「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「アクティング・アウト・タイプ」 と 「アクティング・イン・タイプ」 (1)

2007年07月20日 22時43分51秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
 ボーダーの人たちは 驚くほど共通する部分を 持っている反面、

 人によって 全然異なった言動を 示すこともあります。

 同じ事柄に対して、全く正反対の 反応を見せるのです。

 それが 人々の理解を さらに困難なものにさせ、専門家をも悩ませています。

(アメリカ精神医学界の 診断基準 「DSM-Ⅳ」では、

 境界性パーソナリティ障害の 9個の診断項目のうち、

 最低5つが当てはまれば ボーダーと診断されますが、

 その組み合わせの種類は 膨大な数に達するでしょう。

 それだけ多種多様な姿が あるということになります。)
 

 ボーダーの人は大別して、他者に向かって 行動化するタイプと、

 自分に向かって 行動化するタイプに 分けられるといいます。

 前者は 高機能で 「アクティング・アウト・タイプ」、

 後者は 低機能で 「アクティング・イン・タイプ」です。

 これらは外面的には あまりにも大きく異なるため、

 あたかも二つの 別の障害であるかのようです。

 ただし、これは理念型である とも言えるでしょう。

 実際には ボーダーの人たちには 双方の側面があって、

 このふたつのタイプを両極とする グラデーションの中の、

 どこかに位置している と言うことができると思います。

[出典:「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」(星和書店)] 

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/49059232.html