パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

アンズ入りライ麦パン

2010-07-25 15:48:32 | パン
ライ麦パンの中に杏やイチジクを入れた。作り方はドライフルーツをライ麦パンの生地で包むだけ。

こんな感じ。



杏が熱で柔らかくなりジャムパンのようだ。







ライ麦粉   200g
水      200ml
青サフ    1g
ヨーグルト  5g

一晩放置

ウーヴリエ  100g
       300g
赤サフ    3g
塩      10g
にがり    10g
水      190ml

以上を混ぜてこねて一次発酵、分割、ベンチタイム、成形、
二次発酵

焼成 予熱300度 スチーム投入、230度12分、210度12分

梅干、土用干し

2010-07-22 06:24:09 | 料理
梅雨が明けたので早速、梅干の土用干しをおこなった。でも、これは失敗作のリカバリーみたいなもの。
本当は梅干ではなく大きな梅でカリカリ漬けを作ろうと青梅を漬けたのにカリカリにならずに中途半端な固さになってしまい、そのままでは保存性も悪くなるので梅干にしたというのが真相。カリカリ漬けは小梅でないと難しいようだ。

干したら果肉もやわらかくなりそれなりに梅干になった。でも熟した梅ではなく青梅なので香はいまひとつ。ただ塩分が10%と低いので健康にはいいのかもしれない。



塩分10%、ラム酒を梅1kgに対し100mlで梅を塩もみしてあく抜きした赤ジソと一緒につける。

2日 天日干し。

秋刀魚のコンフィ(オイル・サーディーン)

2010-07-19 06:48:06 | 料理
今はまだ夏だが、もうしばらくすると秋刀魚の季節。だからなのか、この季節になると冷凍秋刀魚の値段が下がってくる。先日、安さにつられて買って塩焼きにしたが、長期保存のためなのか、値段相応なのか味は今ひとつ、脂ものりが悪かった。その後もしつこくさらに値段を下げて売っていた。安いのは魅力なんだが、味の落ちた秋刀魚買ってもなぁ~と思いつつ陳列されていた秋刀魚を眺めていたら先日のminikoさんのサバサンドのコメントを思い出した。で、思いついたこと。サバ、いわし、じゃなくて秋刀魚でオイルサーディーン作ったらいいんじゃないかな。脂ののりが悪かったら逆にオイルサーディーンにちょうどいいかもしれない。多分、作り方はツナ(缶?)と同じように作ればいいんだろう、と。そこで何本も購入してさばいて塩漬け後、ビンにぎゅうぎゅう詰めにして作ってみた。

ちょっと大げさかもしれないが、驚くほどのうまさだ。これがトマトとライ麦パンにあう!。普段酒はそれほど飲まないのだが、あまりのおいしさにビールまで買ってきて飲んでしまった(笑)。もっとも、「驚くほど」というのは原価の安さというプラシーボもきいてるにちがいない。

秋刀魚の在庫一掃セールのこの季節、安くおいしく出来るよ。本当だよ~(笑)。




ツナ(マグロのコンフィ)と同じように作ります。

特うたまろ + デュエリオ + にがり のイギリスパン

2010-07-17 06:58:29 | パン
先日、ライ麦パンににがりを入れたところかなりいい出来だったので、今度はにがりを入れてイギリスパンを焼いてみた。

パンを焼く時間をとるのも結構たいへんなので、どうせ作るならと2斤 + 1斤X2 =4斤分焼いた。もちろんこれだけの量をキッチンエイドで一度にこねると故障してしまうので餅つき機を使ってこねた。それに、ソフト系のパンに関してはキッチンエイドよりはるかに餅つき機でのできがいい。

デュエリオを1/5程度配合することにより味もよく、窯のびもよく、細かいきめのいいパンが焼けた。

にがり + デュエリオ + 特うたまろ + 餅つき機で最高のイギリスパン。

日伊同盟でイギリス征服か?



特うたまろ    930g
デュエリオ    190g

水        740ml
にがり      10g
塩        14g
砂糖       52g
全粉乳      20g

赤サフ      13g

バター      56g


2斤分は 330gX3 に分割
1斤分は 残りを2分割(約500g)し、チーズを入れてチーズパンに。

焼成 cold start 200度10分 180度 10分 160度 20分。

パンには「にがり」だ! 世界初?理論

2010-07-12 22:48:22 | パン
夏になると発酵がすすむせいもあって生地がだれてくる。ライ麦はグルテンを形成しないため特にだれやすい。タンパク質の結合を強くすればいいのだが、どうしようかと思っていたときに目に付いたのが豆腐。

豆腐には「にがり」が入っていて、ご存知「にがり」の主成分は塩化マグネシウム。塩化マグネシウムは2価の陽イオンで2つの陰イオン同士を結合する。豆腐の中に豊富に含まれるタンパクの主成分であるアミノ酸、グルタミンは陰性に荷電しているため2価の陽イオンを添加すると次々と結合して大きなかたまりになり凝固する。これがナトリウムのように1価のイオンだと一つずつしか結合しないために大きな塊にならない。

で、ここがポイント。グルテンの中には豆腐と同じようにグルタミンが豊富に含まれている。よって塩化マグネシウムを加えると豆腐と同様にタンパク質(その主成分であるアミノ酸)が結合してかなり「こし」が強くなるはず。さらにマグネシウムは様々な酵素の働きに必要な微量元素であるので添加することにより熟成が促され風味も良くなるはず。

ライ麦パンで試してみたがいつもだとこの季節にはだれてしまうのだが、結構、いい感じにできた。よくパンにはミネラルウォーターを加えるといい、塩を増やすのも同じように見えるかもしれないが、ミネラルウォーターを加えるのと全然違う、というのは塩は1価のナトリウムがほとんどの成分なのに対し、ミネラルウォーターにはマグネシウムやカルシウムなどの2価イオンが豊富に含まれているからなんだろう。

荒削りな理論だが、ちょっと調べた限りでは「パン作りにおいて「にがり入り食塩」を加えているレシピはあっても詳細なマグネシウム添加の理論を言ってる人や論文は世界でもないようだ。う~む、栄養学の分野で世界的に著名なそれなりの雑誌に投稿できるかな。ブログで発表するのはもったいないぐらいかな。研究所に勤務していないのでだめかな。整形外科医辞めてどっかの栄養学教室でパン作り理論の作成を生業とするか、、、などと妄想はふくらむが、面倒くさいのでいいや。

でも、後にしたり顔でこの理論を自分が考えたように唱える人や特許をとる人が出たら悔しいので言っておこう。

「パン作りでマグネシウム添加の理論を唱えたのはこのブログが世界初です」(笑)。



ライ麦 200g
水   200ml
ヨーグルト 5g
青サフ   1g

半日ほど放置。

以上に

ブルーメ(鳥越製粉)  300g
ウーヴリエ       100g
水           170ml
にがり         20g
塩           10g
赤サフ         3g

加えて1次発酵、100g分割、ベンチタイム、成形。

300度予熱 スチーム投入 230度12分。 200度約12分。

数学的思考によるレシピの構築 ~ポテトグラタン~

2010-07-10 22:28:12 | サンヨーSOB-14 チャレンジシリーズ
今日、早朝から妻と小学生の娘がポテトグラタンのレシピについて協議(!?)していた。総合学習の宿題でジャガイモ料理のレシピを書いて提出しないといけないらしい。で、給食で食べたポテトグラタンがおいしかったのでそのレシピを持っていきたいとのことだった。
基本的に自分で作れる、ということが前提らしい。
妻が娘に言っていた。
「ポテトグラタンは熱を通したポテトにホワイトソースとチーズをのせてオーブンで焼くだけの料理だからホワイトソースを缶詰で用意すれば簡単にできるよ」

その一言を聞いてあるアイディアが浮かんだ。

それは数学的思考による

1) レシピの細分化
2)レシピの再構築と簡略化    ということ。

つまり、料理のレシピを一種の関数にみたてて単純に考えるということだ。

関数というからには関数式と変数が必要だ

この場合、変数は材料で

a=じゃがいも
b=ホワイトソース
c=チーズ
の3つ


さらに
b(ホワイトソース)はb1小麦粉、b2牛乳、b3バターに変数が細分化できる。


aジャガイモと b1~3ホワイトソースは加熱という関数が必要なので

ポテトグラタン=F( f(a) + f(b1, b2, b3) + c)という式が成り立つかもしれない。 F(x) f(x)は加熱という関数で F(x)はオーブンによる加熱でf(a)はジャガイモにあらかじめ火を通しておく加熱でf(b1 b2 b3 )はホワイトソース作りの過程で必要な加熱。 F(x)はオーブン加熱関数、f(x)は予備加熱関数とよぶことにする。

この時、変数c以外の変数a , b1~3は予備加熱関数を通しているのでaとb1~3を一緒の予備加熱関数、f(x)に通すことが出来ればポテトグラタンが簡単に出来ることがわかる。

式で言えば
ポテトグラタン=F ( f (a, b1, b2, b3) + c )だ。

※もちろんホワイトソースを関数として(自分で作る)ではなく、変数として(出来合いのものを使う)さらに単純化することも可能だが、ちょっと味気ない。


ということで単純化を目指し f(a b1 b2 b3 ) とジャガイモの加熱とホワイトソース作りが何とか一緒に出来ないか工夫してみることにした。つまり関数の作成である。

糊化したデンプンが乳脂肪と乳化した状態がホワイトソースだ。バター、牛乳とも実はすでに乳化した状態であるのでデンプンを牛乳にあらかじめ溶解して次にバターを加える。先に牛乳を加えるのは牛乳が水分の中に少量の脂肪が乳化していている状態に対し、バターは逆に脂肪の中に少量の水が乳化している状態で牛乳の方が水との親和性が高いからだ。デンプンと乳脂肪が乳化すれば、あとは加熱して糊化するだけだ。ここらへんはパンの原理(?)とよく似ている。

ホワイトソースとジャガイモの加熱はフライパンを使うことも出来るが、ここは安全と手間を考え電子レンジを使うことにした。それに実は出勤前だったので早く出来ないといけない。

これで関数が構築され万事解決。実際に作ってみたらよく出来た。出勤前の忙しい時間にあっという間に出来てしまったのに娘も驚いていた。でも、これだけだと具もジャガイモだけなので例えばベーコンを加えるとか自分なりに応用して工夫することと告げて出勤した。本当は先のような思考過程も娘に教えたかったが、時間がなかったのでまたゆっくり教授したいと思う。

料理は科学と言う人は多い。ちょっと前に何かの雑誌で母親の料理を手伝う子は理科が得意になる、といった論調で書いてあった。しかし、数学とは言っている人はいないようだ。来年あたり誰かが「料理は数学で関数」と言い出すに違いない。それを見たらこのブログの受け売りだと思って間違いない(笑)。



材料

a. ジャガイモ  1個

b. チャナベッサン(ひよこ豆の粉)または小麦粉 大2
牛乳 大2
バター大 1/2
塩 一つまみ 
胡椒 少々

c. チーズ 適量

ジャガイモはスライサーでスライス(面倒なら皮はむかない)し、ココットにつめる。
別の深皿にチャナベッサンを牛乳で溶解し、軟らかくしたバターを加え適当にねってココットのジャガイモの上に注ぐ。多少のダマは気にしない。

ラップをしてレンジで加熱 500~600W 2分程度

ラップを取ってチーズをのせ、最高温のSOB-14に投入。だいたい10分程度で焦げ目がついたら出来上がり。

キハダマグロのコンフィ (ツナ缶?)

2010-07-09 22:17:57 | 料理
ツナ缶の油は綿実油を使っていたりする。もともと綿実油にはゴシポールという毒が含まれているためこれを取り除くのに高温で精製する必要があり、そのためトランス脂肪酸の含有量が多くなってしまうらしい。しかも綿実油成分の多くはリノール酸でアレルギーにも良くないという話を聞いた。オリーブ油のツナ缶はあることはあるのだが、結構な値段がする。
じゃあ、自分で満足のいくツナ缶を作ってみようかなと思いめぐらしていたところ先日、スーパーで刺身用キハダマグロ柵が売り切り値引きで半額となっていたので購入して作ってみた。

ツナ缶の作り方としては本やネットで見るとお湯でゆでたり蒸した後、油漬するのが一般的のようだが、コンフィとして作るやり方もあるらしい。(缶詰ではないが)ツナのコンフィのやり方としては塩をなじませた後、油で煮ると書いてあるページが多いようだ。皆、この塩を味付けとして考えているようで、まぶす程度とか1%程度とか書いてあるようだ。しかし、この塩は味付けだけではなく脱水のためとしてある程度の量を使うべきと考えた。というのも油と水は乳化剤を使用しないかぎり混じりあわないので脱水をある程度しないとツナのうまみが流れ出たり、保存性が悪くなる可能性があるからだ。

一般的に燻製を作るときにあらかじめ塩をしておくのだが、これは塩味をつけるという目的以外に脱水をきちんとするという目的がある。そして極端に塩辛くならないように脱水目的で砂糖を併用する。砂糖をかなりの量使うと甘くなりそうだが、砂糖の分子量はかなり大きく、細胞の中に容易に入らないのでかなりの量を使ってもほとんど甘くならない。ということで一般的な燻製を作るときに使用する塩の量と砂糖の量に準じて量を決定した。以上、ネットで見るレシピより塩の量は多く普通は使われていない砂糖を使っているが、味はちょうどいい。

使用した油はもちろんオリーブオイル。高温にならないため油もいたまず、ツナを食べた後に残った油はサラダに使用することにした。

味はかなり高級な味がした。市販のツナ缶にはもう満足できなくなってしまったかもしれない。まぐろでもかつおでも売り切り値引きを狙ってまた作ることにしよう。



キハダマグロ  適量
塩     マグロの重量の2~3%(1kgに対して20~30g)
砂糖    塩の量の約2/3 (1kgに対して15~20g)
こしょう  1kgに対して1g程度

1)マグロに上記をしっかりまぶしてペーパータオルなどに包んで一晩置いて脱水。
2)ペーパーで水気と塩、砂糖をしっかり拭く。
3)びんにマグロを隙間なくつめてオリーブオイルをマグロが隠れるぐらい注ぐ。
4)にんにくスライス、月桂樹の葉、香草などを入れて水が入らないようにラップでふたをして湯煎にかける。約1時間。
5)マグロの中心温度が75度になったのを確かめ1分間以上その温度を保つ。
6)荒熱をとった後、急速冷却、冷蔵庫に入れて保存。


ウーヴリエでおやき

2010-07-05 19:00:55 | パン
テレビのケンミンショーで紹介されたおやきの店が立川と大宮駅にあり、野菜ミックスおやきを購入して食べたことがあった。中身はしょうゆ、みりん、砂糖、塩で味付けした肉なしの野菜炒めで、皮は多分、ハード系のパン生地がベースで油で軽く焼いた後、オーブンで焼成しているようだった。おいしいのだが、結構な値段がした。180円だったかな。

長野出身の方から家庭で作るおやきは前の日の残りとかで作る、という話を聞いたので野菜炒めをわざとちょっと多めに作り、あまらせておやきを焼いてみた。以前、フランスパンの生地を取っておいて作ったことがあったが、今回は最初からおやきを焼くことを前提に生地を作った。

2次発酵はしないので普通のパンより簡単で早い。おかずが余った時など生地を作っておやきにするとよいかもしれない。また、冷凍できるので一度にたくさん作って保存しておくと早く、安く弁当ができる。(以下の分量だと小麦粉400gなので小麦粉の値段が1kg200円とすると80円。それで12個できるので中身、光熱費を考えても1個10~20円程度で出来てしまう。)



12個分

ガスオーブンを使ったのでこの量でキッチネイドを使いましたが、SOB-14使用の場合は半分の量で手ごねよいと思います。こねるのも結構いい加減でいいようです。

ウーヴリエ(中力粉)  400g
水           260ml
塩           8g
砂糖          10g
赤サフ         7g

キッチンエイドでこねた後、発酵。30~1時間で2倍程度に膨らんだら12分割(50~60g)し、うすくのばして饅頭のように中身を包む。
中身は野菜炒め、切り干し大根、あんこの他、チーズなど。中身の汁は良く切っておく。
生地がやわらかいので打ち粉は多めに。包んだら生地が中身の汁を吸う前にすぐ油で両面を焦げ目が軽くつくぐらいに焼き、その後、200度予熱したオーブンに投入。180度10分。160度5~8分で焼成。

クランペット

2010-07-04 07:03:27 | パン
昨日の朝、早起きしてクランペットを作った。こういう朝焼きのパンは時間的に余裕がないとできないので本当に久しぶりだ。

この季節、発酵が早くて朝の室温でも1時間かかるか、かからないかであっという間に発酵してしまう。夏向きの朝食パンだと思う。



特 うたまろ   120g
薄力粉      60g
水        230ml
全粉乳      10g
塩        3g
砂糖       6g
卵        大1
赤サフ      3g

まぜて1時間放置、スキレットとセルクルで焼成(こちらを参照のこと)。



ベーキングパウダーを入れたらナンが固くなってしまった

2010-07-03 06:09:38 | パン
結構ふかふかにおいしくできるし今の自分のナンのレシピにはそれほど不満はないのだが、お店で食べるようなあのふつふつとした泡(?)がうまくできないことが多い。以前、スモーカーグリルで焼成したときは低い温度でもできたので温度だけの問題ではなさそうだ。

ネットで検索するとナンのレシピとしてベーキングパウダーを使用しているレシピが多いようなので試しにベーキングパウダーを少々加えた。確かに膨らみはよいが、固くなってしまった。もっとも朝仕込んで冷蔵庫で発酵、夕方に焼成したのでそれもあるかもしれない。



以前のレシピにベーキングパウダー小1加えました。