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活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【9月28日】

2023-09-28 | 新書

20世紀の天文学は電磁波による探索でした。つまり可視光による望遠鏡、電波望遠鏡、赤外線望遠鏡、X線望遠鏡(衛星)です。これらはかなりのことを解明しましたが、ブラックホールとか中性子星の合体などを調べるのには力足らずでした。21世紀に入るとこれらに加えて重力波・ニュートリノを加えて、これらを(宇宙から情報を持ってくる)メッセンジャーとして、マルチメッセンジャー天文学というものが起きています。マルチメッセンジャーは今まで見えなかった宇宙を解明しつつあります。ブルーバックスガンガン読みの次は新しい宇宙の姿です。

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【9月26日】

2023-09-26 | 新書

地学を大学のどこで学ぶかというと、理学部の地球物理学科とか、教養部の惑星科学科とか、工学部の宇宙工学とか様々なところで大学によって学べるそうです。また鎌田先生は、地学は生物と一緒に学ぶべきと言っています。史上5回起きたという生物大量全滅は超巨大噴火と密接な関係があり、地層の年代同定には生物の知識か欠かせません。そして先生はあらゆるところで来るべき南海トラフ地震に対する準備を説いています。早ければ20年から30年後にやってくる超巨大地震は日本経済を破滅に追いやるとも言われています。南海トラフ地震は3回に1度は巨大地震になるそうで、昭和と安政の南海トラフ地震は中途半端な地震ですが。特に東海が動いていないので、次回は必ず東海地震が起きるので、M9 クラスが起きると言われています。死者予想32万人のほとんどが3・11と同じく津波なので、津波対策をすることが最も重要です。しかし、3・11は津波が来るまでに1時間ありましたが、南海トラフ地震は(起きる前から南海トラフ大震災という人もいます)静岡では数分でやってくるというのですから、逃げることができるのかとも思います。多くに人たちが地学を学んで地震・火山・気象について理解を深めてもらいたいものです。

「地学ノススメ」鎌田浩毅 講談社ブルーバックス

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【9月25日】

2023-09-25 | 新書

今日もブルーバックスです。京大で教えていた鎌田浩毅先生の地学のススメです。大学受験科目から地学が無くなったので、高校で地学を開講するところがどんどん減っているそうです。今の若い人は地震や火山、気象のことをまともに勉強していないのです。社会に出たら物理・化学よりも地学の方が使い道あると思いますがね。毎日の生活に直結している学問なので、受験レベルでなくてもいいから一通り学ぶことはいいと思うのですが。鎌田先生は教養課程で地球科学入門を受け持っていたのですが、閑古鳥が鳴いて若者の興味をひくものではなかったそうです。でも自著のブルーバックス、富士山噴火を教科書にしたら、立ち見が出るまでになったそうです。そのことを踏まえて、地学のススメを書いたとのことです。

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【9月23日】

2023-09-23 | 新書

宇宙関係の本はいっぱい読んでいるのですが、この頃は宇宙論関連の本が多くて、天文学関連はあんまり読んでいませんでした。Kindle版ブルーバックスをドンドン読みしている中で、連星から見た宇宙というのが気になって読み始めています。我らが太陽は単独の恒星ですが、宇宙の星々を見るとそれは少数派で、半分以上の星は2個以上の星が(最高6個)クルクルとお互いに回りながら存在する連星という形をとっています。連星であることによって逆に星のことが色々分かるのだそうです。ところで、地球外生物(特に知的生物)がどこにどれくらいいるのかという話は尽きないのですが、恒星が連星であるとその惑星は複雑な潮汐を受けて、生命が進化しうる星になるのかと自分は思いますね。地球外生物の話には連星の話が出てこないので、もし連星が生物の進化に不都合であるとすると、それだけで宇宙の星々から半分以上が脱落することになります。

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【9月24日】

2023-09-23 | 新書

連星から見た宇宙を引き続きですが、連星系に惑星が存在するかという話も出てきました。惑星ができることはそんなに珍しいことではないので、連星系でも十分に惑星は存在します。しかし、水が液体として存在しうるかということが生命誕生の第一関門となっていて、ハビタブルゾーンという母星から距離に惑星が存在するかということが必要です。かつ、母星から飛んでくる太陽風という荷電粒子がどうかということも大きな問題です。スターウォーズに出てくるタトゥイーンでは太陽が2個夕焼けに出てきていますが、そういう惑星で(生命がいる可能性はあっても)知的生命が存在するかは難しいと自分は思いますね。でも宇宙が無限大であるならば、必ず存在するでしょう。
連星は重元素も作っています。太陽のような単独星だけだと、鉄までしか作られません。超新星爆発でもいくつかの重元素は作られますが、金やプラチナやウラン、最近話題のレアアースも作られませんでした。連星は必然でできますが、もしもを考えるとそういうことになるそうです。

「連星から見た宇宙」鳴沢真也 講談社ブルーバックス


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【9月21日】

2023-09-21 | 新書

科学者(特に物理学者)は意外に神を信じている人が多いようです。ここで神というのはキリスト教の神で科学者は西洋人です。日本人科学者はどうか知りませんけれど。なぜそうなのかがわかるかと思って、科学者はなぜ神を信じるのかをKindleUnlimitedで読んでみました。宗教論ではなく、著者が物理学者ということもあって、物理史を語りながら当時の科学者は神をどう考えていたかが書かれた本でした。ピタゴラスからアルキメデスからコペルニクスからガリレオからニュートン・・・と話は続きます。結論から言うとどうもよくわかりませんでした。西洋人ですから生まれながらにキリスト教に周囲を囲まれて、神が身近な存在であったからとしか理解できませんでした。著者もカトリック教徒なので神への理解があると思いますが、自分などは全く無神論者なのでかみ合いませんね。宗教は否定しませんし、倫理と教養だと思っているので、科学者が最後に神がサイを振るということを言い出すのは理解の外ですね。

「科学者はなぜ神を信じるのか」三田一郎 講談社ブルーバックス

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【9月20日】

2023-09-20 | 新書

日本列島の下では何が起きているのかを読了。多くの地震や火山関係の本には載っていなかった、関東地方の地震の原因について詳しく載っていてとても勉強になりましたね。5年も前に出版されいたのに読まなかったのは残念でしたが、KindleUnlimitedで読めて良かったです。

「日本列島の下では何が起きているのか」中島淳一 講談社ブルーバックス

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【9月19日】

2023-09-19 | 新書

日本列島の下では何が起きているのかはとても面白いです。今まで火山の本とか地震の本を何冊か読んできましたが、それらの本では語られていなかったことが書かれているので勉強になります。逆に言えばこの本を最初に読むとちょっと難しいかも。

 

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【9月7日】

2023-09-07 | 新書

日本列島はおよそ2000万年前にユーラシア大陸から分裂を始めました。やがて日本海ができて日本列島の骨格ができてくるのですが、なかなか一筋縄で出来たわけではないことがこの本を読むとわかります。西南日本は大陸から持ってきた古い岩を持っていますが、東北日本はほとんどが海底から出発して奥羽山脈が(火山活動で)隆起して骨格ができました。北海道は西半分は東北日本とつながっていたのですが、東半分は千島方面から押し寄せてきた付加体といわれる地盤が日高山脈を作りながら出来上がりました。今日本列島は伊豆・小笠原弧がフィリピン海プレートに乗って伊豆半島のあたりから押し上げていて、丹沢山地・御坂山地などを作り、南アルプスを隆起させ、中央構造線を左にずれさせているそうです。というような話、面白い人と興味ない人といるでしょうが、自分的にはワクワクする話です。

「日本列島の誕生」平朝彦 岩波新書

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【9月5日】

2023-09-05 | 新書

今日も日本列島の誕生を読んでいました。この本は1990年の本ですが、今では常識のプレートテクトニクス理論は西欧とアメリカでは1970年代に確立しました。日本でも一般には1970年代にやはり普及しましたが(日本列島沈没などのSFがヒットした)、学会はマルクス主義思想がはびこっており、地向斜造山論という古い理論を捨てられず、学会での認知は10年かかったそうです。なのでこの著者が過ごした学生時代はそういう古い理論と新しい理論がせめぎあいをしていた頃で、地向斜造山理論も少し解説しています。今では教科書で読むことのない理論で、自分も出会ったことはないのですが、この本で一端を知ることができました。

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