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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 820 素顔拝見・金城基泰

2023年11月29日 | 1977 年 



涼しい目元をしている、ちょっとしたハンサムボーイ。前期の好成績はやはり新天地に移って、そこの水が彼に合っていたということだろう。優勝の味を知っているからこそ、もう一度と欲が出てくるという。

新チームに来たら今までの事は白紙
聞き手:現在、9勝と順調ですけど好調の原因は?
金 城:やはり精神的なこともありますし、野村監督のリードのお陰もあるでしょうね。要は南海が自分に合っている
    ということですかね。カープにいた頃は甘えもあって体調を言い訳にしていました。

聞き手:20勝は?
金 城:いえいえ、全然考えてないです。一応15勝を目指していますが、先ずは2ケタ勝利。次はあと6勝して15勝です。
聞き手:南海はどうですか?
金 城:雰囲気いいです。やっぱり優勝したいですね。前期は悔しい思いをしたので後期は是非とも勝ちたいです。
聞き手:優勝したら海外旅行のご褒美があるとか
金 城:まぁそれは二の次の話で、やはり勝負事は勝たなくては。2位じゃダメってことです。
聞き手:勝てば給料も上がります(笑)
金 城:自分だけ勝ってもチームの成績が悪かったらたいして上がりませんよ。
聞き手:ところで古巣のカープが最下位に低迷していますが気になりますか?
金 城:やはり気になります。開幕当初はそのうち勝つだろうと楽観視していましたが浮上の気配がなく心配しています。
聞き手:カープの初優勝時は感激した?
金 城:はい。野球を始めて優勝を経験したのがカープの時が初めてでしたから、優勝ってこんなに良いものなのかと。
    やはり勝負事は勝たなければと改めて思いました。


ボクは人間のタイプがまだ決まっていない
聞き手:後期シーズンの見通しをチームの一員としてどう見ていますか?
金 城:とにかく今は負け越していますから1日でも早く勝率5割にする。借金生活が長引けば長引くだけ優勝は遠のくと
    思います。だからオールスター戦後の1ヶ月までが勝負だと思います。

聞き手:プロ野球選手になって良かったと思うことは?
金 城:そうですねぇ、あまりないですかね。悪いことばかりだった気がします(苦笑)。もちろん優勝したり良かった時も
    ありましたけど長続きしないというか、すぐ悪いことが起きた感じがします。悪いことの方が記憶に残りますからね。
    でも後楽園球場で優勝を決めて、広島に戻った時にファンの皆さんが大声援を送ってくれたことは一生忘れません。
    個人的には交通事故に巻き込まれて目を怪我をした時、ファンの皆さんの激励も嬉しかったです。

聞き手:反対に何でこんな商売をと思うことは?
金 城:やっぱりトレードを宣告された時ですかね。割り切っていたつもりでしたけど実際に自分の身に降りかかると
    ショックは大きかったです。何でオレなんだと。

聞き手:自分の性格については?
金 城:自分では分からんですね。色々な要素があってムチャクチャというか、人間のタイプは決まってない気がします。
    まだ子供みたいな面もあるし、よう分からんです(笑)

聞き手:今日はありがとうございました。後期シーズンも頑張って下さい。
金 城:ありがとうございました。頑張ります。

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