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一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

年末年始の本などからのふたこと

2010-01-05 | 乱読日記

昨今の金価格の上昇は、ファンダメンタルズでは部分的にしか説明できない。また、世界景気が再び景気後退に陥り、恐慌に近い状況や深刻なデフレへの懸念が高まっているのであれば、なぜ投資家が金を貯めこもうとするのかも不可解だ。本当に世界経済の崩壊を恐れているのであれば、銃や缶詰など籠城するのに役立つ商品を買い込む方がよほど賢明だ。

ノリエル・ルービニ「金バブル崩壊を警戒せよ」日経ビジネス2010.1.4

「買うから上がる、上がるから買う」という状況とともに、皆高すぎると思いながらも自分だけは売り抜けられる、と思っているのもバブルの典型ですね。



私たちの政治風土で用いられているのは説得の言語ではありません。もっとも広範に用いられているのは、「私はあなたより多くの情報を有しており、あなたよりも合理的に推論することが出来るのであるから、あなたがどのような結論に達しようと、私の結論の方が常に正しい」という恫喝の語法です。自分の方が立場が上であるということを相手にまず認めさせさえすれば、メッセージの真偽や当否はもう問われない。

「何が正しいのか」という問いよりも、「正しいことを言いそうなのは誰か」という問いの方が優先する。そして、「正しいことを言いそうな人間」とそうでない人間の違いはどうやって見分けるのかについては客観的基準がない。だから、結局は、「不自然なほどに態度の大きい人間」の言うことが傾聴される。

内田樹『日本辺境論』

だから「朝まで生テレビ」がきらいな人と、だからこそ好きな人が分かれるのでしょう。
本のレビューは明日書きます。



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