風に吹かれてぶらり旅

まっすぐに生きる人が好き

怖かったこと

2007-10-21 02:43:16 | 徒然
 只今実家にいるほんです。

昼間ちょいちょい寝てしまったために、今起きてます。

また『大阪物語』をみてしまった。


明日は会社に出す、住民票の写しを区役所の自動交付機でもらってくる。
その為に今日は実家で一晩過ごす。


 ちょっと前まで、具体的に言うと、チャンスの神様を掴むまでは
この人だったら一生側にいたいと思うような人と一緒にいられなくなって、
自分や人を信じられなくなって、
夢も希望も持てなくなってた。

なんだろな、女は男に頼って生きるしかないっていう、
結果が見えてて、それを分かってて就職するのが、
あほみたいというか、やる気が出なかった。
イヤでも、打算的になってしまう自分がいた。

かといって、結婚する相手も
慌てて見つけようと思ったって、見つからない。
なんだか人生って空しいものだなと思ってた。
このままずっと嫁にいき遅れたらどうしようって怖かった。
何より、こんなに心がどんよりしたまま、人生が過ぎていくなんて
耐えられないと思った。
輝き続けたいと思った。
なのに、打算的になってしまう・・・
つまり臆病だったんだな。
傷つくのが怖かった。もう傷ついたら立ち直れないっていうくらい、
私の心はざっくり傷ついて
血も涙も枯れ果てたんだ。
そんなの勿論、私の弱い心のキャパシティでの話です。
辛い思いしてる人なんてもっと沢山いる。
でもあくまで自分にとってはきつい経験だった。

今でも、元気でいてくれればなぁと思う。
私の人生に幅を持たせてくれた大事な人。
もう二度と会うことはないけどさ。
ありえないことをやってしまう、そんな面白い人だった。
でも真面目で真っ直ぐなばかな人だった。

まぁそんなのはもういい。
過去の話だ。
今もし偶然どこかで会っても、多分笑って会えると思う。

 とにかく、そうやって心の支えを失ってからは、
一人で生きていくのが怖かった。
どうせまた人を好きになってもこんな風に傷つくなら、
誰も好きにならない方がいいって思った。
しかも、女は子供を産める期間が限られてる。
なんて生きにくいんだろうって思った。
男の人はそれをちゃんと分かってるのかなぁと思った。
素直に可愛く甘えられる女の人が羨ましかった。

あたしだって、昔はそれなりに人に頼ったりできたのに、
もうできなくなってた。
裏切られるのが怖いからだね。
可愛くない女になっていくのが分かってた。
だからこんな私を好きになってくれる人なんて現れないと思ってた。
それに、好きだと言われても自分に自信がないから、
「こんな私を好きにならないで」って拒絶してた。

なんだろな、ほんと怖かったんだろうな。

でも、それでも生きていかなきゃいけない。
そのことに気付かされた。
現場近くのコンビニに中国から来た女の人が働いてて、
施主検査用のお茶を大量に買ったときに、歩いて持ってかえると言ったら
自転車を貸してくれたんだ。
前カゴと、荷台に子供を乗せるのがついた正真正銘のママチャリ。

「お客さんに自分の自転車貸すなんて、
しかもいつ返すか、本当に返すかなんてわからないんだよ?
あんたいつかそんなんじゃばかをみるよ・・・」
そんな風に思う私が半分、

「人ってあったかいなぁ」

そう思う私が半分、

正直そんなとこだった。


 それから引渡しの日、チャンスの神様が来る直前、
マンションの前の道で近隣さんと立ち話してるときに、
そのコンビニ店員さんがベビーカーに赤ちゃんつれて
偶然通りかかった。
その赤ちゃんは2歳、髪の毛くりくりで、めちゃめちゃかわいい。

世間話をして、どこに住んでるかとか、
近所に中国の人がたまたま住んでて、友達になったとかそんな話を聞いた。
近隣のおじさんに、
「あんたこのあとどうすんの、一人暮らし続けんの」
「えっと、まだ決めてないんです」
「まぁ、実家が近いっていうのもあるんだろうけど、
うちのカミさんは福岡から上京して、あの歯科衛生士っていう資格とってさ、
実家が遠いから親に甘えてなんてられなかったよ。
俺はもう退職したの。
昔は残業、残業でね、休みなんてとれなかった。
だからもう働くのやだから・・・」云々話は続いた。

コンビニ店員さんに目を合わせると
「知り合い?」
「え、はい、近隣さんです。
○○さんは週どのくらいでコンビニで働いてるんですか?
・・・そうですか、頑張ってるんですね」
「働かないとー、生きてけないものねー。
空いてる時間は天気のいい時なんか、公園へいくの。
ねー、今日は気持ちいいねー」

2歳の子は9月のあったかいそよ風に吹かれて楽しそうだった。


 そう、生きていかなきゃいけないんだ。
そりゃ、結婚はしたい。彼氏がいたほうが楽しい。
でも、寂しいから付き合うのはいやだ。
ちゃんと相手を好きになりたい。
んで、結婚したいから付き合うのもいやだ。
なんかそれが叶わなかったらと思うと怖くなるし、関係もおかしくなると思った。

だからと言って仕事だけになるのはいやだった。
好きな人と一緒になりたい。

なんだろうこの堂々巡りはって思ってた。

でも、何よりも、どんなことがあっても生きていかなきゃいけないんだ。
それが大前提だっていうことにようやく気が付いて、
迷いがふっきれたんだ。
恋愛がうまくいこうが、結婚しようが別れようが、傷つこうが何しようが、

生きていくためには働かなきゃならない。
ただ、それだけのこと。
そう思うと、強くなれる。
辛いことがあっても、お腹はすく。
食べていかなきゃ。

突き詰めるとそういうことだと思う。
普段はそういうこと忘れちゃうけどね。


 怖かったことは失うことへの怖さ。
でも「二兎を追うもの一兎も獲ず」だ。
「最悪だったときのことを思えばそのときよりはなんて今幸せなんだろう」
って思えば充実感があるし、感謝できるって、
今日『オーラの泉』で美輪明宏も言ってた。いいこと言うなと思った。

怖かったこと、沢山選択肢が見えてしまうとあれもこれもって思ってしまうけど、
一つ選べば先が見えてくる。
これが正解だったかなんて、最後までわからないだろうな。
だから人生面白いんだと思った。

さて、素足だから足が冷えてきた。
あっためてそろそろ寝るかな。

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