平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

インタビュー・ウイズ・バンパイア

2006年08月15日 | 洋画
「インタビュー・ウイズ・バンパイア」は、トム・クルーズとブラッド・ピットの夢の共演。
 トム・クルーズがブラッド・ピットを永遠の伴侶にするために首筋に歯をたてる。
 しかし、それだけではない。
 この作品では、吸血鬼となって太陽と別れを告げ、永遠の命を生きることとはどういうことか、を描いているのだ。
 吸血鬼ルイ(ブラッド・ピット)は、吸血鬼として他人の命を奪って生きることに迷っている。したがって、ルイが飲むのはネズミやニワトリの血である。そんなルイのことを美貌の吸血鬼レスタト(トム・クルーズ)は歯がゆくてしょうがない。レスタトは、永遠の命を共にする伴侶としてルイを選び、吸血鬼にしたのだ。自分と共に歩む伴侶になってくれなくては困る。
「本能に従え!神も人を殺すのだ!」
 そう言って挑発するが、ルイは応じない。
 しかし、ルイの中にある吸血鬼の血は時として歯止めが効かなくなる。クローディアという少女を殺め吸血鬼にしてしまう。人を殺めることに慣れていき、自分の手を血で染めていく。そして、愛した少女クローディアがパリの吸血鬼一族に殺されたため、その一族を皆殺しにしてしまう。
 そんな血に塗られた200年の自分の半生をふり返ってルイは言う。
「ぼくらの姿が美しいとでも言うのか。この白い肌と野獣の目が……」
 彼が生きるということは、血が流されるということなのだ。
 ルイの姿は200年立った今でも美しかったが、やつれて顔は青白い。
 疲れ果てている。
 吸血鬼を描いているが、同時に人が生きるとはどういうことかも描いている様な気がする。
 人が生きるとは汚れることなのだ。
 自分の欲望や弱さに振りまわされて。
 そうならないために人は神を造った。
 快楽を貪欲に求めるトム・クルーズ演じる吸血鬼レスタトとの対比も大きな見所だ。
コメント (2)
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