( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/46646983.html からの続き)
○同・心理課(回想終わり)
部屋の隅の机に箱庭(砂の入った平たい
箱に色々なミニチュアが並んでいる)が
置いてある。
棚には箱庭療法に使う様々な人形やミニ
チュアなどが並んでいる。
友辺、箱庭のミニチュアを何気なく手に
取って箱庭に置いたりしている。
友辺「田所さんは、よくある芝居だって言う
んだ」
なつみ「(コーヒーを入れながら)詐病--
つまり嘘をついてる場合もあるだろうけど、
記憶に障害をきたすのは実際にもあること
よ、生活史健忘とか」
友辺「(椅子に座る)記憶はそのうち戻るも
んなのかね?」
なつみ「(カップを勧める)それはいろんな
ケースがあるけど」
友辺「なつみ先生の腕で記憶を戻すことはで
きない相談かな? 本人が覚えてないこと
には捜査が進まないし、上からも要請され
てるんだ」
なつみ「とにかく会ってみないとね。心理テ
ストや鑑別診断もあるから」
友辺「俺にはどうも奴が嘘をついてるように
は思えないんだよ」
なつみ「その人を信じたのね。一応合格点
(笑)」
友辺「(苦笑)心理士の相方としてか?」
くすっと笑うなつみ。
○同・面通しの部屋
マジックミラーの向こうに立っている裕
司と数人の男。
マジックミラーの手前になつみ,友辺,
田所がいる。
なつみ、男たちの顔を見比べる。
なつみに注目する友辺と田所。
身の置き所がない様子の裕司。
友辺「(なつみに)昨日の男、この中にいる
かい?」
なつみ「(裕司を見て慎重に)……左から二
人目の人だと思う、暗かったんだけれど…
…」
友辺「よく見て、重大なことだから」
なつみ「(しっかりと)……ええ、あの額の
傷痕、間違いない」
田所「決まりだな、血痕の血液型もガイシャ
のと一致したし」
不安そうな裕司。
なつみ「………(裕司の表情や様子をじっく
り観察する)」
(続く)
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