が打てなかった。

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