「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

同じスタンスで 向かい続ける

2010年01月12日 21時52分17秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
 境界性パーソナリティ障害の人を 支える際に 最も重要なのは、

 変わらないペースで、 変わらない距離を保ちながら、

 関心を注ぎ続けるということです。

 悪いパターンは、 最初は何とかしようと 熱心に関わりますが、

 同じ失敗が繰り返され、 感謝どころか 攻撃を受けるうち、

 だんだん嫌気が差して、 もう関わりたくないと 思ってしまうことです。

 一方、 回復したケースでは、 そうした苦しい時期を 乗り越えて、

 とことん向かい続けたことが、 良い結果に結びついています。

 向かい続けるという 根本に比べれば、

 枝葉末節のテクニックなどは、 さして重要ではないほどです。

 どんなことがあっても 見放さず、

 最後まで 付き合い続ける姿勢が 本人に伝わるにつれて、

 本人の中に 安心感と信頼感が 徐々に回復されていきます。

 すぐに結果を出そうと 意気込みすぎず、 専門家などに相談し、

 細く長く 関わるスタンスで 接していくことです。

〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 

 同じスタンスで 向かい続けるということは、

 幸い僕は 心子にできていたのではないかと思います。

 動じないことを心がけていたので、 心子の 攻撃や混乱に対しても、

 大げさにうろたえたり 巻き込まれたりすることは、 あまりなかったと思います。

http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/59527736.html

 もちろん 彼女から批判を受けることは 辛いし、

 早く嵐が過ぎてほしいと 願うばかりでした。

 でも僕は 当時ホスピスの勉強などで、 受容と傾聴を 学んでいたので、

 受け入れることが できたと思います。

 現在なら 境界設定も必要でしょうが、 常に一貫した 態度というのは、

 ボーダーの人と接するときに 大切なことだといいます。