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土舗装の品質アップ

2018-09-19 00:01:29 | 日記
土舗装は主に歩行者用道路もしくは歩行者・自転車用道路、管理車両を対象とした透水機能を有する舗装です。よって、透水性を有した材料を用いて、雨水を表層から路盤以下に浸透させる構造の舗装なので、一般的なアスファルトやコンクリート舗装といった排水性舗装とは異なります。
通常、アスファルトやコンクリート舗装は、その耐久性の観点から空隙率が小さく密実な材料ほど良質とされており、基本的にはほとんど水を通しません。
しかし、近年、国主導でアスファルトやコンクリート舗装にも透水性を持たせ、雨水を路床まで浸透させて下水道の負荷軽減と都市河川の氾濫防止を防ごうとした取り組みが加速化しています。
一方、アスファルトやコンクリート舗装の空隙率を大きくして透水性を持たせると、水の浸透によって、路盤の支持力が弱まるなど、マイナス面がクローズアップされてきます。

そこで、路盤の支持力をアップさせるためになんとかしないといけないということから、資源のリサイクル促進の政策が後押しをして、コンクリートの廃材利用の観点から、再生クラッシャランを利用しようということになったわけですが、再生クラッシャランを使用すると、セメント分を含んでいるので透水性が失われるということになります。特に、再生クラッシャランの中のコンクリート系の材料は自硬性を有するため、透水を阻害するからです。

米国の舗装体内排水システムは,路盤層の透水に重点がおかれていて、粒状路盤材にクラッシャランを使用した場合は約60.0%の流出抑制効果が見られたものの,再生クラッシャランの場合は,約40.0%程度の効果しか見られず,透水性舗装を設計する際,特に粒状路盤材の選定の留意する必要があるとされています。日本の場合でも、クラッシャランは透水性あり、再生クラッシャランは透水性がないものというように区分されているところもあります。

そこで対策として、アスファルトやコンクリート舗装の場合の路面は、適切な横断勾配となるように設計し、路肩側には側溝を設けるというのが一般的でしたが、透水性のあるアスファルトやコンクリート舗装の場合、表層・基層混合物中からの排水は、側溝の舗装側に呑み口や横孔をあけるなどの適切な構造を検討する必要があるとされ、排水溝でいうと、いわゆる透水性舗装用のU字溝にする必要が出てきたわけです。

透水性のあるアスファルトやコンクリートの場合は、再生クラッシャランを使用する前提で路盤や排水溝の改良で対策を打つことが可能だったわけですが、土舗装についても考えてみましょう。

土舗装は、空隙率が大きく土を固めているわけなので、アスファルトやコンクリートのように固くて強度があるわけではありません。もともと、透水性アスファルトやコンクリート舗装が車両を対象としてきた道路であるのに対して、土舗装は、歩行者を対象としてきたので、同じように路盤を強度があるものにすれば品質もアップするかというと、ちょっと違います。
歩行者向けの土舗装の路盤について、これまで路盤有り無しで路盤の効果を検証してきましたが、路盤有り無しの差は歩行者用道路では、思ったほど存在効果が発揮されませんでした。つまり、路盤の強度が土舗装の品質アップつながらなかったわけです。むしろ、路盤の透水性こそが土舗装の品質アップにつながるという結果になりました。土舗装は、雨水を表層からすみやかに排水することを目的として、路盤以下へ水を浸透させる構造です。雨水や水の流入は、直接または間接に土舗装の不具合を起こす原因となることが多いので、路盤材料の透水性の検討は、良好な土舗装にするために重要です。

では、土舗装の路盤に透水性がなく、路盤上に水の滞留がある場合、どのような不具合が起きる可能性があるか見てみましょう。
・「路盤上の余剰水が固化材とともに土舗装の表面に毛細管現象で浮いてきて、薄い膜を作る」
  ※③は、毛細管現象で水が表層に表れていることがわかる例です。
・「寒冷地帯では冬季に、路盤と表層の間に溜まった水が凍結して膨張する」
・「水の滞留が長引くと水に触れている部分がいつまでも土のままの状態で固化が遅れる」
  ※写真の①と②は、晴れているのに表面が濡れています。水の滞留があります。
・「固化反応時に含水比過多で固化すると、シャブコンと同じで土舗装が脆くなる。」
・「表層が固まったあと、路盤上に滞留した水は、表層と路盤の間に空洞をつくる。」

アスファルトやコンクリートの透水性舗装の場合は、再生クラッシャランを使用する方が支持力のアップにつながり、しかも再生クラッシャランの方が安価で経済的なのでお奨めですが、同じ透水性舗装でも土舗装に限っては、路盤は強度よりも水の滞留を起こさせない透水性のあるものを選ぶ方が土舗装の品質アップになります。もちろん、支持力を高めるための路盤の強度アップも重要です。

よって、土舗装において、再生クラッシャランを使用することが仕様書で決められている場合は、不具合を起こさないように、国の設計に従うと、
「路盤は、適切な横断勾配をとり、土舗装を浸透した水の滞留を防ぎ、排水できるように水をコントロールすること」
「透水した水を抜くために、側溝の舗装側に呑み口や横穴を設けること」
「歩道の設計断面(路盤の下)にフィルター層 (15cm)があること」
「歩道の幅員が狭く雨水集積面積が小さいところは、再生クラッシャランでも滞留の問題は少ないが、幅員が広いところは滞留が起きないようなもの(透水性のある路盤材料)を選択すること」
ということになります。
国としては、リサイクルの促進をしたいが、一番重要なのは不具合の起きない土舗装にして欲しいということが根底にあり、やみくもに再生クラッシャランを使用しなさいということではありません。


また、路盤だけでなく、土舗装に使用する土は、目詰まりを起こさないように、シルト分を少なくすることも土舗装の品質アップには大切です。

■使用する真砂土の選択
土舗装には真砂土などの風化土がよく使われます。
下図はその粒度の一例です。粒度が揃うと、仕上がりもきれいですが、市販園芸用などの礫がある土の方が強度が出ます。しかし、真砂土といっても、いろいろな土質があります。重要なのは、透水機能の持続性の観点から、シルト分(0.075~)通過が10%以下であること、粘土や不純物を含まないことです。

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