面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

職業に貴賎無し

2006年11月28日 | ニュースから
「口臭測定士」「おならの臭い減少下着開発家--変な職業紹介本が話題に(Mycomジャーナル) - goo ニュース

世界の珍しい職業を写真と共に紹介する『世にも奇妙な職業案内 増感号』(ブルース・インターアクションズ)という本が出たそうな。
これは、3年前に発売されて世界中に大きな反響を呼んだ『世にも奇妙な職業案内』の第2弾にあたるもの。
『世にも奇妙な職業案内』は世界各国で大反響を呼び、職業入門書や手引書として、また職業選択の刺激剤として様々な学校で使用されるに至ったんだとか。

実物の書籍にはまだお目にかかっていないが、この記事を読んで江戸幕府にあったある役職を思い出した。
「公人朝夕人」(くにんちょうじゃくにん)である。
役目は将軍外出時の“下の世話”。
尿筒(しとづつ)という筒状の道具を持って将軍外出時に付き従い、道中将軍が尿意を催すと側へ寄り、尿筒を差し出す。
将軍は袴の裾から尿筒を差し入れ、漏斗の要領で(?)用を足す。
つまり、ビロウな話で恐縮であるが、袴にオシッコがかからないようにするための道具が尿筒であり、これを管理し、将軍の用に備えるのが公人朝夕人の仕事なのである。

なんせ将軍の側近くに仕えることになるので、格式は決して低くは無い。
誰彼が担当するものでもなく、代々土田家が世襲していた、若年寄配下の役職である。
とは言え、将軍が外出することなどめったになかったので、普段は尿筒を磨くことぐらいしか仕事のない閑職であったそうな。
西洋や中国の王朝にも、このような役職はあったのだろうか?