先週も九州に出かけたのですが、今週も出かけてしまいました。
前から気になっていた北九州近辺の近代化産業遺産群を学びに出かけました。
門司港のレトロの街の風景も好きですが、炭鉱の風景を知らないといけないと思いました。
軍艦島に行った時も国の政策や企業の論理に、振り回されていく人々の生活にいろんなことを考えさせられましたが、
三池炭鉱の跡地も見ておかないといけないと思いました。
インターネットで調べると、あまり残っていないとのことですが、田川市に石炭・歴史博物館があると知って、取り敢えず向かうことにしました。
小倉南ICで降りて、田川に向かいます。
田川はこの日、「風治八幡宮川渡り神幸祭」があるとのことで、道路が渋滞しているとラジオで言っているので心配しましたが、意外とすんなりと到着しました。
いきなり炭坑節の石碑がありました。
「月が出た、出た。月が出た。ヨイヨイ。三池炭鉱の上に出た。あんまり煙突が高いので、さぞやお月さん煙たかろ。サノヨイヨイ」です。
石炭のなりたちや、石炭がどのようにして採掘されたか、また、炭坑で働く人々や生活のようすを、
具体的なジオラマを用いて、炭鉱の歴史がわかるように展示されています。
また、筑豊炭田の歴史がわかる動画も映しています。
炭鉱事故を映して、その後の葬儀の様子を映した動画は少しショッキングな中身でした。
今まで見てきた映画の一場面を思い出しました。
筑豊を舞台にした映画や小説はたくさんあります。
三井田川混声合唱団のコーナーもありました。
1950年代に炭鉱関係者で合唱団を作り、全国コンクールの常連にするまで指導してきた田中凡平さんの偉業を称えていました。
ともすれば、すさんだ方向に走りがちな労働者の文化の灯火を保ち続けたことはすごいことだと思います。
歌声運動も労働運動と相まって進んでいったことを思い出します。
「がんばろう」の歌も迫力がありましたね。
炭鉱住宅の復元施設もあり、時代ごとの炭鉱労働者の暮らしぶりがわかります。
石炭ソフトクリームも売っています。
山口県の宇部市も石炭をモチーフに竹炭を練り込んで黒い食品のキャンペーンをしています。
博物館を出ようとしたら、大きな音が聞こえてきました。
どうやら祭りの鉾が練り歩いているようです。
町々の鉾が集まって川を渡るようです。