膨大ながれきの処理に 幾つかの対応が行なわれています。
石巻市では、 5人の作業員が 手作業でがれきを分別してから、
トラックで仮置き場に搬送しています。
場所が限られている仮置き場では、
コンクリート, 鉄, 畳, 自転車などが、 分けて積み上げられているため、
最初から現場で仕分けすることによって、 効率化を図るのだそうです。
しかし やはり大変な時間がかかります。
その時間とコストを 省く試みが、 愛知県のある工場でなされています。
生ゴミ, 木材, 紙くず, プラスチックなどが混在したゴミを、
特殊な機械に入れ、 高温高圧の水蒸気で 熱処理をします。
すると 有機物は溶解され、 熱湯の中で分散、 全ての成分が混合して、
石炭並みの燃料が できるというのです。
塩分や雑菌も、 高温で処理されるため 問題ないということです。
今は実験段階ですが、 実証レベルで被災地に据えつけ、
がれきの処分に携わりたいと、 開発業者は述べています。
ただ 自ら被災している自治体では、 処理業者の情報がなく、
業者から申入れがあっても それが適正かどうか 審査することもできず、
対応が難しいのだといいます。
国主導のがれき処理の必要性が 高まっています。
秋田県能代市では、 がれき受け入れを検討しはじめています。
能代市は、 「リサイクルポート」 という、
がれきの受け入れをしやすい 港を持つ、 日本有数のリサイクル都市です。
今まで 資源化できなかったものも資源化でき、
レアメタルを抽出することもできます。
津波で塩分を被ったプラスチックは リサイクルが困難ですが、
秋田では 粉砕, 洗浄することで 新たな製品を作り、 被災地へ戻しています。
被災地が必要とする 業者や自治体の調整に、 今こそ国が介入するときです。
〔 フジテレビ 「新報道2001」 より 〕
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