エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

晩秋はセピア色

2017年12月08日 | ポエム
晩秋の色は、セピア色である。
春夏秋冬で、秋は白と決まっている。
だがしかし、物見な枯れる晩秋にはセピア色へと移ろうのだ。



この林の中へ踏み込むのは、心躍る。
心躍らせつつ、迷い込む。
ぼくは、すっかり老人になったと云うのにまだ迷う。

散歩の常道は、迷う事にある。







「枯野ゆく記憶の奥のセピア色」







このセピア色は、心躍ると云うより・・・心迷うのである。
一歩踏み出す勇気は、老人を誘い込む魔力を持つのだ。



枯れると云う事が、これほど心迷わす事に漸く気がついたと云うべきか・・・。
年相応に枯れる事の難しさよ!

年相応に、齢を重ねる事の難しさ。
改めてそれを知る。
知る事は、しかし寂しい。


      荒 野人


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