蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

16歳(高二)少年、71歳写真店主撲殺事件ー何故なんだ!

2006-04-28 03:03:51 | 時事所感
4月27日(木)曇り後晴れ、朝5度、日中18度

『写真店主殺害の高2、「撮影に来た」と偽る
 和歌山県高野町の写真館で経営者の久保田耕治さん(71)が私立高校2年の男子生徒(16)に殺害された事件で、男子生徒は県警橋本署の調べに「写真撮影をしてもらいに来たと偽って店に入った」などと供述していることがわかった。 生徒は犯行の際、スタンガンを所持しており、同署は、生徒が久保田さんを油断させて犯行を容易にしようとするとともに、抵抗に備えてスタンガンを所持していたとみている。 調べでは、生徒は24日午後3時40分ごろ、下校していったん寮に戻った後、スタンガンを持って写真館に向かった。同4時過ぎ、写真館を訪れ、撮影の準備のため店の奥に入った久保田さんを追いかけ、置いてあった電気ポットや料理バサミで執拗(しつよう)に暴行を加えたという。 生徒が約6時間半後、中学時代に通っていた大阪府内の学習塾の講師に「人を傷つけたかもしれない。警察に連れて行ってほしい」と頼んでいたこともわかった。 橋本署は26日、生徒を殺人容疑で和歌山地検に送検した。(2006年4月27日3時10分 読売新聞)』

 岐阜県中津川市での15歳(高一)少年による少女殺害事件報道の衝撃も止まない間に、今度は理由もなく16歳(高二)少年による理由無き老人撲殺殺人である。

 こちらは何故か報道の扱いが小さく感じられる。余りにも続く少年殺人事件に世間の方が麻痺してしまったためだろうか?
 それとも、これ以上、模倣犯をださないようにというメディアの自制心の発揮からだろうか?

 そして疑問に思うのは、この16歳少年は中津川での事件を知っていたのか、それとも知らなかったのか、ということである。
 知っていたとすれば、中津川での事件について何を思い何を感じて、今回の犯行におよんだのだろうか?
 両事件の間に、16歳少年加害者にしか窺い知れない何か因果関係が生じたのだろうか?
 知っていなかったとすれば、何故、このような無意味で残酷な犯罪を突如起こす心理状態になったのだろうか?

 ただ、彼が恐らく承知していたのは、どうせ気晴らしに年寄りの一人や二人殺したところで、「俺は天下の少年様だ!死刑なんて関係ねいや。少年院にいれられたところで2、3年もおとなしく猫でも被ってりゃあすぐに出てこれりゃあ」ぐらいのことは確かだろう。

 そして、この少年もまた、その罪の結果は少年院に2、3年入れられてその後は何食わぬ顔をしてこの娑婆に出てくるのだろうか?

 私(山家の隠居)は、珍しくこのところの気温の変動の大きさに負けて風邪ひきで早寝してみたが、ふと殺された71歳の一人暮らしの久保田さんの無念を思うと目が冴えて眠れなくなってしまった。

 長年写真館を経営して、加害者の登校していた学校生徒の利用者も多かったという。いわば、学校近くの親しい写真館のおっちゃんといった関係ではなかったのか?
 その人に突然襲い掛かって、恐らくは何が起こったのかも、咄嗟には理解できぬまま驚いて逃げ惑う老人を、無惨にも小動物でも嬲り殺すようにして殺戮した16歳少年とは、一体何者なんだろうか?

 もし人が死んでも魂だけは残るとすれば、久保田さんの魂は天界から加害者の少年に対して何を思い何を訴えるだろうか?

 穏やかに、誰にも迷惑をかけず地域社会と調和して暮らしてきた71年の生涯、それを突然謂われなく叩き潰される理不尽さに対する無念を誰に訴えられるというのか?

 天界とこの現世の間を隔絶する透明な厚いガラス体をとおして、天界の久保田さんの魂が、自分を現世から突如謂われなく抹殺しさった少年が、少年審判の法廷で精神鑑定の結果、青年期特有の心神耗弱か何かの理由付けで少年院送り2、3年でチョン!なんて審決を見たら何て思うだろうか?
 
 「私の71年の無辜の生涯の価値は、たったこれほどの木っ端ほどのものだったのか!」と思わず慨嘆し悲憤慷慨の慟哭を誰が聴くのか?

 この犯人を死刑しろ!と言った所で、お人よしで大甘人間でいっぱいの今の日本では、虚しいだけである。
 この少年、当該高校では福祉だか介護だかを学習していたという。だとすれば、せめてもの罪の償いとして、久保田さんの殺された71歳までどこかの施設の一室に閉じ込めて、オムツの洗濯でもさせたらどうか?
 
と、思うこの頃、さて皆様はいかがお思いでしょうか?

ー追記ー
 昔、山家の隠居の学校時代(今から4、50年前)には、朝、始業時、必ず担任の先生が出席してホームルームの時間があり、そこで大きな社会的な事件などの簡単な説明を受け、それを聞いてワイワイガヤガヤ皆で幼い意見交換をしたように、記憶しています。
 ところで、今は、どうなっているのでしょうか?。中学、高校の学校現場ではこうした少年事件について、どう伝え、どう学習させているのでしょうか?
 それとも臭いものには蓋で、そんなあぶなっかしいものには触らぬ神にたたりなしで、全く外部のメディアまかせに、各自生徒が勝手に受け止めればよしとしているのでしょうか?
 現場の先生方のご意見をお聞きしたいものです。
 前の事件の数日後に同様の殺人事件が平然として起きるとは、学校現場でしかるべき対応が欠けているか不足しているように思うのですが、いかがなものでしょうか?何方様かご教示願えれば幸甚に存じます。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿