桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2010・4・9

2010年04月10日 | Weblog
今日は近所にある制作会社D主催の30人の打ち上げパーティ。確かに30人分の料理を3時間も作り続けるのは慣れないと大変だけど、もう十数年もやっていると楽勝気分。それより今日の問題は、常連客のKさんが俺に紹介したい仲間がいるからと合計7人の席をキープしておいてくれと予約されたこと。7人だったら、それに俺と話したいならテーブル席の方がいいと勧めたのだけど、絶対カウンター席だと言い張る。お客さんにしてみれば、カウンターに座った方が俺たちと身近に話せると思うのだろうけど、7人ともなると他のお客さんもいて俺の座る席はないし、カウンターの中はY君とMがいて俺が立つ隙間はないし、結局誰とも親しく話せる機会は持てなかった。今度はテーブル席でお願いします、Kさん。そんなこんなで30人の団体と7人のグループに占居されて、少人数のお客さんは居心地が悪そうで、常連の演出家Sちゃん、P美術館のAさん、某国営放送局のIさんたち、いつもビールしか飲まないFさん、二月に制作会社を起業したKさん、プログラマーのIさん、段々と常連になりつつあるTさん、法律事務所勤務のNさんと俺の高校の後輩で広告マンのSさん、パントマイマーのZさんたちには悪いことをした。この処、俺とMが交代で具合が悪くなっていたが、今日はY君の番。気分が悪そうだったのでパーティが終わった段階で早退して貰った為、1時前に最後のお客さんのKさんが帰ってから、それまでお客さんと話していて手つかずにしておいたパーティの後片付けにかかる。多分一時間はかかると踏んでスタートしてジャスト一時間。立ちっぱなしで一時間皿洗いをしていると、結構腰ににきて、何処かに寄って何か食べて帰ろうとする欲望は消え失せ、タクシーで部屋に帰ってからパーティの残りのペンネアラビアータをべーコンとチーズで加工して135ミリビールを飲みながら食べる。深夜4時近くにはちょっとヘビー。でも、その後で甘い物が食べたくなり、冷蔵庫にあったロールケーキを食べる。これはちょっとじゃなくてかなりヘビー。
☆4/10のコレドシアター
中村和美プロデュースライブ。6時開場、7時開演。

2010・4・8

2010年04月09日 | Weblog
具合が悪くなって昨日は朝昼兼用の食事をしただけで後は何も食べてないMに、何を食べたいか聞いたら中華がいいという。病み上がりに中華は何だか凄いと思ってしまって、本当はタラコと納豆なんて日本食にしようとしていた俺も「食欲を変えて」大崎ニューシティにある中華料理の店へ向かう。途中、目黒川には桜の花が川面を埋めつくすように散っていて、更に満ち潮と重なった為、櫻色した川がゆったりと上流に向かって流れていく光景にしばし見とれる。そうしていると時間を忘れるが、そしてずっと忘れたままいたかったけど、出かけるまでに経理事務を始めとするしなくてはいけないことが一杯あり、連休明けに株主総会を招集するのでそれまでに経営報告書を作らなくてはならないし、コレド通信も書いて発送しなくてはならないし、夏のコレド演劇フェスティバルに特別参加する芝居『証言』の台本も連休明けまでに書くと出演者たちに約束しているし、時間に追われる様に部屋に戻る。6時に店へ。1月に初めてきてウチを気に入ってくれたコンピューターソフト会社の女性社長Fさんたち4人が6時半に来店して料理を注文してくれる以外は、P美術館のAさんたち、一昨日Oさんに連れられてきて今日は提携先の製作部長のTさんを連れてきてくれた九州の音楽事務所社長のNさん、同じ様に先日Aさんときて今日は同僚と来てくれたMさん、一昨日も来てくれたTさんなど、何だかリピートっぽいお客さんが大勢きてくれて新しいコレドが始まったみたいで嬉しい。でも、閉店する頃は今日も去年来店数ナンバーワンだった夕刊FのUさんと三位のプロデューサーのKさんになり、コレドっぽくて落ち着く。
☆4/9のイベントスペース
7時より10時まで制作会社D社主催の番組打ち上げパーティ。

2010・4・7

2010年04月08日 | Weblog
やたら生野菜が食べたくなって、オニオンスライス、皮つき林檎、かぶ、クレソンのサラダをバケツ一杯に作る。それに賞味期限ギリギリで格安で売っていた極上ハム、昨日食べた蛸シャブの残りで作った和洋折衷スープ、ゴルゴンゾーラ、ブルサンなど各種チーズのカナッペと一緒に食べたまではよかったのだが、食後の珈琲を飲んだ後でMの気分が悪くなって、吐き気までするようになり、そのまま寝込んでしまう。この一週間以上、俺たち夫婦はどちらかが吐き気に襲われている。こうなると食あたりとも思えない。何なんだ?この病気は?寝込んだままのMを置いて5時半過ぎに店へ。Mと対照的に俺の食欲はすっかり回復していて、開店準備が済んで一段落してから200グラムのローストンカツとコロッケでご飯を丼一杯。それでも足りなくて店の牡蠣カレーを食べようとしている処へ、近所の有名俳優事務所の女社長のSさんと同じく近所の映画制作会社社長のSさんが来店、しばらくして近所のドキュメンタリー制作会社社長のYさん、イチゲンの男性客、三人の男性客などお客さんが続いて食べる機会を失ってしまう。漸く牡蠣カレーが食べられることになったのは11時近くになってから。でも、食べている途中に制作会社WのIさんが十数人で来店。それもみんながみんな飲む人ばかりで、その時間から3時近くまでの約4時間の間にオーダーされたドリンクの数が90杯近く。Mがいないので、Y君が作る、俺が運ぶの繰り返し。運動量も凄かったけど、売上も凄かったので、嬉しい疲れ。4時前帰宅。Mが回復していたので安堵してカップ麺でも食べようと思ったりするが、いくらなんでも四時にそれは不味いと節制。それにしても三食ちゃんと(というより人並み以上に)食べたのにお腹が減るのは、食欲がなくて食べられなかった二日間を後日カバーしようとしているのだろうか?

2010・4・6

2010年04月07日 | Weblog
前に住んでいた西麻布の部屋の大家さんから敷金の精算書というのがFAXされてきた。キッチン修理水回り一式5万円、タイルカーペットを交換し、クロスを貼替えるなと内装工事に25万円かかって、合計30万円。預かった敷金は二カ月分で26万円だから残高はマイナスになりますとのこと。いい大家さんだった。だがら文句はいいたくない。法人契約で借りているのに、そこで新婚生活までしてしまったのだから契約違反だと言われたら反論できない立場にある。でも……一カ月分は、いや10万でも5万でも戻して欲しかった。15年前に引き起こした個人的トラブルの為に迷惑をかけた方へ月末に支払うことになっている慰謝料の支払いを何かの手違いで忘れてしまった為、先方から怒りのメール。朝一番で送金しようと殆ど寝ずに銀行のATMへ駆け込む。例えこっちに悪気はなかろうと先方にしてみれば悪気があるのではないかと疑うのは当然。そんな不誠実な小生とはもう関わりも持ちたくないとまで言われてしまう。ちょっとした油断とルーズさがそれまで築いてきた相手との信頼関係を根本から崩してしまった。心が痛くて痛くてもたまらない。不謹慎だといわれるかも知れないので地名と起きた日付は書けないのだけど、××島で起きた津波災害の救助活動ボランティアをしていた人の話では、死後二週間もたった大勢の東洋人の遺体の中で殆ど腐ってない遺体があると、それは必ず日本人だったという。何故かというとコンビニ弁当などを食べなれて防腐剤が体の中に蓄積していて腐敗しづらくなっていたからではないかという説が関係者の間で流布されているとか。医学的根拠は分からないけど、あっても不思議はなさそうな話で怖い。食欲が段々戻ってきて、お酒も6日ぶりに飲んでみたくなったので、店が終わった後で西麻布の有名な居酒屋に寄ってみると、店長が変わったみたいで、メニューも接客方法も大きく変わっていて、以前なら呼ぶ前から飛んできていた店員が呼んでも呼んでもこないもんだから頭にきた俺は机をドン!と叩くと店中に響き渡るような声で「ちょっと!誰か!」と叫んでしまう。そして頼んだホッケを食べようと醤油をかけようとしたら醤油がない。また大声で「醤油がないぞ!」と叫んでしまう。日本酒の熱燗を飲もうと『××』という銘柄を頼んだら同じ銘柄の冷酒を持ってこられた。メニューをみたら「熱燗」にも「冷酒」にも『××』という銘柄名が書いてある。だったら「熱燗ですか?冷酒ですか?」と聞くべきだろうが!しばらく前からこの居酒屋はダメだと思っていたけど、もう完全に終わりだね。

2010・4・5

2010年04月06日 | Weblog
二日間でおにぎり二つとピザのカケラ少々しか固形物を口に入れない、いや入れられなんて自他共に認める大食漢の桃井にしてみれば「画期的」なことだ。体重計に乗ってみたら2キロから3キロは痩せていた。このままいくとあっという間に骨皮筋エ門になってしまいそうなので、お昼にスープを作って食べてみた。美味いっ。調子にのってご飯をスープの中にいれて食べる。美味いッ。たった二日間だけど、本当に久しぶりにちゃんとした食事をした気がした。そこで調子どころか図に乗って店に出る前に六本木で天麩羅うどんを食べてしまう。油物なんか食べてトイレに直行かと思いきや、全然セーフ。どうやら二日間に及ぶ「闘病生活」は終わりを告げたようだ。それでも酒はまだご用心。いつもならさりげなくお酒をねだってしまう演出家のSちゃんやTテレビのOプロデューサーのお誘いも気持ちだけいただいて、専らミズスキー。数時間の間に2ℓのペットボトルを殆ど飲み干していた。早く炙ったスルメで日本酒を飲みたい。もうちょっとの辛抱だ。お客さんは他に映画のAPのYちゃん、テレビAのKプロデューサー、有名俳優のMさんたち、いつも美女連れのS出版社のAさんと濃いキャラクターの持ち主ばかりだったけど、数としては控えめ。そしてショックだったのは前に住んでいた西麻布の部屋の敷金が一円も戻らないと通告があったこと。一月分13万は戻るだろうと勝手に想像していただけに打撃が大きい。

2010・4・4

2010年04月05日 | Weblog
寝ゲロをしてしまった。夢の中で吐くという気持ちになったかどうかは分からない。気づいた時には寝間着の上にゲロを吐いていた。そしてそのゲロは寝間着から零れたり下着に沁みたりして真夜中にストリップショーを演じることになってしまった。勿論、朝起きた時にMに呆れた顔をされたことはいうまでもない。でも、そこは夫婦だろ、病人だろと居直ってソファに横になる。寝ゲロをしたショックと気持ち悪さが続いていて起き上がれない。起き上がるのは時々トイレにいく時だけ。食欲は全くなし。時々ポカリスエットを飲むだけ。Mもまだ本調子でないみたいなので、何か好きなものを食べさせようと宅配のピザを取る。俺も何か口にいれておこうとカケラのカケラを貰って食べる。もうそれだけで充分で後はただ練るだけ。夜になって少し回復した気になったので大崎まで買い物に出る。でも,食欲のない時は何を作っていいか分からず、買い物するのに一時間以上もかかってしまう。更に往復20分の筈が歩くのが辛くて45分もかかってしまい、帰って来るなり何も作らずベッドにダウン。何もできず、何も考えなかった一日。

2010・4・3

2010年04月04日 | Weblog
朝起きて、さて今日は何を食べようと冷蔵庫の中を覗くのが毎日の楽しみなのだけど、今日は冷蔵庫を覗いても何の意欲もわかない。豚肉もある、野菜もほうれん草、三つ葉をはじめとして何種類もある。納豆や豆腐もある。卵もある。ベーコンも干物もある。でも、全くと言っていいほど食欲がわかない。ご飯を炊くことは炊いたけど、食欲をそそらない。俺だけかと思っていたら、Mも同じらしい。そう云えば、夕べ部屋に入るなり、何も食べずにベッドへ直行していた。二人揃って風邪気味なのか?寒いし、とんでもなく眠い。でも、このまま何も食べずにグダッとしてしまったらやばいと思って、鮭とオカカのおにぎりを作って無理やり食べる。その後、何とか日記と経理事務を終えて6時に店へ。昨日に引き続いてイベントスペースは「NICEPLAN」の公演。誘われて見ることになったけど、具合の悪い時に芝居は見るものじゃない。何だか面白そうな芝居だったが、殆ど集中できない。バーカウンターのお客さんは土曜日だっていうのに昨日に引き続いて北海道中標津の皮膚科医のKさんご夫妻、Y君の知り合いのTさんたち、久しぶりの来店とするOさんたち、近所に住む女性映画監督のKちゃん、いつも妖しい魅力の女性歯科医のSちゃん、人妻Iちゃんと宝石デザイナーのAさんたちと昨日の金曜日より賑わったが、俺は厨房や控室でただただ眠り続ける。勿論食欲は全くなし。あの桃井章は朝からお握り二つきりだなんて、更には店をでてから吐いてしまったりして、これは明らかに病気だ。

2010・4・2

2010年04月03日 | Weblog
今年も去年に引き続いて八月にコレド演劇フェスティバルを開催することになった。参加資格は去年の四月から今年三月までにウチのスペースで公演を主催した団体、個人。普通の劇場では公演しにくい登場人物が5人以内の、コレドらしい意欲的な演劇の誕生を願って、スペース使用料をタダにして開催する企画だ。早い者勝ちなので、公平を期して一昨日の深夜に案内書を参加資格者に送ったら、今日一日で8団体の参加申込みがあり、12枠の内,残りは4枠になってしまった。この中からとびきり面白い斬新な演劇が生まれると本望なんだけど。店は金曜日だというのにイベントスペースの観客も少なく、バーカウンターも早い時間に常連の演出家Sちゃん、映画プロデューサーのMさん、北海道中標津の皮膚科医のKさん、女性脚本家のFさんたち、Y君の知りあいのNさんたちとお客さんも少なく、暇。2時過ぎ閉店。真っ直ぐ帰宅。

2010・4・1

2010年04月02日 | Weblog
五反田にも目黒川がある。今日から四月、昨日に引き続き経営報告書を書かなくてはならないのだけど、春の匂いに誘われて散歩したくなり、パソコンと折れ線グラフを放り出して目黒川沿いの櫻並木を歩いてみた。「お花見」は嫌いだ。でも「花を見る」のは好きだ。これだけの量の櫻の中にいると自分の体が櫻に溶けてしまいそうだ。櫻は何処か来世のイメージもあって、この年になると落ち着くのか?歩き疲れて大崎ゲイトシティのスタバに入る。この大崎ゲイトシティは初めて入ってみたけど、山手線の内側とは思えない程贅沢な空間作りがされていて、ゆったりとした気分にさせてくれた。これから俺のお気に入りになるかもしれない。でも、もっと俺のお気に入りになりそうなのは、その後入った五反田ガード下にある立ち食い寿司屋だ。職人肌の頑固そうなオヤジと気立てのいい奥さん二人でやっていて、Mと二人、ウニ、ボタン海老、タラバ蟹、しめサバ、活きダコ、赤貝、中トロ、それに〆にわさび巻とお新香巻をそれぞれ二巻づつ握って貰って、お代は合わせて二千五百円。計算間違いだったと後を追って来るのではないかと店を出る足が早まった程だ。住めば都。五反田、大崎も捨てたもんじゃない。

2010・3・31

2010年04月01日 | Weblog
深爪する癖がある。深爪して一番困るのは、今日みたいにお刺身にする為にイカの皮を剥くこと。親指と人指し指の先端の皮膚と皮膚とで何とか剥き終わるのに一苦労。お米を買い忘れたので、冷やごはんを沢庵やきめしにして、後は鶏肉とカリフラワーのニンニクソテー、新玉葱のオニオンスライス、水菜と若布の味噌汁で食事した後は、年度末で経営報告を出資者にする必要もあって、去年一年の経営状態をグラフにする作業に一日がかりで取り組む。総売上は前年度にくらべ320万ほど増え、乃木坂で営業を開始してから最高記録を達成したけど、これは八月のコレド演劇祭を始め秋から冬にかけてイベントスペースを連日のように埋めた結果で、バーカウンターでの売上やお客さんの数は以前と殆ど変わってない。いや、それより問題はお客さん一人あたりの売上(客単価)が4000円を切り続け、以前にくらべて下がっていることだ。テーブル席ができたので最高16人は座っていただくことができるようになったけど、計算上では満員になっても6万強ということになる。一日最低8万をカウンターだけで売り上げたい経営者は、折れ線グラフを何度も何度も眺めて呻吟しているうちに、頭痛がして来るんだったらいいんだけど、ついウトウトとしてしまっていた。経営者として真剣度が足りないと反省しつつ、春だから仕方ないかと窓の遠くに見える櫻の花に責任を押しつける三月最後の日。