「立派なお侍さんに会えてうれしゅうございました」
こう言って人買いに連れ去られていく、ふき(柿原りんか)を見送りながら、吉之助(鈴木亮平)は嘆く。
「俺は立派な侍などではなか。おなごひとり救えん、やっせんぼじゃ!」
ベタな展開ですなぁ。
でも、主人公が一度は通過しなければならない道。
世の中を変えるためには〝力〟が必要なのだ。
今回は斉彬(渡辺謙)の力を借りようとしたが……。
クールな大久保(瑛太)との対比も描けていた。
世の中に正解がないというのも事実。
〝検見取〟と〝定免法〟
まあ、定免法の方が歳入が読めるし、藩は安定するよね。
不作の時、検見取だと収入が少なくて、藩が破産してしまうかもしれない。
役人の〝股ぐら米〟も下級役人が食べていくための必要悪なのかも。
一方、百姓は百姓で〝隠し田〟をつくって対抗策を講じている。
これが現実なのだ。
吉之助(鈴木亮平)の正論はすべての現実にはあてはまらない。
吉之助が信奉する斉彬も藩の金を〝軍事費〟に使ってるしなぁ。
軍事費を民のために使えば、どんなに民が助かるか。
このあたりは、社会保障費を削り、軍事費を増額させている安倍さんと同じだよね。
安倍さんの場合は、アメリカをヨイショするためだけど。
何らかの見返りもあるのかな?
……………
糸役の黒木華さんは上手い。
「食べ物を粗末にするんじゃなか!」
と、怒ったかと思えば、吉之助の前では、
「男女七歳にして席を同じうせず」
と、しおらしく振る舞う。
あるいは、ふきの力になれないと謝る時のつらそうな顔。
ほんとメリハリのある、表情豊かな女優さんだ。
吉之助役の鈴木亮平さんも体重を上げてますよね。
アップになると、あごの肉がついているのがわかる。
『天皇の料理番』の時は結核に冒された人物を演じるために減量したし、和製ロバート・デニーロ!
……………
桜島は薩摩の人たちの拠り所なんでしょうね。
斉彬は旅立つ時、桜島を見た。
作品は違うが、『篤姫』でも於一は旅立つ時、桜島に向かって叫んだ。
ふきも人買いに連れていかれる時、桜島を見て、
「今日も美しかこと。
わたしはこの薩摩が大好きじゃ」
このシーンは泣ける。
自分を不幸な境遇に追いやった薩摩なのに、ふきは大好きだと言う。
桜島があれば、薩摩の人はたくましく生きていけるのだろう。
こう言って人買いに連れ去られていく、ふき(柿原りんか)を見送りながら、吉之助(鈴木亮平)は嘆く。
「俺は立派な侍などではなか。おなごひとり救えん、やっせんぼじゃ!」
ベタな展開ですなぁ。
でも、主人公が一度は通過しなければならない道。
世の中を変えるためには〝力〟が必要なのだ。
今回は斉彬(渡辺謙)の力を借りようとしたが……。
クールな大久保(瑛太)との対比も描けていた。
世の中に正解がないというのも事実。
〝検見取〟と〝定免法〟
まあ、定免法の方が歳入が読めるし、藩は安定するよね。
不作の時、検見取だと収入が少なくて、藩が破産してしまうかもしれない。
役人の〝股ぐら米〟も下級役人が食べていくための必要悪なのかも。
一方、百姓は百姓で〝隠し田〟をつくって対抗策を講じている。
これが現実なのだ。
吉之助(鈴木亮平)の正論はすべての現実にはあてはまらない。
吉之助が信奉する斉彬も藩の金を〝軍事費〟に使ってるしなぁ。
軍事費を民のために使えば、どんなに民が助かるか。
このあたりは、社会保障費を削り、軍事費を増額させている安倍さんと同じだよね。
安倍さんの場合は、アメリカをヨイショするためだけど。
何らかの見返りもあるのかな?
……………
糸役の黒木華さんは上手い。
「食べ物を粗末にするんじゃなか!」
と、怒ったかと思えば、吉之助の前では、
「男女七歳にして席を同じうせず」
と、しおらしく振る舞う。
あるいは、ふきの力になれないと謝る時のつらそうな顔。
ほんとメリハリのある、表情豊かな女優さんだ。
吉之助役の鈴木亮平さんも体重を上げてますよね。
アップになると、あごの肉がついているのがわかる。
『天皇の料理番』の時は結核に冒された人物を演じるために減量したし、和製ロバート・デニーロ!
……………
桜島は薩摩の人たちの拠り所なんでしょうね。
斉彬は旅立つ時、桜島を見た。
作品は違うが、『篤姫』でも於一は旅立つ時、桜島に向かって叫んだ。
ふきも人買いに連れていかれる時、桜島を見て、
「今日も美しかこと。
わたしはこの薩摩が大好きじゃ」
このシーンは泣ける。
自分を不幸な境遇に追いやった薩摩なのに、ふきは大好きだと言う。
桜島があれば、薩摩の人はたくましく生きていけるのだろう。
元服したと言ってもまだ18歳。
>主人公が一度は通過しなければならない道。
今回の調所広郷は「現実の壁」を象徴するような存在でしたね。
「篤姫」は「敵もしくは距離のある相手と心を通わせる」というモチーフの繰り返しでしたが、その最初の相手が調所でした。
まだ始まったばかりなのに、平幹二朗さん演じる調所とのやりとりは他の大河ドラマの最終回並に盛り上がっていたのが印象的で「篤姫」に引き込まれたことを覚えています。
>「立派なお侍さんに会えてうれしゅうございました」
ふきが売られてゆく先は「苦界」?
それでも吉之助との出会いの思い出は、今後の幸薄き人生の中での輝く点として彼女の支えとなってゆくのでしょうね。
西郷吉之助は「男にも女にももてまくった男」というのが本作のコンセプトだそうです。
まずは「少女たちから」ということでしょうか。
今回糸には大久保正助が思いを寄せたたようですが、彼女の視線はひたすら吉之助。
どうやら一方通行(片思い)の三角関係の様子です。
ところで、黒木華さんも悪くないのですが私は前回の渡邉このみさんの演技(男装の場面も含めて)が好きです。
そして今回ふきを演じた柿原りんかさん。
少女が吉之助(小吉)に「惚れる」場面を演じるローティーンの子役さんたちの演技が光っているように感じました。
確かに 決まった財源から国防と民を潤すの両方をやってのけるのは
生易しくは無いでしょうね。
当時の日本が「列強から侵略の危機」を理解している者がどれほどいたか。
貧しい吉之助が ふき救済に向けて
どんなにあがいたって無理なのになぁと思いながら見ていました。
TEPOさんと同じく
少女役の子役さんたちの美しい顔立ちと演技が印象的でした。
「篤姫」は前半を見ていないのに
調所を演じる平幹二郎さんを強烈に覚えています。
そこだけ 見たのかしら???
彼を凌ぐ調所は居ないとさえ思いました。
桜島は市街地から一望できますが
熊本市内から阿蘇山は遠くて見えません。
熊本人(私はネイティブではありませんが)は熊本城が拠り所のようです。
中園女史は翔ぶが如くや田原坂をみるべきですね。
それにしても、ここの西郷は何ていうか喜怒哀楽が激しいですね。
西郷隆盛といえば、謹厳実直で慈悲深く寡黙な侍のイメージが濃いんですがね。
でも、ふきの悲劇は薩摩藩に限らず江戸時代末期の日本が如何に厳しく逼迫していたかを表現してます。
まあ~西郷の家に限らず江戸末期の武士階級の殆どの生活はギリギリでしたからね。
まあ~年貢以外にも財源を作れば良いのですが、それが非常に出来ないんですよね。
それにしても、糸をヒロインは無理ありますよ。
こういう場合は最初の奥さん伊集院須賀を出しても良いと思いますよ。
彼女が西郷と別れたのは、西郷の子を流産した責任を感じてでした。
現に須賀には悪いことをしたと西郷は後々まで後悔しましたからね。
いつもありがとうございます。
『篤姫』では、調所にも、ひとつの理をあり、という描かれ方でしたね。
今作ではどう描かれるのでしょう?
同じ薩摩ということで、どうしても篤姫と比較してしまう今作。
それと、一方通行(片思い)。
『篤姫』でもそうでしたが、瑛太さんの演じる役はどうして一方通行なのでしょう(笑)
渡邉このみさん、柿原りんかさん、上手かったですね。
このふたりも、いわゆる子役演技でなく、自然な演技。
「わたしはこの薩摩が大好きじゃ」には引き込まれました。
いつもありがとうございます。
>貧しい吉之助が ふき救済に向けて
>どんなにあがいたって無理なのになぁと思いながら見ていました。
今作の問題点をあげれば、これなんですよね。
ベタで視聴者にもあとの展開が読めてしまう。
今回、読めなかったのが、〝吉之助の直談判を受けて斉彬がどう裁くか?〟だったのですが、上手く逃げましたね(笑)
>熊本人は熊本城が拠り所
なるほど、そうなんですね。
震災の報道を見ていると、復興の象徴として取り上げられるのが熊本城ですし。
僕が熊本を旅行した時は、阿蘇山に魅入られました。
ああいうむき出しの火口を見られるのはめずらしかったですし、大地のエネルギーを感じまして。
いつもありがとうございます。
ロギーさんの西郷像は『田原坂』なんですね。
人間、どうしても先に見た作品の影響を受けてしまう。
僕も西郷と言えば、〝謹厳実直で慈悲深く寡黙な侍のイメージ〟です。
あるいは、
高杉晋作と言えば、『花神』の中村雅俊さんが演じた洒脱な感じ。
吉田松陰も『花神』の、蚊に血を吸われても読書を続けているイメージ。
あとロギーさんは史実に忠実派ですね。
僕などは、最初の奥さん・伊集院須賀の知識が皆無なので、糸とのやりとりが自然に見えてしまいます(笑)
いろいろな視聴者を対象にしている大河ドラマは難しいジャンルですよね。
場合によっては、作家より視聴者の方が深い知識を持っていたりしますし。