つくづく人間も、社会も変化するもんだな、と思う。
進化、つまりよりよくなることは、それほどあるわけではないが、良くも悪くも変わっていく。
絶対つぶれないだろうと思われた大会社だって崩壊するし、
全幅の信頼を置いた人間が、ある日、裏切ったり、その人から裏切られたり、する。
人間を60年もやっていれば、だれでも経験することだ。
医学は、それが顕著で、昨日まで正しかったことが、今日から間違いだからやめよう、ということはたくさんある。
ましてやワクチンなどは、子宮なんとか癌などは、10代で接種すると、かなり高い確率で防げるから、国家が補助すべきだと、一方では主張するし、片方では、あんなものは危険だからやめろという、専門家もいる。
こうなると、素人はどうしようもない。判断停止に追い込まれる。
前ペルーの大統領のトレドさんは、フジモリさんの業績を妬んで、政権についている間、ずっと批判、批難し続けた。
よく飽きないなあ、と思うほどであったが、それをマスコミもよく取り上げた。
たぶん、根底には、民族意識のようなものがあるのだろうと思う。
日系人が、ズカズカと他人であるペルー人の家に乗り込んで、ああだこうだと命令する。それの結果が悪ければ、簡単に追い出されただろうに、不幸にも結果が良かった。そうすると、
瑕疵のない政権はありえないから、瑕疵ばかりを探すことになる。
悪いことをすれば、当然批難される。
ところが、いいことをしても、批難される。
これは、たぶん、世界の常識の一つだろう。
大使公邸の人質事件は、もう忘却の彼方になってしまった。
年2回ほど、当時人質だった人と会うが、当事者は昨日のことのように思い出すと言っていた。
当事者には、削除できない記憶だ。
石を投げた方は忘れてしまうが、投げられた方は、いつまでも忘れない、という山本夏彦の文章は、
生きるための知恵になる。
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