大分生まれの東京育ち京都観光歴12年という著者が 二十四節気ごとの節目に茶の湯を通してみた京都本。
「茶わん眼鏡」というのは「心の目にかける、茶の湯の眼鏡のこと」とあります。
私自身 建物が好きで都内は勿論各地の建物を見に行ったりしていますが 京都は町並みはもちろんのこと そこに暮らしている人々の生活が感じられると言う点で 何度行っても飽きない街の一つです。

(とは言うものの最近は中高層のマンションが増えました

その京都の生活文化全般のベースにあるのがお茶。(この本では敢えて「お茶」という平明な表現を使っているのだと思います)
「お茶と言うのは、ご存知のように、生活文化全般を網羅する稽古事です。季節、歳時、歴史、花、もてなしの心、和菓子、懐石、数寄屋造りの建物、茶道具に関する伝統工芸…、手前以外にも、これらのことすべてを少ずつ学んでいきます」とありましたが まさにそのとおりだと思いました。
これらお茶との関わりで見えてきたことを横糸に 季節の節目の二十四節気を縦糸に織り成したのがこの本。
読み終えると 露地に打ち水が撒かれたされたような シットリとした気持ちになれました。
また京都に行きたくなってしまいます~

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「NIKKEI NET」で麻生さんのエッセイが連載されていました。