平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

今週の1枚「ファシズムの初期症候」~団結のための敵国づくり、政治と宗教の癒着、身びいきの横行と腐敗……

2022年08月13日 | その他
 ネットで拾った今週の1枚はこちら。

『ファシズムの初期症候』 ローレンス・ブリット

 

・強情なナショナリズム
・人権の軽視
・団結のための敵国づくり
・軍事の優先
・性差別の横行
・マスメディアのコントロール
・国家の治安に対する執着
・政治と宗教の癒着
・企業の優遇
・労働者の抑圧
・学問と芸術の軽視
・犯罪の厳罰化への執着
・身びいきの横行と腐敗
・不正な選挙

 何かどれもが当てはまっているような気がする。
 それなりに戦後社会の恩恵を受けてきた身としては、
 たいしたことはできないが、ここで抗い、警鐘を鳴らしておきたいと思う。

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六本木クラス~復讐劇なのにライトでポップ! 人物配置が絶妙で、平手友梨奈のハマり役!

2022年08月11日 | 職業ドラマ
『六本木クラス』が面白い。

 

 原作の韓国版『梨泰院クラス』はすでにnetflixで視聴済み。
「次の展開はどうなるんだろう?」
「オ・スア(クォン・ナラ)、こんな美人いるのか!?」
「チョ・イソ(キム・ダミ)、どんどん魅力的になっていくなあ」
 などとワクワクしながら一気に見た。
 盛り上がりすぎて「コロナが落ち着いたら梨泰院に行きましょう!」と取引先の人と語り合った。
 だから日本版はどんなもんだろうと思っていたが、このリメイクはいい!
 何しろ日本版の『24』はひどかったからなあ。
『24』ファンとしては、おいおい、という感じだった。
 …………………………………

 このドラマの面白さは何と言っても『韓流ドラマ特有のアクの強さ』だ。

 何しろ主人公は復讐のために20年の計画を立て、
 マグロ漁船に乗って資金を稼ぎ、
 父親の保険金をもとに復讐先の企業の株を買い、
 復讐先の企業の専務を仲間に引き込み、共闘するんですよ。
 しかも、その復讐は暴力によってではない。
 企業競争で打ち勝って敵の会長に土下座させるのだ。
 こうして書くと、ドロドロしたハードなドラマの印象を受けるが、
 ドラマ全体の印象としてはライトでポップ。
 何しろ復讐劇でありながら居酒屋のサクセス・ストーリーでもありますからね。
 このさじ加減が絶妙で、作劇としてすごく面白い。
 ハードな内容をハードに描いても、それはちっとも新しくないんですよね

 人物配置もお見事。
 必要な時に必要な人物が現れる。
 たとえば、居酒屋を開店しても客が来ないと、
 インフルエンサーでマネージメントに長けた麻宮葵(平手友梨奈)が登場する。
 葵は店の改善点を次々と指摘し、結果、店は大繁盛!
 戦いが企業乗っ取りの段階に入ると、
 高校時代、長屋龍牙(早乙女太一)にいじめられていた桐野雄大(矢本悠馬)が
 有能なファンド・マネージャーとして登場する。
 必要な時に必要な人物が現れて、視聴者は拍手喝采するのである。

 人物同士のぶつかり合いもハンパでない。
・宮部新(竹内涼真)VS長屋茂(香川照之)
・宮部新VS長屋龍牙
・麻宮葵VS楠木優香(新木優子)
 特に葵と優香の女性同士の戦いは熾烈で、
 嫌味あり、毒舌あり、平手打ちあり、ほっぺたプニュありで、これらを見ているだけで楽しい!
 …………………………………

 あとは役者として葵役の平手友梨奈がすごい。
 僕はアイドルオタクでもあるので、てち(平手友梨奈)は欅坂46のデビュー時代から見ているが、『ドラゴン桜』などを経てオンリーワンの役者になった。

 

 この眼力。
 人を食ったような反抗的な表情。
 世の中との不協和音。
 孤独。
 時折、見せる狂気。
 こういう役をやらせたら平手友梨奈はピカイチだ。
 同時に、彼女しかできない表情を時折さりげなく見せる。
 アイドル時代から、てちの表現力はすごかったが、
 おそらく『六本木クラス』の麻宮葵は平手友梨奈の当り役になるだろう。

『六本木クラス』はテレビ朝日系・木曜21時~。
 本日も放送があります!

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ユニコーンに乗って~永野芽郁さんの圧倒的ヒロイン力! おっさんは西島秀俊さんになりたいと思う!

2022年08月10日 | 職業ドラマ
 成川佐奈(永野芽郁)は起業家で、スタディ・アプリをリリースするIT企業『ドリームポニー』のCEO。
 しかし、ドリーム・ポニーの経営はまだ順調でない。
 幾多の困難が立ちはだかる。
 そんな佐奈の起業を助け、エンジニアとして支える須崎功(杉野遥亮)。
 そして元銀行員でITはシロウトだが、大人の知識で佐奈を支える小鳥智志(西島秀俊)。

 

 永野芽郁さんは不思議で魅力的な女優さんだ。
 基本ほんわかしていて「子犬のよう」という比喩がぴったりくる感じだが、それだけではない。
 役によって、ほんわか以外のプラスアルファを加えて来る。
「3年A組」ではいじめと友情。親友の自殺の理由を解明しようとする強い意思。
「親バカ青春白書」では奥手な恋愛と父親思い。
「ハコヅメ」では職業意識(警察官)と上司との信頼。
 このプラスアルファの表現力がすごい。
 そしてコメディとシリアスを絶妙のブレンドで演じることができる。

 そんな永野芽郁さんが満を持して主役を張ったのが今作『ユニコーンに乗って』だ。
 永野さんの主演作には、他にも朝ドラ『半分、青い』などがあるが、この頃はまだ佐藤健、豊川悦司という俳優陣の中で暗中模索している感じだった。
 ところが『ユニコーンに乗って』では堂々たる主役で、完全に作品を仕切っている。
 永野芽郁さん、今後どんな役に挑み、どんな顔を見せてくれるのか?
 この作品のモチーフのように永野芽郁さんが「ポニー」から「ユニコーン」になる時は近い。
 ……………………………………

 おっさん向けドラマでもある。

 若き起業家の佐奈はさまざまな困難にぶち当たり、迷い苦悩する。
 そんな佐奈を支えるひとりが須崎功だが、功はまだ若くて佐奈の力になかなかなれない。
 そこで登場するのが、西島秀俊さん演じる小鳥智志だ。
 小鳥はIT関連には弱いが、銀行で支店長を務めた経験がある。
 これが佐奈をいろいろな場面で助ける。
 佐奈にとって小鳥は佐奈にとって頼りになる存在。
 功は同年代のイケメンだが、深い内面から佐奈を助けることはない。

 そして全国のおっさんたちは夢を見るのである。
「自分たちも小鳥さんのようになれるかもしれない」と。笑
 おそらく佐奈と小鳥の関係が恋愛に発展することはないだろうが、
 佐奈みたいな子に信頼され、仕事で喜びを分かち合っていく小鳥に、おっさんたちはワクワクする。

 それにしても西島秀俊さん、最近こういう役多いな。
『真犯人フラグ』でも芳根京子さんに好意を寄せられる役だったし、役得過ぎるだろう!
 おのれ~、西島秀俊!
 というか、西島秀俊さんになりたいっ!笑

 

 以前『真犯人フラグ』の時にも書いたけど、
 ドラマ製作者の皆さん、おっさん視聴者は大事ですよ。
 おっさん視聴者で視聴率1%くらいは貢献する……多分。
 佐奈と功の恋愛話だけだったら、この作品、少し物足りなかった。

 それにしても、おっさんは寂しい……。
 西島秀俊さんにはなれないのだから、せめて人柄だけでも小鳥さんになれるようにがんばろう!

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鎌倉殿の13人 第30回「全成の確率」~「私に何ができるというのですか!?」「考えなさい。わたしも考えます」

2022年08月08日 | 大河ドラマ・時代劇
 お経を唱えている最中に雨が降って稲妻が轟き、雷が落ちて木が倒れる確立確率って
 どれくらいなのだろう?
 それとも全成(新納慎也)の力に拠るものなのか?
 あるいは呪詛と頼家(金子大地)が病に倒れることが重なる確率はどれくらいなのだろう?
 それとも全成には呪力があったのか?

 いずれにしても、少なくとも実衣(宮澤エマ)は夫には「人智を越える力」があったと確信した。
 わたしの夫はすごい人だったんだ、と確信できた。
 最期で「実衣! 実衣!」と叫んだ全成が痛ましく哀しい。
 ふたりは一時は権力への誘惑にとらわれたが、普通に暮らしたい夫婦だった。
 それが権力闘争の中で奪われた。
 激化する北条と比企の争い。
 …………………………

 そんな中、義時(小栗旬)。
「私に何ができるというのですか!?」
 政子(小池栄子)。
「考えなさい。わたしも考えます」
 義時、全成が比企能員(佐藤二朗)のウソにはめられたことを知ると、
「鎌倉殿のもとで悪の根を断つ!」
 ついに比企と闘う決意をする。
 もはや話し合いと調整の段階は終わった。
 今のままだと北条が滅されると理解した。

 謀略には謀略を。
 力には力を。
 残念ながらこれが人間の歴史だ。

 これは現代でも変わらないが、
 現代の場合、これが行く所まで行ってしまうと「核戦争」になってしまう。

 今回、義時は「悪の根を断つ」という結論に至ってしまったが、
 政子の「考えなさい。わたしも考えます」という姿勢は忘れてはならないと思う。

 人の世に生きるとは厄介である。
 安定は微妙なバランスの上に保たれていて、これが崩れると、混沌・闘争に陥る。

 義時は今後も迷いながら道を模索していくのだろうが、失敗・悔恨が伴いそうである。

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ペロシ訪台で「中国と戦争だ!」と盛り上がる日本の右派~どうしてゼロか100かの発想なのかね?

2022年08月05日 | 事件・出来事
 アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問で緊張する米国・中国・台湾関係。

 日本の右派が勢いづいている。
「台湾有事は日本の有事!」
「さあ、中国と戦争だ!」
「習近平、赤っ恥! 軍事演習しか出来ないのかよ?」
「安倍さんの言っていたことは正しかった」
「安倍さんが生きていたら、ペロシ・蔡英文・ペロシの会談がおこわれたのに」
「非常時に統一教会問題などやってる場合じゃない」
「憲法改正だー!」

 勝手に勢いづくのはいいのだが、ここで忘れてはならないのは──
 台湾有事に関わったら日本に甚大な被害が出るということだ。

 そして何度も言っているが、
 戦争したら日本が負ける。
 だって日本海側に原発があるんだよ。
 食糧自給率・エネルギー自給率が極端に低いんだよ。
 布マスク2枚すら満足に配れない国なんだよ。

 日本の右派には
「被害が出る」「負ける」
 という発想がないようだ。
 一時の感情に身を任せてはいけない。
 ……………………………

 ペロシ訪台を受けて、林外務大臣は「コメントする立場にない」と積極的コメントを避けた。
 これに右派は弱腰と非難。
 日中外相会談をキャンセルされたことで「ほら、見たことか」と大合唱。

 でも、僕は林外相の対応でいいと思うよ。
 こういう時は曖昧・弱腰でいけばいい。
 どうも日本の右派は
 ゼロか100かで語りすぎる。
 100というのは中国との戦争だ。
 外交のスタンスとしては、アメリカ60、中国40くらいで両国と関わっていくのがいい。
 
 僕のブログのフォロワーさんの中にもそういう人がいて、憲法9条を話題にして、
 自衛隊を、ゼロ=災害救助隊か、100=軍隊か、に決めるべき。
 と書いていたが、どうしてこう極端な発想になるのかな?
 専守防衛に徹する現在の50%の自衛隊で十分ではないか?

 それに今回、訪台したナンシー・ペロシ氏。
 民主党のタカ派の83歳のおばあちゃんだが、
 バイデン大統領は今回の訪台に懸念を示していたらしい。
 共和党のトランプ前大統領は経済合理主義者だから「愚かなことだ」と批判的。
 つまりナンシー・ペロシの訪台は必ずしもアメリカの総意ではないのだ。
 振りまわされてはいけない。
 まして今はコロナやウクライナ侵攻も進行中の時だぞ。
 勘弁してほしい。

 右派に拠れば、ペロシ氏の訪台が中国の台湾侵攻の抑止力になるらしい。
 それなら意義があると思うが、果たしてそうなのか?
 ウクライナがNATO入りを掲げた結果、プーチンの怒りを買ったように、
 今回のことでさらに中国を大きく刺激することになりそうだけど。

 というわけで戦争してもどうせ負けるんだから、他のアジアの国々と同様、
 日本は中国にもアメリカにも「まあまあ」といい顔をして、やり過ごすのがちょうどいい。
 この点、憲法9条は『いい盾』になってたんだけどなあ。
 ベトナム戦争の時のように、アメリカに派兵を要求されても「すみません。うちは9条があるから派兵できないんですよ」と言い訳できた。
 ところが安倍晋三氏が「新安保法制」で、集団的自衛権を部分的に認めてしまったものだから、今は……。

 中国に関しては、僕はその覇権主義や香港の民主主義をズタズタにしたことに疑問を持っている。
 だが、戦争で解決するのは愚かなことだ。
 なぜなら、僕ら普通に生活したい民衆がひどいめに遭うからだ。

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「国葬に反対するのは日本人ではない」という論に違和感をおぼえる

2022年08月03日 | 事件・出来事
 安倍晋三氏を銃撃した山上徹也を「義士」と讃える声がある。
 これを受けて門田隆将、一色正春と言った右派言論人はこんなことをツィート。

『自分が気に入らない人間を殺した暗殺者を“義士”扱いする文化は日本にはない。
 だがソウルにいけば“安重根義士記念館”があり間違いだらけの歴史解説を聴く事ができる。
 また亡くなった方を鞭打つ文化も日本にはない。
 だが中国では当り前。
 これに踊らされている日本人は自らの姿を見つめ直す事をお勧めする』(門田隆将)


 もちろん山上徹也を「義士」と讃えることは間違いだし、法の裁きを受けるべきだと思うが、
 相変わらずの「日本スゴイ!」「中韓憎し」の内容である。

 暗殺者を「義士」扱いする例は日本にもたくさんあるのにね。

 一番わかりやすいのは『赤穂浪士』。
 日本人は『忠臣蔵』が大好きだ。
 壬生の義士『新選組』も大人気だ。

「桜田門外の変」で大老・井伊直弼を暗殺した浪士たちは靖国神社に祀られている。
 2・26事件や5・15事件を起こした青年将校たちには「助命・減刑」の声があがった。
 社会党の浅沼稲次郎を刺殺した山口二矢も右派に間で「義士」になり、毎年追悼行事がおこなわれている。

「亡くなった方を鞭打つ文化も日本にはない」とい門田氏は言うが、さらし首とかは結構、鞭打ってると思うけどなあ。
 社会党の土井たか子氏が亡くなった時は喜びのツィートをあげている人がいたけど。

 門田隆将、テキトーなことを言うんじゃないよ。
 …………………………………

 さて、今回なにを言いたいかと言うと、
 人間の本質は変わらない。
 ということである。
 人間の本質に、日本、中国、韓国といった国や民族は関係ない。

 もちろん文化の違いで、多少の違いはあるとは思うよ。
 でも文化っていうのは、コンピュータに例えれば「ソフト」であり「アプリ」のようなもの。
 簡単に上書きされるし、別の便利なソフトがインストールされれば、そちらばかりを使うようになる。
 文化というのは人間の本質というOSの上に乗っかったアプリやソフトに過ぎない。
 現に戦後日本はアメリカナイズされた。
 僕たちは『三国志』や韓流ドラマが大好きだが、それを理解できるのはOSが同じだからだ。

 だから、日本人ガー、中国人ガー、韓国人ガーという議論は実にむなしい。
 ………………………………

 門田氏らは上記のツィートをした後、さらにこんなふうに論を展開する。

「日本人はどんな人物であっても死者を悼む民族である。
 だから日本人なら安倍晋三氏を悼むべきである。
 国葬に反対している人たちは日本人ではない」


 僕がイヤなのはこれなんだよなあ……。
「日本人なら○○しなければならない」
「○○しないのは日本人ではない」
 この強要!
 大きなお世話だ!
 こちらは「国家」とか「民族」ではなく「個人」で生きている。

「国家」「民族」という概念は僕たちのOSに根深く組み込まれていて簡単には消えないだろうが、
 人類の歴史が進めばなくなる気がする。
 人が「個人」として他者と向き合う。
 シンプルなことに見えるが、OSに根深く組み込まれたソフトがこれを邪魔する。
 国家主義者・民族主義者が折に触れて強要してくる。

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鎌倉殿の13人 第29回「ままならぬ玉」~わしは弱い。信じてくれる者を頼りにしたい

2022年08月01日 | 大河ドラマ・時代劇
 梶原景時(中村獅童)、三浦義澄(佐藤B作)、安達盛長(野添義弘)退場。
 これで鎌倉における北条と比企の権力闘争が本格化した。
 目下の焦点は、ポスト頼家である。
 頼家(金子大地)、まだ若くて現役なんだけどなあ。
 権力闘争とはこういうものなのか……。
 その間を取り持つために奮闘する義時(小栗旬)。
 しかし、ひとりの力ではいかんともし難く……。
 …………………………

 今回は夫婦の物語でもあった。

 義時と比奈(堀田真由)。
 比奈は比企の娘だが、北条と比企の関係が壊れても義時についていくと言う。

 全成(新納慎也)と実衣(宮澤エマ)。
 実衣は全成が鎌倉殿になることを望んでいるが、本気でそうなるとは考えていない。
 夫が鎌倉殿の器でないことをとっくに見定めている。
 ダメな夫に実衣は「仕方ないわねえ」と心を寄せるが、次回……。

 時政(坂東彌十郎)とりく(宮沢りえ)。
 この夫婦は上のふたつのほのぼの夫婦とは違っている様子。
 悪女りくが時政を謀略の道に誘う。

 そして今回のメインの頼家とせつ(山谷花純)。
 せつは世継ぎ問題など関係なく、頼家と向き合いたいと言う。
 これに心を動かされる頼家。
 おそらく頼家はせつを自分を籠絡させる比企側の人間と考えていたのだろう。
 だが、せつは家とは関係ないひとりの人間として頼家にぶつかって来た。

 ひとりの人間として夫と向き合う比奈、せつ、実衣。
 心通わせる夫婦。
 人の幸せとはこういう所にあるのだと思う。
 おそらく権力には幸せはない。
 現に頼家はつらそうだ。
 頼朝(大泉洋)も孤独だった。

 そして、せつの存在は頼家を変えた。
「わしは弱い。信じてくれる者を頼りにしたい」
 自分の弱さを認めた頼家。
 ひとりで生きるのではなく、信頼し心を通わせた者と歩みたいと考えるようになった。

 頼家にとっての信頼し心を通わせる者。
 それは頼時(坂口健太郎)もそうだった。
 だが、頼家は頼時を泰時に改名させ、「お前はうるさい」と遠ざけた。
 人には苦言を呈してくれる存在が必要なんですよね。
 そうしないと傲慢になってしまう。
 それが権力者なら「裸の王様」になってしまう。

 そして今回のギャグパート。
 泰時と初音(福地桃子)の恋に義時はアドバイスする。
「おなごが悪口を言ったり拒んだりするのは寂しいからだ」笑
「おなごはキノコが好きだ」笑
 義時、恋愛に関してはまったく進歩していないっ!

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