ジオベスト

環境にやさしい、人にやさしい環境配慮型商品や土系舗装のことが満載。

土系舗装 不具合の原因

2021-04-13 05:24:55 | うんちく・小ネタ
土系舗装の表層が流出した、崩れた・・・等の多くは、水に原因があります。降雨や流入する水です。
特に、土系舗装の排水は、「水を集めない、加速させない、分散させる」ということが基本です。
下の写真は、最大勾配15%の土系舗装の坂道です。長さが60m強あります。それだけでなく、前提として、この坂道には上部の公園より多くの水の流入があり、法面からの雨水の流入もありますので、大量の水が流れます。雨水枡はありますが、雨の多い時期は土系舗装された坂道が水ミチとなります。このような状態になると、数年は大丈夫ですが、不具合が発生する可能性が高くなります。
ここで重要になるのが、先ほどの土系舗装の排水は「水を集めない、加速させない、分散させる」です。

下の図は断面図になります。土系舗装の坂道に多くの水を集めないためには、土系舗装と法面の間には側溝がある方がいいと思います。そして、歩きやすいように側溝にはグレーチング蓋をします。また、法面から雨水が流れ落ちる場所には堆砂空間をとり、縁石で土をブロックします。縁石は石であれば、隙間から側溝に水が流れ込みます。
土系舗装は、片勾配をとり、側溝に排水します。晴れている日はどのように水が流れているかわからないので、ぜひとも雨の日に現場に行ってみることが大切ですね。

実はホームページで、「真砂土舗装関係者はご覧頂かないようにお願いします。」というブログを見つけました。
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_804.html
弊社製品ジオベストでの土系舗装ではありませんが、私もこの場所はよく知っています。あまりにも土系舗装のことをご存じないまま事例として掲載されているので、リンクさせていただきました。
この土系舗装の原因は、河川敷にある園路ですが、右側が高い堤防になっており、雨天の時は、多くの雨水が草の生えている法面側から流入する地形となっています。こういう場所では、園路に水が流入しないように、雑草地と園路の間に側溝などの排水設備が必要です。通常の園路では問題になることはありませんが、ここの場合は特殊です。地形のことを考えて、土系舗装に流入する水対策を考えておられたら、こんなひどいことにはなってないと思います。たとえば、下の写真のように、右側の堤防の法面から流入する雨水を右側の縁石でブロックして、まとめて河川に流すような工夫です。

アスファルト舗装やコンクリート舗装の道路でも法面に接している場所では必ず側溝を造ります。土系舗装は、アスファルトやコンクリート舗装のように強度がないのですから、なおさら必要といえます。土系舗装は、土の風合いを活かした高い景観性と適度な弾性による優れた歩行性が確保できます。これはアスファルト舗装やコンクリート舗装では不可能です。土系舗装は、アスファルト舗装やコンクリート舗装とはまったく異なるので、同じように考えて施工すると失敗します。
そして、もう1つの問題は、水の滞留が原因です。土系舗装は透水性舗装なので、雨水が浸透する舗装です。表層内に浸透した水は路盤を通過してフィルター層の下に浸透する構造です。ここの場合は土系舗装を浸透した水が地中に流れていかないので、水の過剰反応でカチカチになっています。ここの土系舗装の構造がどのようになっているかわかりませんが、透水しない下地の構造にも問題があります。
また、園路に流入した水を河川側に逃がすように縁石ブロックに水抜き穴を開けておれば、それだけでも水の滞留が防げたように思います。土系舗装は水がないと固まりませんが、水の過剰が不具合を起こします。
土系舗装は、「水を集めない、加速させない、分散させる」ことが重要です。土系舗装は透水性舗装なので、雨水が浸透する舗装です。特に路盤が水を透水させておれば、水の滞留はありません。水が透水する路盤材を使用し、横勾配を設けて排水するようにすれば良好な土系舗装になったと思います。
土系舗装の材料が悪かったのではなく、水のコントロールや下地への配慮が足らなかっただけだと思います。
ちょっとひどい記事でしたので、取り上げさせていただきました。

■ジオベストのお問い合わせは、
ジオサプライ合同会社 広島082-299-0681 神戸078-843-2561 名古屋052-766-6419
福岡092-518-3537へ。
もしくはジオサプライのホームページよりお問い合わせください。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

環境にやさしい防草

2021-04-11 03:58:06 | うんちく・小ネタ
雑草対策としては、「草刈り」「除草剤」「防草シート」「固化材」などがあります。
最初の3つについてはよく知られています。最後の固化材というのは除草剤とは違うの?と思われるかもしれませんね。
固化材とは、土に混ぜて防草対策をする商品、もしくは防草土として土に混ぜて販売されているもの(プレミックス商品)のことです。
それらは、固化材が水と接触すると水酸化カルシウムを生じ、アルカリ性(pH=12~13)になる性質を利用して、強アルカリの土壌にすることや重金属類を混ぜることで防草対策を行うものが多いわけですが、ジオベストは、自然に存在する酸化マグネシウムを主成分とする固化材であり、土に近い弱アルカリ性で、重金属類を含んでないので、人体・植物・昆虫への負担がない商品になります。
隣が芝生や農地だけど大丈夫ですかという問合せをいただきますが、「ヒメダカ急性毒性試験」や「ラット試験」を行い安全性が確認されていますので、安心してご使用いただけます。
下の写真の右側はジオベストで土系舗装を行った場所です。ジオベスト土系舗装の端部には新しい雑草が生えているように、ジオベストで土系舗装をした場所以外のところは、植物への影響はありません。
つまり、ジオベストを使用してないところには雑草が生えてきます。
ジオベストを加えているところは、土壌の養分の不溶化を行いますので、雑草が生えてこないというわけです。



下の写真もジオベストを使用している場所は、施工5年7か月が経過しても雑草が生えておりません。
ジオベストを使用してないところは、うっそうと雑草が生えています。経年後、対比してみるとよくわかります。


下の写真は、この性質を利用して植樹帯の「フウセンナンテン」の周囲をジオベストで雑草を生えなくしている例です。


このジオベストの防草効果は、園路の土系舗装のように多くの固化材(配合比15%)を使用する必要はありません。
約半分の使用量で防草対策が可能です。その例が下の写真になります。
私の説明では、土にジオベストを混ぜれば簡単に防草対策ができると考えられたと思いますが、ジオベストには除草剤が含まれてないので、雑草を枯らすことが出来ません。雑草の根が残っていたら、そこからは生えてきます。よって、きちんと雑草を取り除いたあとで防草対策を行うことが必要です。
では、最も効果的な方法はというと、真砂土などの新材(購入土)を使用することです。
防草対策は、園路などの土系舗装で使用する固化材の半分の量なので、園路のようにカチカチにはなりません。下の写真のような平坦な場所では問題ありませんが、勾配がある場所では硬度を持たせるためにジオベストの配合比を高めてご使用ください。もしくはカチカチに固まるわけではないので、表層の流失対策(水の排水対策/水のコントロール)を行った上でご使用ください。そうすれば土系舗装で使用する固化材の半分の使用量でも防草対策ができます。



■ジオベストのお問い合わせは、
ジオサプライ合同会社 広島082-299-0681 神戸078-843-2561 名古屋052-766-6419
福岡092-518-3537へ。
もしくはジオサプライのホームページよりお問い合わせください。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする