今日は教養の化学が中心でした。ちょっと前ならこの本ですら化学を理解するのは難しかったのですが、色々と読んだおかげで書いてあることは理解できるようになりました(今更ながら)。よく油は不飽和脂肪酸(オレイン酸)を取りなさいといいます。アボガド、アーモンド、オリーブ油など植物油などがそうですが、それに対して動物性の飽和脂肪酸があります。同じ脂肪なのですが、何が違うか。酸素を頭にして炭素と水素がずらずらとつながっている中で、一箇所炭素が二重結合しているところがあって、そこで脂肪分子が曲がるのです。それがオレイン酸なのですが、飽和脂肪酸は二重結合がないので直線的につながっているのです。それだけの違いですね。へえ。化学を知っている人はなんで今さらでしょうが、高校化学を蹴飛ばしていた身には新鮮です。
しかしまあ、これほどまでに平安王朝の貴公子たちの素行はひどかったのですね。それは王者道長も同じです。もちろん本人たちが悪行に直接手を染めるのではなく、その従者たちに指示するのですが、従者というごろつきです。従者同士の闘乱(暴力沙汰、ケンカ、出入り)もあり、それは貴族の代理戦争のようなものです。その貴族(貴公子)は15歳にして権中納言だったり、19歳、22歳という貴公子が全く分別のない行動を取るのです。藤原一族の奢りの結果ともいえますね。後の武家社会でこんなことがあっては閉門、取り潰しですね。清少納言、紫式部の時代の一面を見ています。
このところは宇宙論や素粒子関係の本はさておいて、化学の本を多く読んでいるのですが、特に平山令明先生のブルーバックスが面白く、その巻末で紹介してる参考図書もまさに参考になります。その中の1冊生命科学のための基礎化学も面白かったですが、教養の化学というのも一般向け化学書として面白いです。両者ともアメリカの本の翻訳というのも共通しています。教養の化学は化学と生活とを結びつけて化学の面白さを教えてくれます。化学の基本は要所でしっかりと抑えています。化学式などがほとんどないのがいいですね。
山と溪谷3月号を半分ほど読み終えました。遭難特集です。水曜日は山行を予定しているので(低山ですが)、参考になればと思いました。今の遭難は道迷いが多いです。道迷いはアルプスのようなところだと少ないのです。一本道なので濃霧や雪山でもない限り道を外しません。でも低山は植林の道や獣道や迷った人の道などが輻輳していて、悩まされます。自分も何回も道を外したことがあります。GPSのスマホ地図を使いこなせれば、まず大丈夫なのですが、そういう準備をしていない人も結構いるようです。
全集日本の歴史 ふたつの王権の先日の続きを食卓でパラパラと拾い読みしていました。去年は散々ムックで鎌倉を勉強することができましたし、鎌倉武士の実像とか相模のもののふたちなどで、御家人たちの生き様を知ることもできました。全集日本の歴史ではこれらの本では拾っていない、朝廷、宗教、経済などを知ることができます。鎌倉時代は何と言っても新仏教が多数生まれた時代でもあり、特に日蓮の影響は大きかったといえますね。朝廷の生き様も、そういうことだったのか的な気付きもありましたし、最初に読んだ時よりも読み返しのほうが理解が進みます。
本棚に鎮座している全集日本の歴史(全16巻)から第6巻京・鎌倉 2つの王権(鎌倉時代)を取り出して思いついたところを読んでいました。2009年に発売された全集で、今どき日本の歴史と検索すると漫画版しかでてきません。一冊2860円ですが、電子版は半額以下で買えます。当時はBookOFFで2000円位で買ったでしょうか。時が経ってだいぶページも黄ばんだ感じ。でも内容はまだ古さを感じません。書店では中公文庫版日本の歴史が手に入りやすいですね。
風邪が治まらず、ベッドに寝転がった一日で、読書は進みました。植草甚一はもう過去の人かもしれません。1970年代のサブカルチャーを牽引した人で、映画と探偵小説ジャズとロックの評論で名を上げました。79年12月に71歳で心筋梗塞で亡くなってしましました。生前の4000枚のジャズコレクションはタモリが引き取った(買った)ことで有名です。植草甚一の本は何冊も本棚にありますが、まだ読みたい本があって、植草甚一スクラップブックという40巻におよぶエッセイなどの集約です。今日はその第40集植草甚一自伝をDLして一気に読んでしまいました。自伝と言っても自らが自伝として書いたものではなく、晩年に近い73年から75年に自らも関係した宝島に寄稿したものを集めてあります。明治生まれで、東京下町の商家に生まれ、関東大震災で家業は没落します。早稲田大学にに入り東京の喫茶店勃興期にほとんど全軒、200軒の喫茶店は巡りコーヒーを楽しんだそうです。早稲田は中退しますが(正確には学費未納による除籍)戦後、各種評論で名を挙げた人です。つるんで何かをする人ではなく、一人で東京を散歩して(郊外ではなく限られた区部)古本や雑貨を買うのが生きがいでした。この本では東京喫茶店勃興の話が面白かったです。
「植草甚一スクラップブック40 自伝 電子版」植草甚一 晶文社
ようやく年末から続いていたマスターキトン18巻を読み終えました。面白いマンガでした。離婚した奥さんなどは一度でも出てきてほしかったなと思います。これで古本屋におさらばです。