「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

受動的行動と攻撃的行動

2017年03月05日 18時59分20秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 これらの対人関係パターンは、 人間関係に大きな影響を及ぼします。
 
 受動的行動は、 相手に同調することで、 安全なように見えます。
 
 しかし長期的に見ると、 人に屈し、 自分のニーズを放棄するとき、
 
 フラストレーションと憤慨が生じます。
 
 最終的には、 関係が苦痛になり、
 
 怒りを爆発させるか、 抑うつに陥るか、 逃げだすことになります。
 
 攻撃的行動も関係を破壊します。
 
 攻撃的な対人関係は、 ふたつのことから生じています。
 
 ひとつめは、 物事がどうあるべきかの 強い感覚です。
 
 正しい行動と 間違った行動が はっきりしています。
 
 正しいと感じることを侵害されると、 相手を罰したいと感じるかもしれません。
 
 ふたつめは、 相手をコントロールしたいという要求です。
 
 物事は ある一定の形で起こらなければならず、 一定の結果を期待しているのです。
 
 正しいと感じる通りにならないと、 怒りが煮えたぎり始めます。
 
 相手をコントロールしようとして、 プレッシャーをかけるかもしれません。
 
 受動性と攻撃性は、 どちらも人間関係を壊してしまいます。
 
 アサーションのスキルは、 この中間の方法です。
 
 対人関係で必要なものを求め、 限界を設定し、
 
 対立の交渉をする手段を 与えてくれます。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 


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