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活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【3月13日】

2025-03-13 | 単行本

東日本大地震が起きた時、関東でもあちこちで液状化が起きました。液状化が起きたところは地盤が悪いところですが、過去の河道だったり、沼地であったところです。そのため、昔のその場所はどうだったのかということで住んでいるところの過去の地図を見ることが必要という機運が高まりました。過去(明治時代)の地図(迅速測図)はネットで見ることができます。それ以外に、地名から災害の起きる場所を読むことができます。今は〇〇ヶ丘とか〇〇台とかいう名がついているところは、実は盛り土とか湿地だったりしたところが多く、袋、駒、亀、窪、鹿などが付いた地名は水害が起こったところです。東京の自由が丘は実は丘ではなく低地なのです(自由が丘学園という学校名が由来)。新しい名前で上書きされていることころも迅速測図で字名を調べたり、現代でも公民館などに古い地名が付いていることで知ることができます。池袋も実は水たまりの地名なのですね。

「地名は災害を警告する」遠藤宏之 技術評論社

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【3月12日】

2025-03-12 | 単行本

南海トラフ地震は必ず起こります。しかし、いつ起こるかは現在の地震学では知る(予知する)ことは不可能ということは世界の常識です。かつて東海地震の「予知」をするために1978年に大規模地震対策特別措置法(通称大震法)が(議員立法で)作られました。地震予知の名の下、多額の予算が投入され、地震ムラ(地震学者の集い)は潤い、また防災対策の財源がつき利権化してしまいました。ところが阪神淡路が起きて予知とは何かに疑問符が付き、とどめに東日本大地震が起きてしまったことで、2013年に予知の看板を遅まきながらおろします。しかし、利権化してしまった構造は変えたくなかったので、「予知」は「長期予測」と名を変え、30年以内の発生確率を出すようになりました。南海トラフ地震は30年以内に70%の確率で起こるとしていますが、実は70%という数字に科学的根拠が無いことは地震学者の共通の理解なのです。この数字がないと各行政は予算が付けられないというそれだけのことなのです。先日の宮崎沖の地震が南海トラフ地震の前兆ではないかと一時日本中が騒ぎ、その態勢が取られましたが、これも東海地震以来の大震法のなすがゆえです。気象庁に集まって学者が議論しても実は何もわからない(儀式)なのです。経済的損失を考えるとやらない方が正解。でも必ず起こる地震に対しての防災は絶対に必要です。大震法でない別の(防災への根拠を与える)法律を考えた方がいいのではと思いますね。

「南海トラフ地震の真実」小沢慧一 東京新聞社

 

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【3月11日】

2025-03-11 | 単行本

東日本大震災の日です。もう14年も経ってしまいました。想定外の大地震発生は地震学者に衝撃を与えました。それまでは東海地震が直近起こる大地震とされていて、世界で唯一の地震を対象とした法律までできました。その東海地震は起きる起きるといわれながら起こらず、今では南海トラフ地震と一緒に起きるとされています。日本はまた地震予測をしようと頑張っている国でもあります。世界的には地震発生を予測することはできないとされているのですが、南海トラフの地震は今後30年で起きる確率は70%を超えると国(地震本部)は言っています。さてその確率とは一体何を意味するのでしょうか。そして確率を計算する根拠はどこにあるのでしょうか。2012年当時、東大地震研を中心として高確率な地震予測がされました。「今後4年で70%、30年で98%」というものです。数学者の著者から見て、地震発生予測確率が果たして存在するのかと疑惑の目を向けて検証した本を出版しました。降雨確率で70%の雨と言われれば間違いなく傘を持っていきます。地震発生ももし70%という数字が根拠ある数字ならば信じるに値しますが、どうやらそれは疑わしいようです。地震研が恣意的な結論を出したことが疑われます。南海トラフ地震は繰り返し起こることは歴史が実証していますが、発生予測を出すレベルの科学的レベルには達していないのが実情だということがわかりました。

「地震予知」にだまされるな」小林道正 明石書店

 

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【3月10日】

2025-03-10 | 単行本

絶対に面白い化学入門という世界史は化学でできているは読み物として面白かったです。化学式はほとんどなく、ベンゼン環の説明もまあ納得いく範囲。これで化学が好きになって次のステップに行くというところでしょうか。大人向けの本ですが、中学生にも読んでもらうと科学の勉強が好きになるかも。

「世界史は化学でできている」左巻健男 ダイアモンド社

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【3月9日】

2025-03-09 | 単行本

世界史は化学でできているの二日目。人類が火を使い始めて料理のレパートリーが増え、モノづくりへと応用されていきます。それは化学の進展も一緒に伴っていきます。化学式はほとんど出てこなくて、世界史の中に特定の話題を入れて化学の話になって面白く読めます。

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【3月8日】

2025-03-08 | 単行本

絶対に面白い化学入門というサブタイトルで世界史は化学でできているという本に取組み中です。以前にも書きましたが、中高と化学は赤点状態で、まともな知識を持ち合わせていませんでした。が、宇宙論とかを読んでいると原子核、電子から元素の話になり化学は延長として出てくるに至り、やはり最低の知識は持っとらんといかん、と思いこの数年化学の啓蒙書を読んでいます。この本はダイヤモンド社というビジネス出版社の発売で、ターゲットはサラリーマンですからわかりやすさはこの上ないという感じです。

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【3月7日】

2025-03-07 | 単行本

量子論というのは活字の解説だけではなかなか理解し難いのですね。月刊Nwetonはビジュアル誌できれいなイラストで科学をわかり易く解説してくれますが、その集大成のような大図鑑シリーズというのがあって、図書館で借りてきました。量子論大図鑑です。でも全てのイラストは動画で見せてくれると嬉しいですね。

「量子論大図鑑」Newton大図鑑シリーズ

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【2月27日】

2025-02-27 | 単行本

富士山や男体山などのきれいな成層火山には大沢崩れとか大薙というのが有名です。日々崩落を続けていて、いずれ火口付近も崩れそうです。月山も鳥海山も蔵王山も崩壊の跡を残していますし、火山でなくても大地震で崩れが始まることも多いです。立山カルデラの鳶崩れ、松原湖を生じた八ヶ岳の大月川岩石崩れなどここかしこにあります。また風化が進んでいたり、木々が生い茂っていると、そこがかつての地すべり地であることに気がつきません。緩斜面であっても地すべりは起きるので地すべり地域をよく理解しないといけませんね。なお一部の数字表記に校正漏れがあり、高い学術本だけにしっかりしてもらいたいです。


「図説空から見る日本の地すべり山体崩壊」八木浩司 井口隆 朝倉書店

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【2月26日】

2025-02-26 | 単行本

イタリア史と一緒に図書館で借りてきた空から見る日本の地すべり山体崩壊をイタリア史と並行で読んでいたのですが、続きを読んでいます。イタリア史もこの本も4千円しますから、こういう本こそ図書館の出番ですね。
地すべり地形というのは山間部のここそこにあって、規模が小さいものは地すべりですが、沢を流れ下るのは岩石なだれといいます。大雨で水も一緒に流れるとなると土砂崩れです。岩石なだれは火山に多く、火山というのは溶岩でコーティングされているように見えて、スコリアとか火山灰とかフワフワの部分が中にあるので、地震とか水蒸気爆発とか大雨が誘因となって一気に山体崩壊と共に崩れるのです。

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【2月25日】

2025-02-25 | 単行本

イタリア史を読み終えました。20世紀に入ってしばらくすると、北部ではファシズムが台頭し始めます。第一次大戦後に本来イタリア領でオーストリア領となっていた地域がようやく戻ってきます。イタリアの首相は(日本と同じく)ころころ変わりますが、ムッソリーニは20年間ファシスト党を率いて首相を維持しました。ナチスドイツのポーランド侵攻には不戦の立場でしたが、フランス占領が見えてくるとおこぼれを与ろうと英仏に参戦します。日本もイタリアもドイツの力を過信して同盟(日独伊三国同盟)したものですから、結果的に裏目に出てしまいましたね。
ざくっとイタリアの歴史をたどることができました。さて欧州では極右政党が票を伸ばしていて(昨日のドイツ総選挙もそうですね)、現イタリア首相のメローニ(イタリア初の女性首相)もファシスト党の流れを汲む極右側の人です。

「新版世界各国史15 イタリア史」北原敦編 山川出版社

 

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