パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

デュエリオ + 花象ブリアンス + 全粒粉でピザ

2008-12-31 08:05:38 | パン
デュエリオ、花象ブリアンス、全粒粉の組み合わせでビザを作ってみた。今回は牛乳は入れずに作ってみたところ、縁の部分のクラムがバゲットのように気泡がきれいに出て噛み応えがあり、おこげの部分も香ばしく、しっかりとした風味となった。結果、粉の風味をダイレクトに味わうことができた。

確かによくは出来た。でも、、、、、生地をのばしている時に感じたのだが、思ったよりも生地が弱く扱いにくかった。それに風味は良いことは良かったのだが、思い描いていたのとちょっと違った。全粒粉が入っていたためだろうか?デュエリオと花象ブリアンス、どちらも個性的で味わいのある粉であり、全粒粉を入れてしまうと味の焦点がややボケてしまったかもしれない。

以上から考えると全粒粉は必要なかったかもしれない。3つの粉の組み合わせは多すぎたかもしれない。



トマトソースはいつもはカンポ・グランデという銘柄の缶詰を使うのだが、ちょっと奮発してアナリサという銘柄のD.O.P(産地呼称)サンマルツアーノの缶詰を使ってみた。確かにトマトはきれいだ。ただ、扱いがとても難しく、生かしきれなかったのか値段が高いわりに出来たソースの味は思ったほどではなかった。




以前、カゴメのサンマルツアーノも使ってみたことがあった。同じように扱いが難しかった。というのはサンマルツアーノは両方ともトマトとトマトジュースしか入っていないため、自分で塩味をつけながら煮込まないといけなく、塩加減の調節が難しい。サンマルツアーノのこの2つの缶詰は酸味の調節もされておらず、そのためか、ベストの塩加減の閾値が狭いような気がする。一方、カンポグランデはサンマルツアーノではないが、あらかじめ塩味がついており、酸味もクエン酸で調整されている。このため、煮込んだ最後に塩をごく少量か、ほとんど入れずにいい塩加減となり、甘く仕上がる。

以上からサンマルツアーノ・トマト缶は確かにトマトはきれいだが、酸味が調節されていないため扱いが難しく値段的にも素人が手を出す代物ではない、と思う。失望した時の金銭的ダメージが大きすぎる(笑)。ま、素人は素直にクエン酸で調整されていて塩も入っているカンポグランデが値段的にもいいと思う(笑)。



生地

発酵種  約20g
全粒粉   50g
ブリアンス 100g
水     150ml

前夜に用意、室温で発酵させ

水      160ml
デュエリオ  300g
塩       6g
緑サフ     2g

とともに発酵。ピザ生地とする。

トマトソースはオリーブオイルとにんにく、玉ねぎを炒め、バジル、ベイリーフ、トマトを入れて煮込み、塩で味付けをした。


花象ブリアンスでナンのレシピ(多分、誰もやっていないので世界初レシピ!)

2008-12-29 06:11:05 | パン
この間作ったナンで使用した小麦粉は1CWだ。柔らかく、ふわふわで味も上品。そこら辺のインド料理店にもまけないくらい上手に出来たのだが、なんかこう、焦げの部分のおいしさが今ひとつ。ぱりっ、かりっとしないというか、力を感じない。

こういう焦げのおいしさを求めるとしたらやや灰分を上げたフランスパン粉を使った方がいいんじゃないかと思い、今回は花象ブリアンスで作ってみた。

仕上がりはかなりいい。中力粉ゆえ、ふわふわ感は1CWに劣るが、噛んだ感じ、食感は力があってこちらの方がいい。焦げの味は格段によくなった。

花象ブリアンス自体がマイナーな小麦粉だし、ナンだってマイナー。ゆえに世界初レシピ 。。。だと思う(笑)。



花象ブリアンス     300g
水           130ml
牛乳           60g
ヨーグルト        10g
塩            3g
砂糖           15g
オリーブオイル      15g
緑サフ          5g

オリーブオイル以外をこねて均一になったところでオイル投入、さらにこねる。
発酵後、直ちに100g程度、6枚に分割。
300度予熱、ピザストーン上で焼成。

デュエリオ入りバンズ(丸パン)のレシピ

2008-12-25 06:24:07 | パン
バンズ(丸パン)はデュエリオを入れた小麦粉で作るとしっかりした歯ごたえで味もしっかりしてくる。巷のパン屋で売っていない個性的なパンで手軽に出来るというのは自作パンの醍醐味と言うべきか、とてもいい。



水分はデュエリオの混合率にもよるが大体68~70%ぐらいがよさそうだ。

1CW     300g
デュエリオ   100g
水       275ml
全粉乳      30g
塩        6g
砂糖       20g
バター      10g
ショートニング  10g
赤サフ      7g

コーンミール適宜

いつものように餅つき機で油脂以外の材料を入れて捏ね、ある程度こねたら油脂投入。一次発酵後、60g分割、ベンチタイムなしで成形、二次発酵。焼成170度約15分。

ドライフルーツ入りヴァイツェンミッシュブロート ~鳥越製粉 ブルーメを使って~

2008-12-24 06:24:40 | パン
鳥越製粉、ブルーメというかなり面白い、常識離れした小麦粉と国産ライ麦粉でライ麦パンを焼いてみた。ブルーメはタンパク量が高く、グルテンの形成がよくライ麦粉との相性はいいというふれこみだ。しかし、このブルーメ、蛋白14.5%とタンパク含有量が高いにもかかわらず、灰分1.10%と高く、常識とは離れている。一般的に小麦粉はタンパク量が高いほど灰分は低くなるのにだ。その理由は、、、小麦粉のタンパク量を高くするためには小麦の精製度合いを上げて小麦の中心部を出来るだけ使うようにするが、そうすると外皮が少なくなり、外皮に含まれる灰分も同時に少なくなる、、ということらしい。

高タンパクのため、捏ねはほとんどいらないだろうと判断。ポーリッシュ法でライ麦を前発酵させた後、本捏ねはヘラで混ぜ込むだけ。ガス抜きは30分おきに3回ほど行って適当に一次発酵終了。ベタベタするライ麦にもかかわらず、手をほとんど汚さずに出来た。実に楽だ。これならライ麦パンをもっと気軽に焼くことが出来る。

ライ麦粉は30%のヴァイツェンミッシュブロートとしたが、ライ麦パンとしてはふわ、もちっとした出来だ。ライ麦の割合を50%に上げてもいいかもしれない。あるいは一部を中力粉とするとか。今回は素直にライ麦パンとしたが、常識離れしたブルーメ、ライ麦パンだけでなく、灰分が高いことを考えると薄力粉や他の中力粉とあわせてバゲットなんか作ると味わい深くて面白いかもしれない。

以前に継代培養(?)していたなんちゃってサワー種がダメになってしまったので今回は新たにヨーグルト・ライと言うことで作ったが、生地の一部をとっておき、熟成させてサワー種としてしばらく使うことにする。



2本分

国産ライ麦粉       300g
水            300ml
青サフ           1g
ヨーグルト         10g

overnight で放置

水            290~310ml (固さをみながら調整)
塩             16g
強力粉(ブルーメ)    600g

酵母    水 15ml 青サフ 3g 砂糖0.5gで予備発酵してそのうち5g使用。

ポーリッシュ種と本種ヘラで混ぜ込むだけ、あと適当にガス抜きしながら混ぜて一次発酵 3~4時間。 成形時に

カレンツ   150g
くるみ    150g
オレンジピール90g  混ぜ込み、2本に分割、成形

2次発酵、焼成 300度予熱 スチーム注入 230度10分 210度30分


パンが無ければシュトーレンを食べればいいじゃない?

2008-12-20 04:33:33 | パン
自分の趣味がパン焼きということもあって、パンを焼くのはうちでは私の仕事になっている。ただ、パンを焼くといっても食事パンがほとんどだ。お菓子は自分ではほとんど作らない。それはうちでは妻の仕事になっている。だからコロネやメロンパンなどの菓子パン、中華まんなんかは二人で作ることが多い。その時、パン生地は自分、フィリングは妻だ。この間、作ったコロネも実はそうだった

妻はパンは滅多に焼かない。ただ、そんな彼女でも一年に一度だけ結構な数のパンを焼く。それが今の時期で焼くのはシュトーレン。焼いて友人・知人や双方の両親にラッピングなどをしてあげたりしている。

今年もシュトーレンを焼いてくれた。結構、うまく出来ている。重厚だ。同じクリスマスのパンでも先日、自分で焼いたセルペントーネがとても軽薄に見えてしまう。

でも、よく考えてみたらシュトーレンは発酵菓子と分類していた本があった。やっぱりお菓子か?シュトーレン。



ガーリック・オリーブオイルでナン

2008-12-18 23:39:27 | パン
ちょっと仕事から早く帰ってきたのでナンを久々に焼いてみた。
2週間ほど前にニンニクのオリーブオイル漬けを作ったのでそのオイルを入れてみたところほのかにニンニクの風味がしてなかなかよかった。
カレーとともに食す。



1CW         200g
スーパーバイオレット  100g
全粉乳          10g
水           190ml
塩            3g
砂糖           15g
ガーリック・オイル    15g
緑サフ          4g

捏ねて一次発酵、100~120g程度に分割
300度予熱、そのまま300度でピザストーン上で焼成

セルペントーネ Serpentone  (蛇のパン) 風フルーツパン

2008-12-14 22:46:17 | パン
朝、カプチーノを飲みながら以前見たアメリカの料理番組で紹介されていたイタリア、ペルージアのパン、セルペントーネ Serpentone をふと思い出した。カプチーノの語源となったカトリックの修道会、カプチン会の修道女が作る蛇の形をした菓子パンだ。クリスマスのパンだったように記憶しているので早速、調べて作ることにした。ここのページに以下のようにあるから有名なパンではあるらしいのだが、ネットで調べてもレシピが出てこない。

How can we not remember "serpentone" made by the Capucine nuns and the "pinoccate" ofChristmas, all very simple and old sweets: a gracious excuse to accompany the famous "Vin Santo."

仕方がないので記憶にしたがって適当に作ってみることにした。だから、セルペントーネ、ではなくてセルペントーネ「風」。

テレビでは生地は小麦粉、牛乳、砂糖、塩、イースト、オリーブオイルを使用していたが、まあ、あくまでも「風」だし、菓子パンなので日本的にふわっとさせたいので卵を入れて、オリーブオイルの代わりにバターを使用することにした。オリーブオイルの方が膨らみは悪いので蛇の形にうまくなるのだろうが、「風」なのでこれでよしとする(笑)。

そうそう、それからVin Santo (ヴァン・サント)という混ぜ物のないミサ・ワインを少量香り付けに入れるらしいのだが、これもないので「風」ということで入れないですますことにした。調べてみるとVin Santoって結構な値段がするんだよね。いざ、購入するとなると料理に使うには値段的にアレだし、それほど飲まない自分にはもったいない。ミサ・ワインでもスペイン産のアルターワインは安くて、前に近所の酒屋で1000円程度で売っていて料理に甘みが欲しい時に西洋風みりんのような感じでドバドバ使っていたが、最近は売っていない。

中はリンゴ、ブドウ、イチジク、アーモンドパウダーを使っていたように記憶しているが、ありあわせということでイチジクは省き、アーモンドパウダーは手持ちのカシューナッツペーストに変更した。




出来上がりはこんな感じ、やはり卵とバターで膨らんでしまい、「つちのこ」みたいになってしまった。まあ、つちのこもSerpentの一種だろうから間違いではないだろう(笑)。



で、中身はこんな感じだ。とてもふわふわしておいしく出来た。



1CW    250g
全粉乳    15g
水      100ml
塩       6g
砂糖      20g
卵      1個
赤サフ     4g
バター     10g
ショートニング  5g

混ぜて、捏ね、1次発酵、3分割。

干しブドウ(カレンツ)    25g
カシューナッツパウダー    小2
リンゴの砂糖煮        60g
シナモン           小1

以上を巻き込み、蛇の形にする。ブドウで目をアーモンドで蛇の舌を作るが、アーモンドがないのでピーカンを使った。砂糖を上からふりかけ、しま模様が出来るようにする。

二次発酵後、焼成 180度予熱 同 6分 160度14分。

夜、帰宅後、2時間程度で作るバンズ(丸パン)

2008-12-10 22:12:04 | パン
食べるパンがなくなってきたので簡単に作れるパンをということで帰宅してからバンズを作った。丸パンなのでベンチタイムもとらず、所要時間は2時間たらず。餅つき機で捏ねるため手間要らず、実際に手を使ったのは計量と分割の時ぐらいで夕食の片手間に作った。半分の量にするとくっつくがSOB-14でも可能だと思う。



1CW    400g
牛乳     150g
水      145ml
塩       6g
砂糖      20g
赤サフ     7g
ショートニング 25g

牛乳、水を35度~40度ぐらいに温めショートニング以外の材料と混ぜて捏ね機へ
ある程度混ざったらショートニング投入、捏ねる。だいたい15~20分。

一次発酵45度 50分 分割 約60g 二次発酵 30~40分
焼成 180度予熱 10分 160度 6分

ウルトラ? ポーリッシュ法で全粒粉入りバゲットとピザ ~花象ブリアンスを使って~

2008-12-08 22:16:03 | パン
土曜日にバゲットを作ろうと金曜の夜にポーリッシュ法で種を仕込んだところ、仕事をはじめとして色々なことで時間が取れなくなってしまい、ポーリッシュ種を1日半放置するはめとなってしまった。まあ、サフ酵母入りだし、天然酵母でやっていると思えば1~2日放置しようが問題ないと思うのでそのまま作った。
こねるのが面倒なのでゴムベラで適当に混ぜただけ、こねに機械も使っていない。

そのわりに出来はまあまあだが、いつもどおり、クープが凄い事になってしまっている。バゲット1つにつき250gとしたところ生地が余ってしまうので余った生地でピザを2つ作った。牛乳は入っていない。チーズがモッツアレラなら、材料は粉、塩、イーストのみで作り方は手のばしなので、ナポリピザと言えるかもしれないが、ありあわせの材料をのせただけなのでかなりいい加減なピザだ。牛乳を入れないと生地がしっかりした感じでパリッとなり、おいしい。ポーリッシュ法なので生地自体に味わいもある。バゲットを作らないでピザだけ作ってもよかったかもしれない(笑)。








ポーリッシュ種
 花象ブリアンス   100g
 全粒粉        50g
 青サフ       0.5g
 水         150ml

1日半放置

本種
 花象ブリアンス   300g
 水         150ml
 塩         8g
 
 イースト   青サフ 3g
        水  15ml
砂糖 0.5g 予備発酵させ、うち9gを使用

ポーリッシュ種と本種をゴムベラを使って混ぜただけ。混ぜて10分置いた後、さらにゴムベラでよく混ぜた。一次発酵は室温でまず2時間でパンチ、その後、30分毎にパンチして計4時間ほど。二次発酵は30分程度。焼成は300度予熱、蒸気注入、230度8分、210度20分。


ピザは一次発酵終わった生地を適当にのばして、トマトピューレを塗り、ニンニクのオリーブ漬けのみじん切り、マッシュルーム、玉ねぎ千切りをのせ、ピザストーン上300度焼成。