エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

酔芙蓉の色変化

2013年09月21日 | ポエム
酔芙蓉は不思議であって、魅惑的な花である。



一日経つと、こう変化する。
色も赤くなり、花は萎む。

酔芙蓉は、一日で花が終わる。



朝は純白である。



蕊もシャキッとしている。
可憐なのだ。







「酔芙蓉命の限り散り急ぐ」







この色は、およそ午後一時である。



少しピンクがかっている。
酔い始めた花である。
お銚子1本程度であろうか。

これが、午後4時になるとこう変化する。



同じ花である。
夕には、赤味がもっと増す。

おどろく変化である。



時々刻々と変化するのであるけれど、その変化をずっと見ている訳にもいかない。
従って、時間で追うしかないのである。



赤味が増したこの程度は、既にお銚子3本はいっている。



これで酩酊状態である。
見ているぼくも少し酔ってしまった。

酔芙蓉の薀蓄をご披露しよう。
フヨウの花のように美しいしとやかな顔立ちの事を「フヨウの顔」と言う。
昔から美しい女性のたとえにもちいられ 花言葉も「しとやかな恋人」である。

中国、後蜀(ごしょく)の後主昶(こうしゅちょう)は、居城のある成都に、160Kmもの長さにわたり芙蓉を植え数千人の美女たちと艶やかさを褒めたたえたと言われている。

中国では、芙蓉は、ハスの花をさし花木の芙蓉は、木芙蓉の字をあてている。
中国に「謝晋」という映画監督がいる。
彼の撮った「芙蓉鎮」という映画はぼくの心を打ったものだ。

花言葉をもう少し紹介する。
「しとやかな恋人」「繊細美」「微妙な美しさ」である。



すっかり酩酊した花である。
なんとも、微妙に不思議な花である。



          荒 野人


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