ジオベストを使用した土舗装の固化のプロセスは、酸化マグネシウムが土壌中の水分との水和反応により水酸化マグネシウムとなり、二酸化炭素との炭化反応で塩基性炭酸マグネシウムを形成し、これが土粒子同士の接着をもたらします。ジオベストには、セメントは含まれませんが、セメントと類似したポゾラン反応を示して硬化します。さらに真砂土などの中に含まれるシリカやアルミナと酸化マグネシウムが反応して硬化が促進されます。
反応時間は低含水量で1時間~2時間ですが、水の量が多いと凝結するのに時間がかかります。そして、強度が弱くなりひび割れが出やすくなります。これもセメントと同じですね。
また、初期硬化の段階でこの水和反応の水が凍ると凍害になり固化不良を起こします。しかし、これまでどんなに寒くても早めに作業を終えることができれば、西日本地区では凍害になることはありませんでした。それが、水の滞留や流入があると寒冷地ではどうしても凍ってしまい防ぎようがなくなります。初期凍害を防ぐには、固化養生時の温度、霜、水分の吸収には十分な注意が必要ですが、一番問題になる水の滞留や流入を防ぐために水勾配を1.5~2.0%つけて、排水路を確保することです。
つまり、水の滞留や流入は凍害を引き起こすだけでなく、水が供給され続けると、固化反応を阻害します。酸化マグネシウムでも酸化カルシウムでも結晶化しますので、水があると結晶になりづらいからだと考えられています。
水分が多かったり、日影で水が抜けず、いつまでもブヨブヨしている状態がそうです。
水が抜けて乾燥するからこそ結晶ができ固まるわけなので、水の滞留や流入、そして排水には注意しましょう。
逆に、硬化したジオベストによる土舗装は、その後の雨や夏場の乾燥といった乾湿の繰り返しの中でも強度が増加していくことが11カ月の耐久性試験で確認されています。左記のリンク集の中の「広域における浚渫土活用の事業化に向けた検討」をご参照ください。
固くなってしまえばマグネシウム系の固化は水や乾燥にも強いが、初期硬化の段階で、化学反応を起こして凝固させる水が障害の原因にならないとも限らないので注意しましょう。
◆ジオベストの問い合わせは、
ジオサプライ合同会社
広島082-299-0681または神戸078-843-2561まで。