「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

心子、 10年目の祥月命日 (5)

2011年01月21日 21時51分32秒 | 心子、もろもろ
 
(前の記事からの続き)

 花屋さんにブーケを 作ってもらっている間に、 心子の話をしました。

 今日はちょうど 10年目の命日なのだと。

 自死で旅立ったことなどを 伝えると、 店員さんは 親身になって聞いてくれました。

 心子の本のチラシを 渡したかったのですが、 もう手持ちがありません。

 この店は 今回の経営でも、 店員さんは 日によって変わるそうです、

 また 店員さんと仲よくなることが できればいいのですが。

 そして 心子の霊園に着きましたが、 今日は各所を廻ったため、

 閉園間際の時間になってしまい、 辺りも薄暗くなってしまいました。

 でも 閉園時間を過ぎても ねばって居座り、

 いつもより沢山 心子とお話ししてきました。

 10年の想い出にも浸り ……。

 心子が今 生きていたら……。

 そんなことも思ってしまいます。

 当時より情報が増え、 BPDを取り巻く 環境も進み、

 心子ももう少し 生きやすい道があったかもしれません。

 それにしても、 心子の牧師先生夫妻も転移し、 ホテルまで改装されてしまい、

 心子を回顧する風物が 次第に変わっていってしまいます。

 世の中が移ろいゆくのは 仕方のない常のこととは言え、

 やはり寂しいものがあります。

 心子のお墓に 別れを告げてから、

 心子と何回か行った 某駅へ赴き、 界隈をそぞろ歩きました。

 そして最後に 回転寿司を食って 帰って来た次第です。

 心子を身近に感じ、 想い出の場所を 巡った一日でした。