パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

エスプレッソマシンでショコラー・ショー

2010-03-28 07:16:58 | 菓子
ホット・チョコレートのことをフランス語でショコラ・ショーというらしい。作り方は簡単でチョコレートをホットミルクで溶かしただけで作れるらしい。鍋で作るのが一般的らしいが、エスプレッソマシンとミルクジャグでスチームを使って作ってみた。泡だっておいしいが、ココアより濃厚で甘かった(実はココアは砂糖を入れないのが好きだったりする)。
使ったクーベルチュールチョコレートは大東カカオのスペリオール・フォンセだったが、もう少しビターな物の方が良かったかもしれない。



牛乳 約250ml
クーベルチュールチョコレート 約50~60g

ミルクジャグ半分ほどミルクを注ぎ、チョコレートを入れ、スチームで溶かしきる。チョコレートが完全に溶けるようによくゆらす。

ストウブ・テリーヌ型

2010-03-23 22:36:03 | サンヨーSOB-14 チャレンジシリーズ
病院食はまずい、というイメージがある。肉なんかはぱさぱさでおいしくない、何とかしろ、みたいな投書が実際、時々あったりする。でも、これは食中毒を出さないためにはある程度仕方がないらしい。低温殺菌は63度30分だが、これでは大腸菌は殺菌できてもすべての細菌は死滅しない。大腸菌だけでなくサルモネラ菌も含む細菌の殺菌のためには75度1分以上というのが基準らしい。ただ、今流行中のノロウイルスはこれでも不十分で85度、1分以上でないと除菌できないらしい。よって病院給食では85度1分以上を目標としているが、肉、特に鶏肉が一番おいしいのが70~75度ぐらいで、85度では肉汁が出てしまってぱさぱさしてしまい、結果、おいしくないと感じてしまうらしい。。

というわけで温度に気をつけてテリーヌをストウブ・テリーヌ型で作ってみた。使用オーブンはSOB-14。家庭用で大腸菌、サルモネラ菌を殺菌できればいいので温度計を使用して中心温度が75度1分以上になるのを確かめた。

テリーヌは冷蔵庫で1日寝かしたほうがいいらしいが、室温に放置しておくと危ないので型ごと冷水で冷やし、冷蔵庫へ。家庭でできるクックチルだ。

味はかなりいい。それに保存も楽だ。




豚肉は塊肉を一部小さいサイコロ状にして後で混入する。肉に対して塩2%砂糖4%香辛料、氷片とともに粘りが出るまでキッチンエイドでねって、型へ。

オーブン皿に水を張って焼成は180度50~60分程度

急速冷蔵し、冷蔵庫で1日ねかせる。

デュエリオ + 春よ恋の丸パン

2010-03-21 07:07:54 | パン
本業が忙しい。それに休みも4月からの看護学校の講義準備に追われ、落ち着いてパンを焼いたり、ブログを書いたりする時間が取れない。
そんな時に焼くパンはシンプルな丸パン。本当はSOB-14で焼成したいが、量が焼けないのと温度調節が面倒なのでガスオーブンで焼成している。ガスで焼成する丸パンも悪くはないが、焼き色を見るとSOB-14には負けてる。



配合

春よ恋      250g
デュエリオ    250g
水        350ml
塩        7g
砂糖       26g
全粉乳      10g
赤サフ      8g
バター      32g

写真、むかって右には中にチーズを入れました。

カルカッタカレー

2010-03-16 06:50:26 | Weblog
高輪プリンスホテルでの講演会に先日、出席してきた。講演後の懇親会で「カルカッタカレー」というカレーライスが給されていた。このカレーのどこがカルカッタなのかを給仕の方に聞いたところカルカッタの伝統的な作り方で作ったカレーで高輪プリンスホテル開業時のメニューを再現したものということらしい。

カルカッタのカレーが食べられると期待して食べてみたが、味付けは日本的なカレーだった。後で調べたところ、どうも刻んだ野菜と肉を煮込んだというところが「カルカッタ」らしい。それに考案されたのが1953年とのことだ。当時はかなり珍しい料理だったのかもしれない。今でこそインド料理店は地方都市でも珍しくなくなってきたので、インドのカレーはどういう物かはわかっている人も多くてカルカッタ本場の物を期待するとがっかりすると思う。

でも、今はカルカッタはない。コルカタに変わってしまった。カルカッタ本場のカレーというのはなくなってしまったわけだ。だからこれはこれでいいのだと思う。



自分が作るベンガル風カレーは
1)

2)

3)

です。

なんちゃって? ちゃんぽん麺

2010-03-10 06:42:45 | 料理
アメリカにいた時、住んでいたのは地方の小都市だったせいもあって日本の麺類を入手するのに苦労した。ラーメンはインスタントでかまわなければKrogerという普通のスーパーでも手に入るし、他の麺も東洋食料品店に行けば入手は不可能ではないのだが、売っているのは主に乾麺でそれも日本の相場から考えると馬鹿みたいに高く、おまけに賞味期限切れだったりして薄給の身では購買意欲などわかなかった。日本人の知り合いで某商社駐在のご家族は週1回、日本食レストランで食事をするのを常としていたが、そこはうどん一杯食べるのにチップを入れて最低12~3ドルは覚悟せねばならない超高級レストラン(?)だった。日本人の感覚では今の価値で10ドル=900円くらいかもしれないが、当時は1ドル100~110円。いた所の当時のアメリカ人の平均年収が2万ドル程度と日本の当時の平均年収の2分の一以下だから、感覚的にうどん一杯2500円だ。それに10ドルあれば牛挽き肉が特売日でなくても4kg以上買えてしまう。アメリカでアメリカ人と同じ給料をもらっている身としてはいかに高級かはわかってもらえると思う。そのような高級レストランに気軽に行けるはずのない知り合いの大半の日本人は安価に入手できる様々な太さのスパゲティ麺を何とかして日本の麺に近づけるべく日夜工夫に励んでいた。

よくやったのはフェットチーネをきしめんのつもりで食べること。適度にこしがあってうどんとしてはなかなかであった。鍋に入れれば区別がつかなくなる。あとはスパゲティでちゃんぽん。重曹を入れて茹でると小麦粉とアルカリが反応して黄色くなり、本当のちゃんぽん麺のようになる。

ちゃんぽんは、日本橋の某製薬会社の会議室で研究会があった時に休みの日だったので近くに開いている店がほとんどなく、たまたま「本場」をうたっているちゃんぽん屋に入って食べてから好きになった。(実はちゃんぽんは学生時代に旅行した長崎で初めて食べたのだが、その時の味はよく覚えていない。)そこはオープンキッチンで作り方が見えたのでそこの作り方を参考にして見よう見まねで適当に作っている。ただ、自分が今いるところではちゃんぽん麺は入手が難しい。冷凍食品で具やスープまでついている物は売っていてもちゃんぽん麺だけのは売っていない。ちゃんぽん麺は唐灰汁(とうあく)というかん水で作られるらしいのだが、この唐灰汁が長崎でしか作られておらず、長崎から遠く離れれば入手が困難になるようだ。

以前、東日本、某地方都市の食堂で「ちゃんぽん」を見たので注文したが、それは普通の中華麺を使って作っている、いわゆる「タンメン」であった。メニューにタンメンがあったので違いを聞いたらあんかけになっているのが、タンメンであんかけになっていないのがちゃんぽんだとか。おかしいのだが、Yahoo知恵袋で見るとタンメン=ちゃんぽんは東日本では当たり前らしい。タンメンをちゃんぽんと称するのは関東的にOKなのかもしれないし、自分は別に原理主義者ではないのだが、でも、でも、でも、この食堂は根本的に何か間違っていると思う。あんかけ中華そばはタンメンではないと思う。よく考えるともうわけがわからない(笑)。この食堂は長崎人も関東人も敵としたいみたいだった。

ちょっとちゃんぽんが食べたくなっので、作ってみた。スパゲティの作り方と本当に良く似ている。たぶん長崎人はスパゲティの作り方を見て日本的にアレンジしたのに違いない。だからスパゲティを使ってちゃんぽん麺を作るのは先祖がえりかもしれない(笑)。なんちゃってちゃんぽんだが、食べていたらあれこれ昔のことを思い出してしまった。



スパゲティ(できればやや細めのスパゲティーニ)を重曹水でゆでる。重曹は適当。中華鍋一杯に大匙一杯ぐらい。茹で方はややかため(アルデンテよりは柔らかく)

野菜、肉、(あればあさり)をいため、酒、水を注いで沸騰させウェイパーを適量入れ、塩コショウで味を調え、そこにややかために茹でたちゃんぽん麺を入れて煮てできあがり。



春よ恋で丸パン

2010-03-04 00:16:33 | サンヨーSOB-14 チャレンジシリーズ
仕事から帰って丸パンを焼いた。材料を計量してキッチンエイドに投入してオーブンで発酵、成形して二次発酵してSOB-14で焼いてだいたい2時間ぐらい。実際に手を下す正味の時間はそれほどでもないので片手間に出来てちょうどいい時間だ。ただ、片手間にやるとたまに過発酵となってしまうことも。そんな時はベンチタイムを取らない。今回もやや過発酵となってしまい、ベンチタイムをとらなかった。まあまあの出来だった。

丸パンなど多分、ヤマザキを98円で購入した方が材料費、光熱費を考えると経済的にはいい。原価いくらだろう?春よ恋が2.5kgで950円ぐらいだから1斤あたり250gを使用してそれだけで95円程度。丸パンなら8個出来るから1個12円。とうていヤマザキにかなわない。

じゃあ、仕事から帰ってもわざわざ手間ひまかけて経済的にも不利なパンを焼く理由は何だろう?安心できるパンを食べたいから?それもあるが、一つの理由は主食は出来れば自分の手で作りたいという意識から。

よく雑誌や本などで「パリの人は自分のお気に入りのブーランジェリーをもっています」とか、行きつけのパン屋があるのがおしゃれなこととして書いてあるが、本当にそうかな?ファストフードを買ってきて食べるのと何が違うのだろう?それに米だったらどうだろうか。パック入りのご飯を総菜屋さんで買うのに抵抗ある人は多いに違いない(以前より減ったかもしれないが)。主食の調理を他人任せにしてよいのだろうか?パンは人が作ったのを買ってくるもの、という意識は他人任せで本当は貧しいと思う。そして複雑ゆえにブラックボックスとなってしまうパン作りを可視化して見せることによって子供たちにそういった概念をうえつけるのが防げるのではないかとも思っている。

でも、一番の理由は楽しいから。発酵というプロセスは頭で理解していても膨れていくパンを見るとなんとなく不思議で癒される。それを喜んで食べてくれる家族をみると嬉しいし、楽しい。



春よ恋      250g
水        160ml
塩        3.5g
砂糖       13g
全粉乳      10g
イースト     4g
バター      16g

手順は大体いつもどおり。