「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「境界に生きた心子」が 香山リカさんの著書に引用 (1)

2015年02月11日 20時36分31秒 | 「境界に生きた心子」
 
 先日たまたまネットで、
 
 「境界に生きた心子」 が 香山リカさんの本に 引用されているのを見つけました。
 
 またもうひとつ、 障害学の論文に 取り上げられているのもありました。
 
 香山さんの著書は、  「傷ついたまま生きてみる」  (PHP文庫/2014年) 。
 
 その中の、 心の傷と体の傷の関係を 述べた一節に例示されており、
 
 援助交際で 体を傷つけても心は傷つかない と思っていた女性との
 
 対比がされています。
 
https://books.google.co.jp/books?id=Am0X4JD4LxsC&pg=PA71&dq#v=onepage&q&f=false
 
〈逆に、 最初から 「私の心の傷をなんとかして」 と 思っている人もいる。
 
 境界性パーソナリティ障害という 心の病を抱える恋人を持つ男性の
 
 手記 『境界に生きた心子』 (稲本雅之/星和書店) には、
 
 その恋人・ 心子が  「一日中ホテルでいっしょにいたい」 と せがむ場面がある。
 
 しかし、 心子は、 決して からだのつながりや快感を 求めているわけではない、
 
 と男性は知っている。
 
 「『ひとつになりたい』 という表現は、
 
 心子の 究極の一体感への願望を 象徴している。
 
 心子の心には 満たされない欠落した部分があり、
 
 その不全感を補うため、 この上なく緊密な接触を求める。」
 
 しかし、 その後、 心子は 「うつがひどい」 と 外出もできなくなり、
 
 恋人との 心やからだのつながりで、
 
 自分の欠けた部分や 傷ついた部分を 埋めることもできなくなる。
 
 そうなると、 心子は今度は、
 
 逆に カッターでからだを傷つけるような 行為を繰り返すようになり、
 
 最終的には 自分で自分の命を 絶ってしまうことになるのだ。
 
 (中略)
 
 心子は  「からだの一体感さえあれば 心の傷も癒える」 と 思っていたのに、
 
 実際はそうはならなかった。
 
 そして、 「私はまだこんなに傷ついている」  ということを強調するかのように
 
 リストカットを繰り返し、
 
 結局は からだも心も 死に追いやることになってしまったのだ。」
 
 このように、 心の傷と体には 切っても切れない強い関係があるが、
 
 そこに決まった法則を 見つけるのは難しい。
 
  「からださえ元気なら心も元気」 でもなければ、
 
  「からだの元気と心の元気は まったく別もの」 でもない。
 
 ただひとつ言えるのは、 「私の場合、 心とからだは別」 とか
 
  「私は、 心の傷つきは 誰かとのからだの一体感がなければ 絶対に埋まらない」
 
 と決めつけすぎるのは危険、 ということだ。
 
 (後略)〉
 
(次の記事に続く)
 

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