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フィギュアスケート、日々の出来事などを綴ります。

父の散歩

2009-09-09 11:35:56 | ファミリー
故郷の父の日課は、施設にいる母に会いに行くことでした。
先月末までは・・・
母が短期間とは思いますが、熊本市の施設に移りました。

毎日母を訪ねて母やスタッフの人達と会話をすることが、なにより父の
暮らしの中での緊張感を保っていたのでしょうか。

以前はなるべく地元でと、母が離れるのを渋っていました。
妹の提案で父にも新しい施設を見学してもらうことで、納得してもらいました。
誰でも慣れた場所から離れたくないものです。
こういう高齢化の時代、病気になっても住む場所すら自分で選べないのです。

でも嘆いてもしかたありません。
その時その時で、家族で悩み考えた結論がベストだと思い、<今>をみんなで
支えていきたいと考えています。

母は看護士の妹が近くにいるのでさほど心配ないのですが、問題は<お父さん>。
ぽっかり穴があいて気落ちしないかと、私達は父のほうを気遣っています。

母に会えない寂しさから過食や閉じこもりにならないよう、まめに電話やメールを
しています。
施設通いの日課が無くなったのだから、新たな日課を作ればいいのです。
毎日の散歩を勧めました。

”お父さん、杖を使って”と私が言うと、”俺は杖を使うような年寄りでない”と
反発。 今月85歳になる立派な高齢者なのですよ。

”足元がおぼつかなくなってるし、誰かに襲われても反撃できるよ”と言うと
”俺一人しか歩いてない田舎道、だれもおらん”とああ言えばこう言う頑固者。
でも母のために買った立派な杖があるのです。

”お母さんと散歩してると思えばいいよ、よろめいた時、支えるものがあると
安心”との説得で、”解った、使ってみる”とのこと。

あれから数日。 杖をついて、持って?早朝の散歩を楽しんでいるようです。
三日坊主ではなかったよう。 気分はいいようで、朝見た景色の感想をメールで
知らせてきます。 時々、意味不明な言葉もありますが。

<横谷峠付近がピンク色になり輝きを増し、西の空は対照的に前日の淡い光を
残している。自然現象はいつ見ても綺麗!> 
<雲一つない冷気を帯びた朝、稲穂にはえだにびゃくろ(?)が止まっている。
そろそろ東の空が明るくなってきた>

自分の父親ながら、なかなかの詩人です(笑)。
朝の散歩が楽しくなるよう、山や花の風景を写真で送ってと頼んでいます。
”携帯だと上手く撮れんよ”と言いながらも、嬉しそうです。

どうか、無理しない程度でいいから散歩が続いてくれますように。

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