Genの思いつ記(Gen建築設計所)

人はいろいろであります。いろいろな日常を思いつくままに記録していく建築設計事務所のブログです。

ケンチク的視点-19

2018年06月24日 | 建築、設計

F建築設計事務所を辞めて他所の事務所の仕事を手伝って
いた。6~7ヶ月ぐらいだったと思うけど、縁あって憧れの
有名アトリエ事務所の手伝いをしていた。先生がスケッチ
を画きそれをもとに模型をつくったり、図面を起こしたり
する。
 
忙しい方だったので事務所にはおられない時が多かったよ
うに記憶している。番頭さんのようなベテランの所員がい
て、その人が代わりにいろいろと指示をだして動いていた。
その事務所はその時は、まだ少人数であって、アルバイト
に大学生や大学院生が多くやってきて勉強していた。
 
もう、ずっと建築模型ばかりつくっていて、すごい模型を
つくる名人もいたし、事務をやりながら設計の仕事をして
いる女性もいた。少人数で夜遅くまで仕事をしていたが、
楽しかった。なにせ出てくるスケッチが、お~っと思うよ
うなボクには出てこないようなアイデアに満ち溢れていた。
 
考えを形にするためのに模型をつくる。時間をかけて一つ
のプロジェクトを完成させる。その情熱が携わっている人
間に伝わって皆で完成に向かって進んでいく。ボクが10年
間やってきた設計事務所の環境とは違っていた。それがと
ても楽しく、毎日が充実していた。
 
現場でもイメージと違う施工がされているとやり直す。え、
っと思うこともあるが妥協はしない。その辺りの割り切り
もなかなか普通は出来ない。
 
番頭さん?とは酒をよく飲みかわし、よく話をした。なぜ
か妙に気に入られていた。関東の人との付き合いというの
は初めてに近かったと思う。ボクがアトリエ事務所の手伝
いを辞めて6~7年後に若くして突然、亡くなられた。独
立してこれからという時期で、心残りだったと思う。
 
今思えば、ここの事務所で知り合った人は優秀な人が多か
った。そういう志の高い人が集まるのだろう。やはり、建
築への取り組み方が違ったような気がする。
 
僅かな期間であったが、いままで経験できなかったことを
経験する貴重な時間であった。 


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