大黒屋光太夫の10年近い異国紀行を読み終えました。光太夫はペテルブルグまでいってエカテリナ2世に帰国を嘆願出来たのも、ラックスマンという地質学者に巡り会えたという幸運をつかめたからといえます。そうでなければイルクーツクあたりで、日本語学校教師として暮らさざるを得なかったわけです。待望の日本帰国ではありましたが、幕府の措置は冷たく(将軍に拝謁して紀行を語ることはしましたが)年間20両の年金のようなものを貰って一生を江戸の片隅で(隠密に)暮らしました。もっとも江戸幕府としても、海難にあって10年近く経ってから突然ロシア船で帰ってきたのは、月宇宙船が太陽系で遭難して火星人の宇宙船で帰ってきたようなもので、国民の目にはさらしたくはなかったということでしょうね。
今週の週刊東洋経済は鉄道特集で、このような特集は2回目でしょうか。いわゆる鉄道雑誌とは違って、経営とか資本投下という観点で見られているのが経済誌らしいです。
「おろしや国酔夢譚」井上靖 徳間文庫
今週の週刊東洋経済は鉄道特集で、このような特集は2回目でしょうか。いわゆる鉄道雑誌とは違って、経営とか資本投下という観点で見られているのが経済誌らしいです。
「おろしや国酔夢譚」井上靖 徳間文庫