エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

逆光の冬薔薇

2017年12月09日 | ポエム
バラ園でしばし憩った。
冬薔薇のかほりは、甘く切ない。



その切なさは、夢のようであった昨日の事でもある。
とりわけ、逆光の中に在る冬薔薇は切ない。



一つひとつの薔薇に,語りかけてみる。
薔薇は応えず・・・微笑んでいるだけだ。

それで良い、のかもしれない。



良い女は、寡黙であるべきだ。
寡黙である事が、秘密を構成するからである。







「逆光や本質見ゆる冬薔薇」







このバラ園の秘密は、きみの吐息である。



このバラ園の秘密は、きみの甘やかな唇である。
そして、このバラ園の秘密は豊かな宇宙である。
その宇宙で遊ぶ、ぼく・・・である。


         荒 野人


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