ペルーには昔からドロボーが多い。
ペルーに行った当時も、ドロボー天国だった。
ドロボーに入る家は、だいたい一か月ほど調査をして家人の行動を調べ上げるそうだ。
狙われたら、防ぐことは難しい。
ましてや、話にだけ聞いている日本人ではまったく危機意識はない。
それで、ぼくの家もドロボーにやられた。着る物は根こそぎ持っていかれた。
当時のドロボーは、誰もいない家に入ることが多かった。たまに家に人がいても、抵抗さえしなければ、その人を傷つけることはなかった。
それが、犯罪の欧米化というか、ドロボーに殺されることが多くなったような気がする。
統計があれば、明らかになるだろう。
当時のペルーは、ドロボーしか生きていく道がない人々が多すぎた。
日本もだんだん当時のペルーに似てきた。
働くところがないのは、つまり無給だ。無給だと、だれかに食わせてもらわないと生きていけない。
大学を卒業しても、まだ親の世話になるのは、本人もたまらないだろうし、親の方も辛い。
お金の力は、想像以上に大きい。
CMの通り、人生は確かにお金じゃないが、その力は絶大だ。