熨斗(のし)

のし(熨斗)について、趣味について、色々なことを綴っていきます

南信州の秋ー3(干し柿の風景)

2011-11-09 03:20:33 | 飯田

初夏、睡蓮の花を見に行った飯田市立石は干し柿の産地でもあります。

友人の家で干し柿作りの様子を見せて頂ける事になりました。

友人の家へは下伊那で最も古い立石寺の前を通って行きます。

この付近あちらこちらに柿があり、立石寺の鐘楼の前にも柿の木が・・・

この立石寺、柿の神様としても崇められています。

 

先日、両親を連れてこの立石寺に来た時、

歴史好きの父は、飯田市の指定文化財になっているこの梵鐘の造りを興味深く隅から隅まで見渡すと

「こんなに古い寺が下伊那にあるとは知らなんだ」と一言。

里山に囲まれた静かな古寺です。

   

この立石寺のすぐ傍に友人の家があります。

家の中にも軒下にもびっしりと吊るされたオレンジ色の柿ー

オレンジ色の柿すだれに囲まれていると、何だか気持ちまでオレンジ色になれそうな気がします。

    

この干し柿の風景を見ると、冬がもう近い事を感じます。

冬の保存食として作られるようになったこの干し柿には、

朝晩の寒さや立ち込める霧が自然の甘みを出す為に大切な役割を果たしています。

柿の部屋の障子は、湿気の微妙な調節をしてくれているのだそうです。

このような自然の条件の整った飯田地方では、多くの家で干し柿が作られ、

市田柿と呼ばれて全国で喜ばれています。

        

柿の実がなくなった柿の木では、色付いた葉っぱが太陽の光を受けて眩しく光っていました。

その中に、小さな柿の実がたった一つ、

摘み取られずに揺れていました。

「小さすぎて干し柿にならないの。鳥の餌になるのよ」って友人が言いました。

鳥の餌でも幸せかも・・・。

 

作業場も見せて頂きました。

柿の皮は機械で剥かれ、シュルシュルっと皮が飛び出して来ます。

一つ一つの柿の実に、沢山の愛情と手間がかかっていました。

美味しいはずです。

  

私の実家でも、最近少し元気になった母が、干し柿作りをしていました。

息子の所と北海道の親戚に送らないといけないから・・って

夜が更けたのに、まだまだ終わりそうにありません。

 

心に残るーいつまでも心に残しておきたいー南信州の秋の風景です。

 


南信州の秋ー2(小戸名渓谷)

2011-11-07 13:32:16 | 飯田

長野県の最南端、もう10分も走ると愛知県に接する、下伊那郡根羽村小戸名渓谷。

紅葉の名所です。

 

ここもまだ絶好の紅葉狩りまでにはあと1週間。

  

でもこの時期しか見られないもみじの葉のグラデーションは最高。

それと、まだ少し早いので見物客がいなくて、娘とのんびりマイナスイオンを満喫する事が出来ました。

     

もう少し川を遡って行くと川に下りれそうな場所がありました。

   

小川の流れの音が色付いた森の中に響きます。

降っていた小雨も止みました。

森のラーメン屋さんの特等席を娘の為に用意しました。

 

何故か森の中で食べると美味しく食べれるのです。

自然は大きなホスピタル・・・どこかで聞いたこの言葉、ホントだね。

 

身体の奥から暖かくなりそうな色の森がありました。

 

 

 

 

  

 

 

 

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南信州の秋ー1(野底山山林公園)

2011-11-05 22:21:45 | 飯田

飯田の紅葉前線もいよいよ真っ盛り。

娘が紅葉を見る為に東京から帰って来ました。

今日は朝から曇りの天気でしたが、近くの野底山山林公園に着いた頃は少し日が出て来ました。

   

まだ緑の残る赤やオレンジ色のもみじが一瞬日に照らされました。

 

「まだちょっと早かったね」・・・と、私が言うと、

「真っ赤よりもこのくらいの方が好きだけど・・・」と真剣な眼差しの娘。

     

木によってはもう真っ赤になっている木もありますが・・・

  

野底山森林公園のもみじは、来週末頃が見頃です。

 

色とりどりの南信州の秋を数回に渡り御紹介します。

 

 

 


編笠山-2

2011-11-03 21:24:27 | 

編笠山山頂からの展望は360度。

西に富士山、そこから右の方にぐるっと視線を向けて行くと、南アルプス連邦の鋸岳・北岳・甲斐駒・奥の方に仙丈ヶ岳が見えました。

 眼下には富士見・原村などの街並みが見え、右へ右へと視線を向けると・・

 

手前には西岳が、そして八ケ岳の裾野の紅葉の向こうに蓼科山が綺麗な形で聳えています。

蓼科山から始まる八ケ岳は、遠くに北八ヶ岳の天狗岳などが見え、近くに南八ヶ岳の硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳、一番手前に権現岳が見えます。

山頂から青年小屋の方へ下ります。

 

すぐ目の前に見えているようで、青年小屋までの道のりは大きな岩ばかり

なかなか到着しません。

大きな岩を乗り越え、乗り越え、ようやく入口が見えて来ました。

赤ちょうちんに「遠い飲み屋」と書いてあり・・・

木製の素敵なメニューには、確かにビールやウイスキーも・・

  

そう言えば、山頂手前にこんな看板がありました。

「山頂まで本当にホントにあとちょっと!  頑張って!

 冷たーいビールやかき氷 あったかーい コーヒーやラーメン あります」って。 

    

この言葉にどんなに助けられたか・・。

熱ーい夏だったら、だらだら汗流した後のかき氷は美味しいだろーな。

でも、この日は霙交じりの雨・・・1杯のラーメンとホットミルク

青年小屋での暖かいおもてなしに、

帰るのを忘れてしまいそうなほど、まったりしてしまいました。

いやいや急がないと・・・

6時までに飯田に帰らなきゃ。

12時間て・・・・

何もしなくても12時間。

テレビ見てても12時間。

編笠山での12時間・・

遠い、遠い飲み屋までホットミルク飲みに行って来ました。