面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

悔しさを糧にして

2006年10月11日 | 野球
フジの「すぽると」と、テレ東の「スポ魂」が同時に中日の会見やっていた。
これがタイガースの会見とビールかけだったなら、一晩中寝ぇへんくらいの勢いで優勝特番見まくりやのに!と思ったりすると、また悔しさもひとしお…。

まあ、それにしても今年はよく「ここぞ!」というところで負けた。
逆に中日は、終盤はともかく、シーズン中は「ここぞ!」という場面で勝ってきた。
この彼我の違いはなんだったのか?
冷静に、チーム全員でしっかり振り返ってほしいもの。
「いや~、終盤の追い込みは凄かったよな!選手は皆、ほんとにようやったよ!オレもようやったやろ?あははははは♪」
と脳天気に笑うだけで終わって欲しくない(誰とは言わんが…ねぇ平Tヘッドコーチ)

チーム力を比較しても、優勝した中日との間に大きな差は無い。
確かに中日は、最多勝利投手に最優秀救援投手、首位打者、本塁打王に打点王がいて、優勝に最も近い“記録”を残している。
しかしこれらは今年たまたま中日の選手達にタイトル獲得のチャンスが巡っているだけのことで、タイガースの選手達も十分に狙える力を持っているのである。
では、先に述べた「ここぞ!」の試合で出た“違い”は何なのか?
選手達は、まず自分達に何が不足していたのか、もっとできることは無かったのか、をしっかりと自省してもらいたい。

タイガースに不足したもの。
それは決して「赤星の長打」や「藤本の本塁打」ではない。
桧山や片岡が“八木”になれなかったことや、今岡の“天才肌”ならではのアグレッシブさの欠如は当てはまる。
矢野の、相手中心打者に対する内角の厳しいコースへのリードも、不足の部類に入る。

中日との比較でタイガースに不足したものを見てみると、まず福留や荒木、井端のような走塁が大いに不足している。
彼らは常に次の塁を窺い、相手にスキあらば、すかさず単打を二塁打にした。
また、チャンスに見せたウッズのしぶとさは見事だった。
いずれも、勝負に対する執念と集中力の差であるが、これらは中日メンバーをして
「キャンプでこれだけ練習したチームは他に無いのだから自分達はやれる!」
とカッコたる自信を植え付けるに十分な練習量からくるものだ。
今オフ、秋、春のキャンプをぬかりなく、そしてどこよりも多く練習した!と誇れるように、選手達には過ごしてほしいものだ。

とは言え、終盤の追い込みは確かにようやった。
その点では選手達にエールを送りたい。
ことに2002年以前の万年Bクラスの頃を思えば夢のようである。
しかし!これが本来のタイガースなのである。
讀賣に次ぐ常勝チームというのが、讀賣に次ぐ古参チームであるタイガースの「あるべき姿」なのだ(今、讀賣に往年の常勝チームの面影は無いが)
その本来の姿にようやく戻ることができただけの話であり、更にその上を行く本当の意味での常勝チームとして、より一層のレベルアップを望む。

今シーズンのタイガースは、確かに「ようやった」のだが、今一歩足りなかった部分を埋めるべく、若手メンバーにはこぞって「オレがオレが!」と出てきてもらいたい。
今シーズン、新人選手は誰一人として一軍に昇格しなかったという事実を、フロントには真摯に受け止めてもらいたいし、次代を担う選手を輩出すべきファームの首脳陣には猛省を促したい。
スカウト面については、かつてのように「ドラフトで獲りやすい選手」を指名していないか?
鳥谷以来、超が付く大物を獲得すべく動いているように思えないが、スカウト活動の現状はどうなのか?
ファームコーチ陣については、ファームチームとしては日本一になったものの、新人に限らず1軍レギュラー陣を脅かすような強力な若手選手が出てこないのはなぜか?
また、逆指名で獲得した関大の岩田や、最年少プロ野球選手として話題になった辻本など、ファームの試合でさえ満足に出ていないのはどういうことか?

現状のコーチ陣でいいのかどうか。
病気療養中の島野2軍監督にいつまでも多くを望んでいるわけにはいかない点も踏まえ、しっかりフロントと岡田監督とで議論して、来季だけでなく将来を見据えたチーム作りを視野に入れて検討してもらいたいものである。

眠れぬ秋の夜長のよしなしごと…

確定

2006年10月11日 | 野球
中日が東京ドームで讀賣を撃破し、優勝した。
落合監督が泣きながら胴上げされ、優勝インタビューでも泣いていたシーンは印象的だった。
いつも冷静沈着(を装っていた)彼には珍しいシーンであったが、あれでナゴヤのファンの心をだいぶ掴んだのではないだろうか?
しばらく「落合政権」が続くだろう。

この試合も今年を象徴するような試合だった。
今の讀賣には、中日に必死に追いつくことで精一杯。
延長12回までたどり着いて力尽きた…という感じである。

その讀賣に対戦成績でタイ(11勝11敗)で終わったタイガースはどうよ!?
ここにも、今年優勝を逃した要因が見て取れる。

これで12日の甲子園最終試合である中日戦は、完全な消化試合となった。
しかし、甲子園の最終戦。
試合終了後には岡田監督の挨拶もあるだろう。
負けてセレモニー突入などというカッコ悪いことだけは、是が非でも勘弁願いたい。

もっとも、そこで負ければ、それはそれでまた今年を象徴する試合となるのだが。