活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

「震度7」を生き抜く

2005-04-13 | 新書
 中越地震のニュースも最近は新聞紙面を多く取ることも無くなってきましたが,日本人の悪い癖でのど元過ぎれば何とやらというのが出てきてるのだとするとゆゆしきことだと思います。日本は確実に地震多発の周期に入ってきており,先日地震が少ないと思われていた福岡付近で起きました。西日本の日本海側で地震が起きるのは,東南海,南海地震の予兆といえるケースもあって,これに東海地震を含めた三連鎖地震が起こる可能性も2,30年以内くらいであって,そうなったら阪神淡路とか中越などとは比較にならない未曾有の大被害が予想されるし(決して自治体の被害予想を宛にしてはいけないと思いますな。自治体は甘くしか見積もらないから),関東方面も直下型はいつ来てもおかしくないし,東北も宮城県沖はまた周期に入りつつあります。地震は宿命と諦めてどう対峙するかを自治体に任せるのではなく個人が考えないといけないと深く思うのであります。
 著者もまず個人で出来ることをを十分考えることとそのヒントを中越地震体験から提案しています。地方自治体はまだまだ地震対策が甘く,今回も呆れています。
 48時間待てばたいていの場合援助活動が始まるので,食料をため込んでおく必要はあまりなく(一日おにぎり1個でもしのげうる),それよりもトイレの心配をしたほうがいいといいます。食欲は抑えられても排出は抑えられないからです。特に女性はおむつとかを準備しておいた方がいいそうです。
 面白いのは,食料や毛布の援助が始まったとき,老人はしぶとく並んで多めに確保してしまうのだそうです。これは戦後の欠乏期を乗り切った人たちの癖ではと言うのです。

「震度7」を生き抜く:田村康二 祥伝社新書
コメント (1)
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