しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 詩篇88篇 <日ごとにあなたを>

2017-04-03 | 詩篇

クリーム色のバラ「私の目は悩みによって衰えています。主よ。私は日ごとにあなたを呼び求めています。あなたに向かって私の両手を差し伸ばしています。」(詩篇88:9新改訳)

表題に「コラの子たちの賛歌」とあるが、これがどうして賛歌かと訝(いぶか)るような深刻さに満ちた詩。▼神から捨てられ、人からは伝染病者のごとく忌み嫌われる、旧約では試練の中におかれたヨブがそうだし、新約では「まるでペストのような存在」(使徒24:5同)と訴えられたパウロがそうだった。しかしそうでなくても、人は高齢になり、万事がおとろえ、社会や隣人、家族から疎(うと)まれる存在になっていくと、この詩人と似た悲哀を味わうのである。▼ところがその時なのだ、「彼はさげすまれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で病を知っていた」(イザヤ53:3同)と記されたお方に気がつくのは・・。私たちに与えられたすばらしい恵み、それは墓の中と変わらない孤独、絶望の淵に閉じ込められても、そこで待っておられる主イエスにお会いできることである。であればこそ、信仰者にとり、人生はすべてが「神への賛歌」なのだ。▼「暗き谷間をたどるときも、明るき道を進むときも、わが心は常に楽し、君は常に坐(ま)しませば。 君とともに行くわが身、何処(いずこ)へも喜びて行かまし、君とともに行くところは、さながら御国のごとし 」(新聖歌402)