蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

大相撲秋場所終わる。―白鵬、四場所連続全勝優勝の快挙!―

2010-09-26 23:30:35 | 日常雑感
9月26日(日)晴れ後、曇り夜雨。朝、7度。

 秋場所が終わった。終わってみればごく当たり前の如く、白鵬の四場所連続全勝優勝だった。これで白鵬は62連勝。来場所7日目で、今や伝説の横綱双葉山に並ぶ。恐らくはこれを超えてどこまで星を延ばすのか。来場所は、毎日が楽しみだ。

それにしても、白鵬を追うべき大関陣の不甲斐なさはどうだろうか。今日の対戦相手日馬富士はもとより昨日の琴欧洲や把瑠都に至るまで。
特にかって明日にも横綱になるかと期待した琴欧洲の体たらくはどうだろうか。故国ブルガリアからハングリー精神でやってきた思いは、もうどこかに忘れてしまったのか。
日本人の可愛い奥さんを貰って9、6大関の居心地の好さにすっかり土俵で汗かくことを忘れてしまったのかと言いたくもなるありさま。

それに、比べて白鵬の充実ぶりの素晴らしさには、眼をみはるものがある。そして、今日の優勝インタヴューでの優等生的コメント。
『私は、決して力強くありません。運が好いんです。しかしその運は、一生懸命努力した結果、神様がくれたんです。…』と、歯切れ好い口調できっぱりと答えた。
まるで、今、ニートとか何かで職に就けなくて暗澹たる若者への勢一杯のメッセージのように聞えた。
君が代を歌い、天皇賜杯を何よりもの栄誉と恭しく両手で受け取る姿には、もはや外国人力士と言わせるものは微塵も無いように思えた。

そして思った。民族、国家とは何なんだろうかと。

血の近い者どうしのよき伝統を大事にしていこうということは決して悪くはない。人間が少しでも好くなっていくことには大切な事だと思う。
だが、その伝統を自分たち血がつながった者どうしだけの独占物として、血のつながっていない者が、仲間にいれてくれと言ってきても排除し敵視するようなものであれば、それは決してこの世界の進歩にはつながらない。
  今や、国技と言われて久しい大相撲に日本人の三役力士は僅かの3人になってしまったという。その中で、もはや白鵬をはじめ、日馬富士はもとより琴欧洲や把瑠都をみても見慣れれば少しも違和感がなくなってしまう。

  こうしてみれば、尖閣だ、歯舞だと針の頭も無いほどの島を、国家というしがらみにがんじがらめになって、俺のものだ、いやこっちのものだと言い争う愚は、この先、一体何処まで続ければ気がすむのだろうか。

  私は、この先も好きな大相撲を見続ける限りこのことを思わざるにはいられない。

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